できる人の条件「根拠のない自信」とは|メリットや自信を持つための努力の仕方を紹介
「根拠のない自信」を持つ人と聞いて、どんな印象を持ちますか?何となく信用できない、実力が伴っていないなど、ネガティブなイメージを思い浮かべる人が多いかもしれません。
しかし「根拠のない自信」は、上手に育てて使いこなせば大きな武器になります。ここでは、根拠のない自信とはそもそも何か、そのメリットや注意点について説明していきます。
目次
「根拠のない自信」とは
通常の「自信」は過去の成功体験や実績、スキルなどの根拠に基づいて積み上げられます。
それに対して根拠のない自信とは、そういった根拠なしでも湧いてくる「理由はないけど大丈夫」「自分ならできる」といった楽観的な見通しのことです。
英語では、「根拠のない自信」は「Unfounded confidence」または「Baseless confidence」と表現されます。Unfounded、Baselessは「根拠がない」という意味で、Confidenceは「自信」という意味です。
「根拠のない自信」のメリットと「最強」と呼ばれる理由
では、どうして根拠のない自信を持つことがポジティブな結果を生むのでしょうか?
第一に、根拠のない自信を持つ人は周囲に「頼りになる人」という印象を与えます。そのため同僚からの信頼を得やすく、重要な仕事がもらえるチャンスが高まります。
次に、「絶対に成功する」という楽観的な気持ちがおのずと成功を引き寄せるためです。「どうせ失敗する」と考えながら仕事をするのと比べて、どちらがいい結果を呼ぶかは一目瞭然です。
また、「自分ならできる」という根拠のない自信は、失敗を恐れる気持ちを打ち消し、新しい経験に挑戦するハードルを下げてくれます。
「根拠のない自信」を持つ人の5つの特徴
根拠のない自信を持つ人には、主に5つの特徴が共通しています。自分や周囲の人に当てはまっているかチェックしてみましょう。
自己肯定感が高い
自己肯定感というのは、ありのままの自分を肯定する感覚のことです。社会的スペックやスキルなどの要素を考慮しなくても、「自分は存在しているだけで価値のある人間」という考えられる人は、自己肯定感の高い人です。
条件に関わらず自分を肯定できる感覚は「根拠のない自信」そのものです。ですから自己肯定感が高い人は、自然と根拠のない自信も備えています。
自己効力感が高い
自己効力感とは、「自分には何であれやり遂げる力がある」と信じる感覚のことです。自己効力感が高い人は、過去に経験したことのない状況や、自分にはないスキルを求められる仕事でも、「自分ならできる」と信じることができます。
能力があるかどうかを問わずどんな難題でも切り抜けられるという確信は、根拠のない自信の一端を担うものです。
失敗許容力が高い
失敗許容力とは、自分の失敗を許せる力のことです。この能力が高い人は「失敗は成功のもと」という格言を心の底から信じており、「失敗しても学びがあったからラッキー」と考えることができます。このため失敗を恐れずに積極的に新しいことに取り組めます。
「根拠のない自信」は失敗への心のハードルが低いからこそ持てるものです。そのため失敗許容力は、「根拠のない自信」を下支えする能力と言えます。
自分の意見を持っている
「根拠のない自信」を持つ人は、人の意見に左右されない自分だけの意見を持ち、発信する勇気があります。自分軸がしっかりあるからこそ、自信を持てるのです。
他人・周囲を気にしない
「根拠のない自信」を持つ人は、周囲から「本当に大丈夫?」「失敗したらどうするの?」という言葉をかけられがちです。しかし、自己効力感や失敗許容力が高いおかげで、他人や周囲がどう考えているかを気にすることはありません。
「根拠のない自信」を持つための努力の仕方
ここまで聞くと、「根拠のない自信」は生まれ持った性格か、子供時代の環境によって育まれるものだから、後天的には獲得できないと思うかもしれません。
しかし根拠のない自信は、大人になってからでも小さな習慣を積み重ねて育てることができます。
そのための具体的な方法を次にいくつか挙げています。
楽観的な考え方を身に付ける
「どうせダメだろう」「自分にはできない」といった悲観的な考え方は、必ずと言っていいほど悪い結果を引き寄せてしまいます。そのため、不安要素があっても「大丈夫、乗り越えられる」と楽観的な考え方を崩さないようにしましょう。
ただしこれは楽観的であれば努力しなくてもいい、という意味ではありません。やるべきことはきちんとやることが重要です。
小さな目標を定める
「根拠のない自信」につながる自己効力感を後天的に高めようとする場合は、「根拠のある自信」がある程度必要になってきます。
自己効力感は達成感を積み重ねることで高まっていきます。そのため、お酒を毎日飲む人であれば「週に2日だけ休肝日を作る」、運動不足の人であれば「1日10分だけ筋トレする」など、小さな目標を設定してみましょう。
こうした小さな目標をクリアしていくことで、自己効力感が育っていきます。
自分の意見・感覚を大事にする
周囲の意見に流されやすかったり、人の顔色を伺ってしまいがちな人は自分の本当の気持ちを見失いがちです。
「根拠のない自信」を持つには、まず揺るぎない自分軸を持つことが不可欠です。自信は自分を信じないことには生まれません。
人にどう思われるか過剰に気にすることなく、自分の意見や感覚を伝えてみることで、揺るぎない自分軸を築いてみましょう。
「根拠のない自信」を持つ人はうざいかも?注意点を紹介
「根拠のない自信」を持つことには大きなメリットがありますが、使い方を間違うと周囲から「うざい人」と反感を買ったり、マイナス要素になってしまったりすることもあります。
それを避けるには、以下のような点に特に注意が必要です。
自分を誇示しようとしない
「根拠のない自信」に溢れていても、周囲にビッグマウスを撒き散らしたり、必要以上に自分を誇示したりしないように注意しましょう。これをすると、失敗したときに確実に周囲からの信頼を失います。
「根拠のない自信」はあくまで自分を信じて突き進んでいく原動力にするものであって、承認欲求を満たすために使うものではありません。
現実逃避にならないようにする
「根拠のない自信」と「現実逃避」は別物です。貯金ゼロの人が「来年は宝くじを当てて別荘を建てる」と言っても、可能性はほぼゼロに等しいですよね。これは「根拠のない自信」ではなく、現実が見えていないただの妄想と言えるでしょう。
「根拠のない自信」はあくまで自分の努力次第で結果が変わる範囲で発揮するのが正解です。
他人を見下したり無視したりしない
「根拠のない自信」は、他人への攻撃に使われるべきではありません。「自分はあの人より優れている」という優越意識を振りまけば、人間関係に亀裂が入ってしまいます。
同様に、「自分より劣った人とは話す価値がない」などと他の人を無視したりすれば、勘違いが甚だしいただの「イタい人」になってしまいます。
まとめ
「根拠のない自信」は正しく使えば精神的に大きな支えとなり、成功に導いてくれます。ただし誤った使い方をすると、周囲の信頼を失ったり人生を狂わせてしまうような諸刃の剣です。ですから、「根拠のない自信」はあくまで自分自身を鼓舞するために使いましょう。