【今日のアグリビト】収穫してはじめて出来がわかる。だから、大根は面白い。|郡上市 大根農家 田邊 好さん
岐阜の農業を支える「アグリビト」にインタビュー。
今回は郡上市で大根を生産する田邊 好さんを紹介します。
「ひるがの高原大根」を育てるための恵まれた環境
「ひるがの高原だいこん」は、郡上市高鷲町のひるがの高原で、6月中旬から10月中旬に収穫される夏大根です。
標高800~1000mの高冷地で昼夜の寒暖差が大きく、地温が上がりにくい火山灰土の赤土、そして豊富な雨量。条件がそろったこの地域では、50年以上前に夏大根栽培が盛んとなり、両親も同時期に大根農家を始めました。
家族と力を合わせて大根を栽培
子どものころから、夏といえば大根のシーズンで夏休みにはよく両親の手伝いをしましたね。中学生まで、大根が冬野菜とは知らず驚きでした。
両親の姿を見て、自然と「自分もやらなくては」という気持ちが芽生え、農業大学校に進学。20歳から本格的に大根栽培に携わり、現在も両親や姉、妻とともに、力を合わせて日々栽培と向き合っています。
「ひるがの高原大根」の魅力
ひるがの高原だいこんの特徴は、なんといってもみずみずしさ。1日のうちで水分を最も多く含む深夜2~3時ごろから収穫を始め、洗浄から箱詰めまで、ほぼすべて手作業で行います。
特に早い時期のものは甘みが強く、「フルーツみたい」とも言われますよ。
大根は収穫してからやっと姿が見える野菜。葉が元気でも、抜いてみると虫に食われていたり、その逆もあります。手間をかけても上手くいかないこともあって大変ですが、考えて工夫を続けることに面白さも感じています。
真夏にピッタリの大根レシピ
我が家ではサラダはもちろん、千切り用のスライサーを使った「大根そうめん」をよく作ります。
さっぱりするので、真夏の献立にぴったり。薄めに輪切りにした大根をレンジでチンして醤油を少し垂らし、表面に軽く焦げ目がつくまで焼いたものもおいしいです。冬とはまた違った味わいの大根を、ぜひ楽しんでほしいですね。