「好きなことを仕事にする」メリットと デメリットは?向いている人の特徴なども紹介
「好きなことを仕事にしたい」と考えている人は多いと思いますが、「好きだから」「いまの仕事が嫌だから」など、人によって理由はさまざまです。
覚悟のないまま好きなことを仕事にすると、好きなことが好きではなくなる恐れがあるため、自分が「本当に好きなことを仕事にしたいと思っているのか」を見直すといいでしょう。
この記事では、「好きなことを仕事にする」メリットとデメリット、向いている人の特徴や好きなことを仕事にするための方法を解説します。
目次
好きなことを仕事にすることは可能?
好きなことを仕事にすることは可能です。好きなことであれば、努力を続けられたり、思い切って業界に飛び込んだりできるため、仕事として成り立たせることもできるでしょう。
一方で、好きなことを仕事にした結果、「趣味であれば楽しかったけど仕事にしたら楽しくなくなった」といった心境になり、好きなことが嫌いになる恐れもあります。
好きなことを仕事にしたからといって、必ずしも理想通りの働き方ができるとは限らないことを念頭に置きながら、なお「好きだから仕事にしたい」という思いがある場合は、覚悟をもって行動に移すと、好きなことを仕事にして充実した人生を送れるかもしれません。
好きなことを仕事にするメリット
好きなことを仕事にすると、次のメリットがあります。
- 仕事に対してストレスが溜まりにくくなる
- やりがいを持つことができる
- 自己の成長につながりやすい
好きなことを仕事にするメリットについて解説します。
仕事に対してストレスが溜まりにくくなる
好きなことを仕事にすると、トラブルが発生しても自己成長の機会だと捉えられたり、難しい目標に前向きに取り組めたりするため、ストレスが溜まりにくいです。
また、職場の人間関係や環境に多少の問題があった場合も、目の前の好きな仕事に集中できるでしょう。
仕事のストレスが溜まりにくいことは、働きやすさや仕事への意欲の向上にもつながります。
やりがいを持つことができる
好きなことを仕事にできていると、仕事に対してやりがいを持てるため、モチベーションが高かったり、目標達成時の達成感が大きかったりします。
例えば、人に喜んでもらうことが好きで、営業の仕事を選んだ人の場合、お客さんに対する商品提案の熱意や行動力に溢れていると考えられます。一方で、好きでもないのに営業の仕事に就いた人の場合、行動するのも億劫がったり、熱意も湧かなかったりするでしょう。
やりがいを持っていると、仕事への取り組み方が意欲的になるため、優秀な成果を収められる可能性もあります。
自己の成長につながりやすい
自分の好きなことであれば知識の習得を苦痛だと感じることなく、むしろ楽しいと思える人は多いでしょう。
そのため、好きなことを仕事にしている人は、自分の知識を楽しみながらアップデートできたり、探求心高く仕事に取り組めたりして、自己成長につながりやすいです。
自己成長によってステップアップし、現状よりもレベルの高い仕事に携われれば、さらに自分を成長させられます。
好きなことを仕事にするデメリット
好きなことを仕事にすると、理想と現実のギャップを感じて辛い思いをする恐れがあるため、好きなことを仕事にしたい人はデメリットも把握しておくことが大切です。
好きなことを仕事にするデメリットは、次の3つです。
- 決して自分の理想通りとは限らない
- こだわり過ぎて上手くいかないことも
- 仕事とプライベートが曖昧に
決して自分の理想通りとは限らない
好きなことを仕事にしても、自分が思い描いていたとおりの働き方ができなかったり、他者からの評価に傷ついたりして、モチベーションや自信が低下する可能性があります。
例えば、趣味では自由に描けていたイラストが、仕事になると自由度が減り、自分が描きたくないイラストも描くことになるなどして、「楽しい」という気持ちが大きく減退するかもしれません。
また、自分が好きだから取り組んできたことに対して、上司や先輩から「クオリティが低い」と言われたり、仕事の成果が芳しくなかったりすると、自信を喪失して、好きなはずのものに恐怖心を抱くようになる恐れもあります。
こだわり過ぎて上手くいかないことも
「好き」が高じすぎてこだわりが強くなると、仕事では上手く業務を進められなかったり、他者に迷惑をかけたりする可能性が高いです。
仕事の多くは、納期やスケジュールが決められているため、自分のこだわりを押し通してしまうとスケジュール通りに進まず、同僚や取引先、顧客に迷惑をかけ、自分の評価や企業の信用を下げることにつながりかねません。
趣味であれば自分一人の問題で済みますが、仕事の場合は大勢の人が関わっているということを意識し、こだわるところ、こだわらないところの見極めを適切に行いましょう。
仕事とプライベートが曖昧に
好きなことを仕事にすると、仕事の時間も「趣味」の時間という感覚になり、仕事時間とプライベート時間の境界線が曖昧になる恐れがあります。
時間の区切りが曖昧になると、長時間労働が発生したり、十分な休息を取れなかったりして、体調不良を招きやすくなります。
また、プライベートで「趣味」以外に活かす時間の確保が難しくなり、家族や友人と過ごす時間が減少し、人間関係に不和が生じることも考えられるでしょう。
好きなことを仕事にするのに向いている人
「好きなことを仕事にする」ことは、メリットとデメリットがあるため、人によって向き不向きがあります。
好きなことを仕事にするのに向いている人の特徴は、次のとおりです。
- 積極的に行動できる人
- やりたいことが明確な人
- 仕事だと割り切ることができる人
詳しく解説します。
積極的に行動できる人
自分が好きなことに対して積極的に行動できる人は、「好きなことを仕事にする」のに向いています。
例えば、自分が好きなことに関する知識を習得しようと勉強する、面白そうだからと挑戦する、実際に足を運んでみるなど、能動的な取り組みを見せるため、仕事においても意欲的な業務を実現でき、成果につなげることができるでしょう。
やりたいことが明確な人
本当に好きなことに対しては、「~したい」「~のようになりたい」という目標が芽生えると考えられます。
そのため、自分が好きなことに対してやりたいことが明確な人は、好きなことを仕事にしても目標に向かってひたむきに努力できたり、苦労があっても挫けずに前へ進めたりして、モチベーションを維持したまま業務に取り組めるでしょう。
仕事だと割り切ることができる人
自分にとってマイナスな出来事が起こった際に、趣味に結び付けて引きずることなく、「仕事だから」と割り切れる人は、好きなことを仕事にするのに向いています。
仕事には辛いことや納得のできないことがあり、ときには深く傷つき、落ち込むこともありますが、都度「自分のやってきたことを否定された」「向いていないかもしれない」とネガティブになっていては、好きなことが嫌いになったり、自己成長の機会を逃したりしかねません。
「仕事は仕事」であると考えて、自分の「楽しい」と思う気持ちに目を向けることが大切です。
好きなことを仕事にするのに向いていない人
好きなことを仕事にするのに向いていない人の特徴は、次のとおりです。
- 楽に働きたいと思っている人
- 成果となるものがすぐに欲しい人
- 自分の中で目標を立てることができない人
それぞれの特徴を解説します。
楽に働きたいと思っている人
好きなことを仕事にしたい背景に、「好きなことならストレスがないかもしれない」「自分が楽しめる仕事なら楽かもしれない」といった、マイナスな状況からの脱却がある人は、向いていない可能性が高いです。
好きなことを仕事にしても、辛いことや苦しいことは発生するため、熱意や向上心がない状態では、挫折やちょっとしたトラブルで「こんなはずじゃなかった」と不満を抱くでしょう。
成果となるものがすぐに欲しい人
すぐに成果を得たいと思っている人は、好きなことを仕事にするのに向いていないかもしれません。
好きなことを仕事にできても、仕事としての経験がない場合は、まずは先輩の補助業務から始まるなど、自分主体で動けるまでに時間を要する可能性が高いです。
また、好きなことで成功して、お金や収入という形で成果を得たいと考えている場合も、仕事として自分のスキルがすぐに認められるとは限らず、簡単に収入のアップに結びつかないとも考えられます。
そのため、早く成果を得たいと思っている人は、気持ちと現実のギャップに焦りや苦しさを感じ、辛い思いをする恐れがあります。
自分の中で目標を立てることができない人
自分の中で目標を立てて能動的に行動できない人は、好きなことを仕事にするのに向いていないでしょう。
自分が好きなことであれば、自分で考えて積極的に目標を設定できるため、仕事を主体的にできて楽しさや成長を感じられると考えられます。
一方で、自分で目標を立てられなかったり、人から指示されるほうが動きやすいと感じたりする人は、自分が思うよりも「好きなこと」に対する熱意が低い可能性があるため、やりがいを持って仕事を続けていくことが難しいかもしれません。
好きなことを仕事にするためには
好きなことを仕事にするのに向いている人や向いていない人の特徴を見たうえで、「好きなことを仕事にしたい!」と改めて思える人は、好きなことを仕事にするための行動をとりましょう。
好きなことを仕事にするための方法を解説します。
自分の「好き」を明確にする
自分の「好き」が、「消費的な好き」か「生産的な好き」かを明確にしましょう。「消費的な好き」とは、自分だけが満足して完結する「好き」のこと、「生産的な好き」は、自分が満足しながら他者のニーズを満たしたり、モノを生み出したりする「好き」のことです。
例えば、漫画を読んで楽しむことは「消費的な好き」ですが、イラストを描くことが好きな場合は「生産的な好き」といえるでしょう。
好きなことを仕事にしたい人は、自分の「好き」が「消費的な好き」の場合、「生産的な好き」に変えられないか考えてみることをおすすめします。自分の「好きなこと」に関する仕事を調べてみると、マッチした仕事に出会えるかもしれません。
これからの目標を明確にする
好きなことを仕事にすると決めたら、今後の目標を明確に設定し、必要な情報を集めたり、行動をとったりしましょう。
目標が明確になれば、自分がとるべき行動や集めるべき情報を把握でき、計画も立てやすくなるため、「好きなことを仕事にする」ための一歩を踏み出せる可能性が高まります。
また、目標に基づいた計画を立てることで、自分の進捗度合いも明確になり、モチベーションアップにつながります。
必要な知識やスキルを磨く
好きなことを仕事にして実際にお金を得られるようになるために、必要な知識やスキルを磨いていきます。
仕事となると、好きなことに関する知識やスキル以外に、他者とのコミュニケーション能力や協調性、進捗管理能力なども求められるため、自分が仕事として好きなことを続けていくために必要なものを把握することが大切です。
好きなことに関して情報発信してみる
自分の好きなことに関してSNSやブログなどで情報発信してみると、自分のスキルのアピールにつながります。
SNSやブログで自分の「好きなこと」に関する熱意やスキル、知識を披露した場合、不特定多数の人の目に触れて、仕事につながるような話が来る可能性があります。
好きなことを仕事にしたい人は、自分の「好きなこと」に関して、積極的に情報発信するとよいきっかけを掴めるかもしれません。
まとめ
好きなことを仕事にしても、楽しいことだけでなく辛いことや苦しいことも多々あります。「仕事」である以上、承知の上で踏み込まないと苦しさが勝り、好きなことが嫌いになる恐れもあるため注意が必要です。
好きなことを仕事にするデメリットなどを把握した上で、なお「好きなことを仕事にしたい」と思える人は、目標を定めて、自分の「好き」に向かって進んでいってくださいね。
自分の好きなことに関する実績が欲しい場合は、副業をやったりクラウドソーシングサイトを使ったりすることもおすすめします。
記事執筆や校正など文字に関わる仕事を幅広く行う元金融業のフリーライター。静岡県在住だけど岐阜県も大好き。戦国武将の推しは斎藤道三。(ブログ:https://enmojilaboblog.com/)