【笑顔をつなぐ福祉のわ】20代3人が仲間入り 山内ホスピタル介護老人保健施設(岐阜市)
福祉の現場では、利用者のため、地域のため、職員に元気いっぱいに自分らしく働いてもらうために、さまざまな工夫を凝らしています。新たな取り組みに挑む施設も多々。自慢の取り組みをのぞいてみましょう。
岐阜市の山内ホスピタル介護老人保健施設では初の外国人職員として昨年度、2人のミャンマー人技能実習生を受け入れました。今年9月には3人のミャンマー人が特定技能で来日しました。テッテッサンディミンさんは「高校生のときに高齢者施設でボランティアをして介護に興味を持ちました。日本は介護が進んでいるし、きれいなイメージがあったので来日を決めました」と話します。
3人は20代で母国での仕事経験がほとんどないことから、生活面のサポートに注力。寮では個室に加え、3人で過ごす部屋を設けています。ヤダナーウィンさんは「自室では寝るだけ。いつも3人でご飯を食べていて心強いです。先輩職員も皆さん優しくて、この前はお下がりの服をもらいました。特に冬服は持っていなかったので助かりました」と笑顔を見せます。
仕事面は、しばらくは日勤のみで入浴介助や食事介助などを少しずつ覚えている状態です。ヤダナーウィンさんは「利用者の皆さんの名前は覚えたけれど、漢字の名前はまだ読めません。それでも利用者の方も職員も温かくしてくれてうれしいです」と話します。タンダーピョーさんは「ミャンマーの先輩は職場が違うため、日本人職員に教えてもらっています。しばらくは日本で頑張り、いずれはミャンマーで小さな病院を立てるのが夢」と目を輝かせます。
真野芳宏統括部長は「ミャンマーは政情不安が続いていて大変な思いをして来日していますが、3人とも明るく前向きに頑張っています。まずは早く慣れることができるようサポートしていきたい」と話しています。
外国人介護人材の今後の受け入れについては「技能実習や特定技能は、制度を見極めながらになるため当面は未定。来春はミャンマー人留学生5人を受け入れ、中部学院大学短期大学部か留学生別科での学びとアルバイトをサポートする予定です」としています。