【笑顔をつなぐ福祉のわ】外国人職員、大きな力に 大東福祉会(大垣市)
福祉の現場では、利用者のため、地域のため、職員に元気いっぱいに自分らしく働いてもらうために、さまざまな工夫を凝らしています。新たな取り組みに挑む施設も多々。ニューチャレンジや自慢の取り組みをのぞいてみましょう。
高い語学力で活躍中
大垣市の大東福祉会では、2019年から技能実習と特定技能の外国人の受け入れを開始し、これまでに7人が来日しました。いずれもベトナム人です。
特別養護老人ホーム「ゴールドライフ大東」で働くレー・アイン・トーさんは4年前、23歳の時に来日しました。母親がベトナムで介護の仕事をしていたことから「ベトナムと、介護の進んでいる日本ではケアの仕方や考え方が違うらしい」と興味を持ったのがきっかけだと話します。
トーさんは、大学では化学を学んでいたため、ケア自体が全く初めて。「言葉も仕事も何もわからなかった」と振り返りますが、先輩職員や半年前に来日したベトナム人職員に教えてもらいながら慣れていきました。
今では「敬語がまだまだ難しく、つい『食べますか』などと短い言葉で言ってしまうのを直したい」と流ちょうに言えるほど、高い日本語レベルになりました。仕事も覚え、夜勤もこなしています。昨春に来日した後輩の面倒見も良く、一緒に買い物に行くこともあります。今後の目標は「いずれはベトナムに帰りたいと思っていますが、もうしばらくは日本にいたい」と、今の在留資格でいられる4年以内に介護福祉士取得を目指すことも視野に入れています。
ゴールドライフ大東の関根良一施設長は「技能実習や特定技能で来日した方たちが限られた年月で日本語を学び、介護福祉士取得を目指すのは大変なことですが、介護福祉士を取れれば、本人が望む道を選びやすくなるので後押ししたい」と、法人内で開講している実務者研修の受講を促したり、外部の専門学校等の活用を検討したりして一人一人に寄り添います。今後については「すでに来日していて福祉の専門学校に入学する方を来春からサポートできないかと調整中。全ての方にとって働きやすい職場づくりを一層進めていきたい」として話しています。