自治体はIターン移住者にどんな支援制度を提供している?岐阜県のケースも紹介
「Iターンってなに?」
「Iターンを検討しているけどどんな支援を受けられるの?」
Iターンで移住を考えている方は、このような疑問をお持ちなのではないでしょうか。
この記事ではIターンのメリットやデメリット、Iターン移住者が受けられる支援の制度などを紹介しています。
この記事を読むことでIターン移住を希望する方への支援制度はどんなものがあるのか、また移住による住居や仕事探しなどへのサポート制度を知ることができます。
近年都会から離れて地方に移住するIターンが注目されています。特に新型コロナウイルス感染症が流行し始めて働き方や生活様式が変わり、Iターン希望者がより増えるようになりました。
Iターンを検討されている方は、是非この記事を参考にしてみてください。
目次
どんな人がIターン移住を検討している?
Iターンとは、都会で生まれ育った人が地方へ移住することです。似たような言葉でUターンやJターンなどがあります。
Iターンを検討している人の中には都会の生活にストレスを感じていたり、子育てや親の介護に合う環境を求めていたりする方が多いようです。
また、単純に新しい環境で生活してみたいという人もIターン希望者の中にはいるでしょう。
Iターンにはどんなメリット・デメリットがある?
生まれ育った場所を離れて新しい土地へ移住することは大きな決断になるため、Iターンのメリットやデメリットについては知っておきたいところです。
地方でゆったりと過ごすことはできますが、一方で都会での生活に慣れた人にとっては苦労することも少なくないでしょう。
ここからは、Iターンのメリットやデメリットについて紹介していきます。
Iターンのメリット
地方の方が生活にかかる費用が安く済んだり、満員電車による通勤でのストレスが減ったりするため、仕事と子育ての両立がしやすくなるのがメリットです。
また都会に比べて保育園などの空きに余裕がある場合が多いので、子育てをしながら働きやすいといえるでしょう。
Iターンのデメリット
デメリットは今までの仕事の経験がまた生かせるかどうかわからないことと、売っているものや娯楽施設が少ないことなどが挙げられます。
仕事の選択肢が限られるため、都会にいたときの仕事と同じレベルのものが見つかるとは限りません。
また都会に比べるとどうしてもレジャー施設や売っているものの数は劣ります。都会の生活に慣れている人だと少々物足りなく感じてしまうでしょう。
Iターン移住者が利用できる支援にはどんなものがある?
住んだことのない地域への移住に二の足を踏んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そういった方のために地方ではさまざまな支援を行っています。
どんな支援があるのか紹介していきます。
地域の課題に取り組む起業者が対象の「起業支援金」
この支援制度の対象者は、東京圏以外の道府県に移住し、そこで起業をして国の交付決定日以降、補助事業期間完了日までに個人開業届又は法人の設立を行える人です。
支援を受けるには企業支援金を受けるための申請をしたあと、執行団体による審査を経て交付が決まります。その後、地方で法人を設立して開業し執行団体に仕事の実績報告をすることで支援金をもらうことができます。
出典:起業支援金・移住支援金 – 地方創生|内閣府地方創生推進事務局
参照:https://www.chisou.go.jp/sousei/kigyou_shienkin.html
中小企業へ就職する人が対象の「移住支援金」
この支援制度の対象者は、地方へ移住し起業や就業を行う人です。移住前の通勤状況など細かい条件があるので必ず公式サイトをご確認ください。
支援を受けるための簡単な流れとしては、まず地方へ移住し就業します。その後、移住先で移住支援金を申請することで、給付金をもらうことができます。
出典:起業支援金・移住支援金 – 地方創生|内閣府地方創生推進事務局
参照:https://www.chisou.go.jp/sousei/ijyu_shienkin.html
自治体の特色を活かした支援制度
自治体によって支援の内容は異なります。地域独自の支援内容にすることで、Iターン移住者に興味を持ってもらうためです。
それでは岐阜県ではどういった支援を行っているのでしょうか。岐阜県への移住を考えている方は是非参考にしてみてください。
東京圏からの移住支援金
この支援制度の対象者は、東京から岐阜県に移住しそこで就労、もしくはそれまでの仕事をリモートで行える人です。
例えば移住先の企業へ就労する場合は、移住期間と就労期間が3か月以上経過したら移住先へ移住支援金の申請を行い、その後給付金をもらうことができます。
出典:県の支援・補助金|岐阜県
参照:https://www.gifu-iju.com/support_prefecture-2/
出典:東京圏から岐阜県へ移住される方へ!|大垣市 移住・定住ポータルサイト
参照:https://www.ogakikurashi.com/files/pdf/tokyoken.pdf
住まいに関する悩みを解決「住宅支援」
これは岐阜県に移住して住宅を新築、改築する際に岐阜県産の材木を構造材、内装材に一定量以上使用すれば補助金が出る制度です。
住宅の建築が完了後岐阜県に対して申請をし、受理されたあと請求書を県に提出して補助金をもらうことができます。
また、岐阜県産の木材を一定量使用した住宅はローンの金利が低くなるという制度もあるのでチェックしてみてください。
出典:ぎふの木で家づくり支援事業(トップ)|岐阜県公式ホームページ(県産材流通課)
参照:https://www.pref.gifu.lg.jp/page/8700.html
出典:ぎふの木で家づくり支援事業(県外新築タイプ)について|岐阜県公式ホームページ(県産材流通課)
参照:https://www.pref.gifu.lg.jp/page/16578.html
出典:ぎふの木で家づくりローン支援制度について|岐阜県公式ホームページ(県産材流通課)
参照:https://www.pref.gifu.lg.jp/page/13588.html
移住先における就業をサポート「就業支援」
これは岐阜県外から移住してきた人で林業に就労する人に移住支援金を出すという制度です。申請する場合は岐阜県に移住後「森のジョブステーションぎふ」において求人登録されている林業事業体に就業することが条件になります。
就業して3か月経過後に移住先へ林業就業移住支援金を申請します。その後支援金をもらうことができます。
出典:岐阜県に林業就業で移住される方へ|岐阜県公式ホームページ(森林経営課)
参照:https://www.pref.gifu.lg.jp/page/62576.html
出典:岐阜県に林業就業で移住される方へ!|岐阜県公式ホームページ
参照:https://www.pref.gifu.lg.jp/uploaded/attachment/298224.pdf
移住先の暮らしを体験「お試し移住支援制度」
これは岐阜県への移住を検討されている方に向けて、県営住宅を移住先探しのお試し住宅として貸し出す制度になります。
住宅探しや地域環境を知るための拠点にすることができます。
利用期間は1年以内で、家賃は現在の所得に応じて決まります。利用希望者は、入居希望日の2週間前までに申し込みする必要があります。その場合は必要書類をホームページからダウンロードして提出しましょう。
出典:お試し住宅|岐阜県公式ホームページ(住宅課)
参照:https://www.pref.gifu.lg.jp/page/15749.html
岐阜県住宅資金助成制度(利子補給制度)
これは岐阜県内で住宅を建設・購入・増改築する際に、県が住宅ローンの金利の一部を助成する制度です。
申し込みをするのは県や市町村の窓口ではなく、県が指定する金融機関になります。金融機関から県へ申し込みがまわり、承認されます。
ローンの契約日によって申込期限が決められているので、必ず確認するようにしましょう。
出典:令和4年度岐阜県住宅資金助成制度|岐阜県公式ホームページ(住宅課)
参照:https://www.pref.gifu.lg.jp/page/26456.html
出典:令和4年度岐阜県個人住宅建設等資金利子補給制度|岐阜県公式ホームページ(住宅課)
参照:https://www.pref.gifu.lg.jp/page/26452.html
支援制度を活用してIターンを成功させよう
Iターンを検討している方に向けてさまざまな支援制度が設けられています。移住先の地域のホームページなどを事前によく確認してみましょう。
知らない土地へ移住するのは勇気がいることです。しかし大きな決断の先には刺激的な生活が待っていることでしょう。
支援制度を活用して新しい一歩を踏み出してみてください。