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投稿者:

ZYAO22編集部

図書館司書の給料はいくら?目指したい雇用先や雇用形態とは?

「本が好きだから図書館で働きたい」
「図書館司書って何をしているのかいまいちわからない」
「図書館司書って誰でもなれるの?」
読書が好きな人にとって憧れの仕事の一つとも言える図書館司書について、あなたはどのくらい知っていますか。

 

誰もが一度は図書館を訪れたことがあるでしょう。しかし、司書を見かけたり、話したりしたことはあっても、その実態はあまり知らないのではないでしょうか。

 

この記事では、図書館司書という仕事に必要な資格、給料事情と雇用形態による違いなど、図書館司書になりたい人に向けた情報を紹介します。

 

この記事を通して図書館司書を仕事にするための知識を身につけ、あなたに合った労働環境を選べるようになれば、理想の司書ライフに近づけることでしょう。

 

図書館司書に興味のある方は、ぜひチェックしてみてください。

図書館司書はどんな仕事?

図書館司書とは、図書館において本にかかわる専門的な業務に従事する職員のことです。

 

まずは、図書館を利用するだけでは気づきにくい、その職務内容について見ていきます。図書館司書に興味が湧いてきたところで、司書になるための必要な資格や、働き方に深くかかわる雇用先のことも学んでいきましょう。

図書館司書の職務内容

図書館司書の職務は多岐にわたりますが、都道府県や市区町村などの図書館に勤め、蔵書を管理するのが基本です。蔵書を増やす際には、資料の選択、発注および受け入れをはじめ、それを分類し、目録の作成もします。

 

カウンターでの貸出・返却業務、求められた資料を探すレファレンスサービスや、読書案内をして利用者に図書や情報を提供するのも職務の一つです。また、館内では読み聞かせ会などの企画・運営、館外では自動車文庫による巡回など、読書活動の普及まで担っています。

 

このように、館内での図書資料の管理や利用者対応はもちろん、館外においても地域の図書普及活動をすることが図書館司書の職務です。

図書館司書に必要な資格とは

図書館司書になるための必要な資格には「司書」と「司書補」の2種類あり、どちらも国家資格です。

 

「司書」の資格は、以下のどれかに該当すれば取得できます。
1.大学・短大・専門学校の卒業生で司書講習を修了した者。
2.大学・短大で司書資格取得に必要な科目を履修し、卒業した者。
3.3年以上司書補としての勤務を経験したうえで司書講習を修了した者。

 

「司書補」の資格は、以下のどれかに該当すれば取得となります。
1.司書の資格を有する者。
2.高校・中学の卒業生または専門学校の第3学年を修了した者で、司書講習を修了した者。

 

「司書」「司書補」は資格試験が行われるわけではありません。学歴や勤務経験などの条件を満たしたうえで、司書講習を修了すれば資格取得となります。

 

出典:司書について|文部科学省
参照:https://www.mext.go.jp/a_menu/shougai/gakugei/shisyo/index.htm

図書館司書の雇用先の区分

図書館には、都道府県や市区町村などの地方公共団体が設置する公立図書館のほか、学校図書館、大学図書館、法人などが設置する私立図書館といった種類があります。

 

このうち、公立図書館に勤めるには、司書や司書補の資格を取得し、該当する自治体の採用試験に合格しなければなりません。公立の大学や専門学校の図書館についても同様です。

 

学校図書館の職員は「司書教諭」もしくは「学校司書」と呼ばれます。司書教諭とは、公立学校教諭の免許状を所持し、所定の講習を受講して資格を取得した教員のことで、配属先の学校ごとに任命されます。学校司書は、教員ではなく事務職員として採用された者です。

 

そのほか、国立の大学図書館、私立図書館などについては、それぞれ独自の採用基準があり、司書の多くは所属団体の職員として雇用されています。

図書館司書の給料はいくらぐらい?

図書館司書の給料は安いと言われることがありますが、本当なのでしょうか。ここでは、統計データの数値をもとに、図書館司書の月給・賞与・年収・初任給について紹介します。

図書館司書の月給

令和3年度のハローワーク求人賃金によると、図書館司書の全国平均月給は20万8千円です。しかし、大手進学・求人サイトなどのデータでおよそは12~41万円と言われ、かなり幅があることが分かります。

 

出典:図書館司書 – 職業詳細|職業情報提供サイト(日本版O-NET)
参照:https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/182

図書館司書の賞与

図書館司書の賞与は、公共図書館の正規職員でおよそ160万円です。これは、令和3年に総務省が実施した「地方公務員給与実態調査」における一般行政職の賞与にあたる、期末手当と勤勉手当の合計値です。

 

出典:令和3年地方公務員給与の実態|総務省
参照:https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_gyousei/c-gyousei/kyuuyo/r03_kyuuyo_1.html

図書館司書の平均年収

図書館司書の年収は、厚生労働省の「令和3年賃金構造基本統計調査」によると、全国平均584万4千円です。大手求人サイトが2022年7月の求人情報から算出した平均は、421万円となっています。

 

正社員の年収は301~833万円と幅広いものの、平均以下に多くの人が集中しており、給料の水準は低めであると言えます。

 

出典:図書館司書 – 職業詳細|職業情報提供サイト(日本版O-NET)
参照:https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/182

図書館司書の初任給

図書館司書の初任給は、総務省の「令和3年地方公務員給与の実態」によると、公立図書館の正規職員(大学卒)で18万8千円ほどです。これは、大手求人サイトが翌年7月の求人情報をもとに算出した相場21万円程度と近しい値と言えます。

 

出典:令和3年地方公務員給与の実態|総務省
参照:https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_gyousei/c-gyousei/kyuuyo/pdf/R3_kyuyo_1_03-1.pdf

雇用先や雇用形態によって収入は変わる?

図書館司書の給料について調べてみると、国の行政機関の統計では主に公立図書館の正規職員のデータ、企業の統計では非正規職員を含めた全体のデータを知ることができました。このことから、図書館司書は雇用先や雇用形態によって給料に違いがあると言えるでしょう。

 

ここでは、代表的な3パターンの雇用先・雇用形態と給料の関係性を紹介していきます。

公立図書館の正規雇用の場合

公立図書館の正規職員は地方公務員の立場なので、一般行政職の給料が適用されます。総務省の「令和3年地方公務員給与の実態」によると、平均基本給は月額およそ34万3千円で、諸手当を合わせると40万3千円です。

 

出典:司書について|文部科学省
参照:https://www.mext.go.jp/a_menu/shougai/gakugei/shisyo/index.htm#03

 

出典:令和3年地方公務員給与の実態|総務省
参照:https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_gyousei/c-gyousei/kyuuyo/r03_kyuuyo_1.html

学校図書館の場合

学校図書館の職員が手にする給料は、雇用形態によって大きく異なるでしょう。

 

司書教諭の場合は、地方公務員の公立学校の教育職(一般教諭)と同等の給料になります。総務省の「令和3年地方公務員給与の実態」によれば、平均基本給の月額はおよそ38~50万円で、諸手当を含めると41~52万円ほどです。

 

学校司書は教員ではなく一般事務員であるうえ、常勤か非常勤かによっても給料が変わるでしょう。なお、大学図書館の職員の場合は、各大学の基準に従って決められています。

 

出典:令和3年地方公務員給与の実態|総務省
参照:https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_gyousei/c-gyousei/kyuuyo/r03_kyuuyo_1.html

 

出典:司書について|文部科学省
参照:https://www.mext.go.jp/a_menu/shougai/gakugei/shisyo/index.htm#03

パートやアルバイトなどの非正規雇用の場合

図書館の非正規職員にはアルバイト・パート、嘱託職員、契約職員、臨時職員、派遣社員などの雇用形態があります。大手進学サイトによれば、給料は時給×勤務時間で計算されることが多く、平均時給は850~1,200円程度、1日7時間週5日勤務の場合の月給は約12~17万円です。

図書館司書としてより良い収入を得るには?

以上のように、図書館司書の給料は雇用先や雇用形態に大きく左右されることが分かりました。きちんと調べずに就職してしまうと、給料が安いと嘆くことになりかねません。

 

ここからは、より良い環境で働くためにできることを紹介します。

待遇のよい雇用先を選ぶ

図書館司書の雇用先で待遇が良いのは、公立図書館の常勤の司書です。司書は国家資格保持者として重宝され、地方公務員ならではの安定した給料は、昇給も賞与も見込めます。さらに、福利厚生も期待できるでしょう。

非正規雇用の場合は正規雇用を目指す

非正規雇用の職員は給料が安いだけでなく、契約切れの可能性もあります。フルタイム勤務が可能ならば、司書資格を取得するなどし、正規雇用を目指すのが待遇改善の近道です。司書資格取得に必要な講習は通信制大学でも受講できるため、働きながら活用する人もいます。

図書館司書の給料事情をふまえて理想の雇用先や雇用形態を目指そう

図書館司書は、社会に貢献できるやりがいのある仕事でしょう。図書館司書として働くためには、雇用先や雇用形態による違いを理解し、必要な資格を取得して採用試験に臨むことが大切です。

 

雇用先の選択を間違えてしまうと、希望よりも給料が安くて困ってしまうこともあり得ます。理想の職場環境を見据え、図書館司書として充実した日々を送れるよう、計画的に準備しましょう。

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