明日、会社でなに話す?
これからもあなたを支えていく

アイコン

アイコン

明日、会社でなに話す?

これからもあなたを支えていく

アイコン

投稿者:

ZYAO22編集部

フットインザドアとは?営業や恋愛に役立てるための具体例や注意点を紹介

営業マンなら知っておくべき「フットインザドア」というテクニックですが、実はビジネスだけでなく恋愛などの日常的なシーンでも役立ちます。

 

使用する際のコツをマスターして、いろいろな場面で有利に物事を進められるようになりましょう。

 

フットインザドアとは

フットインザドアとは、ビジネスシーンで活用される心理テクニックです。顧客との交渉の場面で、「本命の要求」を通す準備として、小さな要求から始める方法を指します。

 

以下では、フットインザドアの効果や具体的な活用例、使用する際の注意点などをまとめています。

 

フットインザドアの意味と由来

フットインザドアという言い回しは英語の「Put foot in the door」という慣用句が元になっています。日本語では「取っ掛かりを作る」というような意味ですが、直訳すると「ドア先に足を入れる」となります。

 

訪問販売のセールスマンが、少しだけ開いたドアの間に足を入れて「お話だけでも聞いてください」と言っている様子が目に浮かびませんか?

 

これが転じて、小さな要求から始めて本命の要求を通すテクニックを指す言葉になりました。

 

フットインザドアの効果

人間には一般的に、「一貫性のある人だと思われたい」「意見がすぐに変わる人だと思われたくない」という心理があります。

 

フットインザドアのテクニックを使ってこの心理をくすぐることができれば、徐々に要求のハードルを上げることで最終的な要求が通りやすくなるという効果が得られます。

 

「フットインザドア」と「ドアインザフェイス」の違い

「フットインザドア」と似たような言葉に「ドアインザフェイス」がありますが、この2つは真逆の性質を持ちます。

 

フットインザドアが徐々に要求を大きくしていくのに対し、ドアインザフェイスは最初に実際の要求よりも大きな要求をし、断られたら実際の要求をします。

 

こうすることで実際の要求への相対的な心理的抵抗感が下がり、要求が通りやすくなるのです。

 

フットインザドアの具体例

フットインザドアのテクニックは、日常の様々なシーンで活用できます。

 

ここでは、ビジネスと恋愛における具体的な使用例を見てみましょう。

 

1. 飛び込み営業

アポなしで相手先を訪ねる飛び込み営業はかなり難易度の高い営業方法です。受付でいきなり「ご担当者さまにお会いしたいです」と言っても、相手が時間を取ってくれるとは限りません。

 

そこでまず受付係に「名刺と資料だけでも渡していただけませんか」と頼みます。その上で、次に訪問した際に「この前お伺いした者ですが、10分だけでもお時間いただけませんか」と持ちかけてみます。

 

2. お試し期間、無料体験

担当者に会うところまで漕ぎ着けたら、まずは売りたい商品のお試し期間や、試供品の無料体験を提案してみます。こうすることで、いきなり金銭のやり取りが発生するという心理的抵抗感を生まないようにします。

 

このステップを踏んだ上で、やっとセールストークを仕掛けることで、一貫性にまつわる心理が発動して契約してもらえる可能性が上がるでしょう、または先方が実際に使用してみて気に入った場合は、契約してもらえる確率がさらに高まるかもしれません。

 

3. 資料請求・メルマガ・SNS登録

資料請求やメルマガ、SNS登録も、フットインザドアのテクニックを使用したマーケティング方法です。

 

「無料ですから請求・登録だけでも」という小さな要求をして、その中で割引や有益な情報を提供して消費者にアピールします。その上で商品の購入を促す、という段階を踏むことができます。

 

恋愛での応用例

恋愛にもフットインザドアのテクニックは役立ちます。一目惚れした相手にその場で「付き合ってください」と告白して成功するのは、よほどの美男美女かお金持ちだけでしょう。

 

そうでない場合はまず名前を教えてもらうところから始まり、連絡先を聞き、メッセージが続くようになればデートに誘います。小さなお願いを繰り返していくことで、相手に一貫性への義務感を植え付けるのです。

 

フットインザドアを活用する際のポイント

上手に使えば大きな効果を発揮するフットインザドアのテクニックですが、失敗しないためのコツがいくつかあります。以下に代表的なものを挙げてみます。

 

最初の要求を小さくしすぎない

10万円の商品を売るのが最終目的なのに、千円の商品を売ることから始めていたら、先が長すぎて自分のモチベーションが続きません。また相手への要求の回数が多くなりすぎ、途中でフェードアウトされてしまう可能性が大きいでしょう。

 

これを防ぐには、顧客の経済状況やニーズの強さを見極め、ギリギリ承諾してもらえるくらいの金額から始めましょう。もしもそれが最終目標の金額とかけ離れている場合はお互いの時間の無駄になるため、その顧客からは手を引くことも大切です。

 

次の要求を急ぎすぎない

小さな要求を承諾してもらった後、矢継ぎ早に要求を繰り返すと、「一度成功したから調子に乗っている」という悪印象を与えてしまいます。これを防ぐためには、次の要求までに少し時間を空けるといいでしょう。

 

例えば、商品を毎週10個、20個、30個と売り込むよりは、10個の次に2週間あけて30個を売り込んだ方が、相手に与える印象としてはベターです。

 

最初の要求と関連した要求を続ける

「フットインザドアの効果」で述べたように、このテクニックは「一貫性のある人間だと思われたい」という人間の心理を利用したものです。そのため、最初の要求と関係のない要求をするとこの心理が働かなくなり、フットインザドアの効果は得られません。

 

例えば、デートに誘った相手から断られた際に、「じゃあ誰か他の人を紹介して」という要求をすれば、相手を怒らせてすべてが水の泡です。あくまで一貫性のある要求を重ねていきましょう。

 

同じ相手に使いすぎないように

「次の要求を急ぎすぎない」でも述べたように、フットインザドアは同じ相手に繰り返し使うと「しつこい」という印象を与えたり、手の内を見透かされて小さな要求でも断られるようになってしまいます。

 

基本的には、初対面の人に使うと最大限の効果を得られるテクニックだと覚えておきましょう。

 

フットインザドアのテクニックをマスターしよう

フットインザドアは営業やマーケティングなどあらゆるビジネスの分野で使えるテクニックですが、使い方に気をつけないと「強引なセールスをされた」という悪印象につながることがあります。

 

これを防ぐためにも、このテクニックは逐一相手の反応を見ながら使用するようにしましょう。

 

イチオシ記事