マウントとは?マウントをとる人の特徴と対処法を紹介
目次
マウントとは
「相手が会話中にマウントを取ってくる」「自分はマウントを取られやすい」と、悩んだり考えたりしたことはありませんか。
この記事では「マウントを取ろうとする人の思考や性格」「マウントと取る人に対する対処法」をご紹介しています。普段からマウントを取られやすくて困っている方には必見の内容となっていますので、ぜひ最後までご覧ください。
マウントの意味
マウント(mount)は「登る」「またがる」といった意味があり、特に猿などの哺乳類が相手の上にまたがることで、自分の優位性を示す言葉でした。現代ではこれが「自分の方が相手よりも上である」という意味で広く使用されており、2014年には流行語大賞に「マウンティング(女子)」がノミネートされました。
マウントを取る人の特徴と心理
マウントを取る人の特徴と心理が、どのようになっているのかを見ていきましょう。特徴や心理を知ることで、これから紹介するマウントを取る人の思考や対処法も理解しやすくなります。
承認欲求が強い
心理学者アブラハム・マズローが定義している、5つある人間の根源的な欲求のうちの1つに「承認欲求」があります。承認欲求は「誰かに認められたい」という欲求で、誰もが持っているものです。
TwitterやInstagramなどのSNSで「いいね」が当たり前となってるZ世代(2022年現在からみて、10代から20代前半の若者のこと)には特に強い傾向があります。SNSに「映える」画像を投稿することで充実感をアピールし、承認(いいね)をもらえることでその欲求が満たされやすくなるのです。
劣等感を感じている
劣等感は他人と比較をし「相手よりも自分が劣っていると感じる」ことが原因です。このような場合、自己肯定感(今の自分を肯定すること)が低いことも特徴にあります。マウンティングをすることで、相手を自分より下の存在だと意識し安心感を得ようとするのです。
快感・優越感を得たい
マウントを取り「相手を下に見ることで、快感・優越感に浸る」こともできますが、場合によっては決して悪い面だけではありません。
例えば、プレゼンテーションを大勢の前で行う場合、緊張とともに「プレゼンを成功させたい(認められたい)」という潜在的意識が働きます。そういった場合は、承認欲求がモチベーションとなるだけでなく、成功すると快感を得ることもできます。
このように「快感・優越感を得たい」という思いは、活かし方によって自分自身の成長につなげることも可能なのです。
マウントを取る会話の特徴
マウントを取る会話にもその特徴があり、よくあるのが学歴や年収、アドバイスなどでマウンティングをしてくることです。ここでは下記の3つを紹介します。
- 学歴・経験系マウンティング
- 知識・アドバイス系マウンティング
- 否定・批判的マウンティング
どれも日常的によくあるシーンなので、特徴をしっかりと抑えておきましょう。
学歴・経験系マウンティング
学歴や経験はステータスとして分かりやすいため、会話の中でも非常にマウントを取りやすいのが特徴です。
特にZ世代では、これまでにはない「モノより経験」を大切にする傾向にあるため、どのような経験をしてきたのかを重視します。
順風満帆に人生を歩んできた人ほど、自分の学歴や経験を話すことが自慢のようになっていないか気をつけ話をしていきましょう。
知識・アドバイス系マウンティング
専門職や勉強熱心な人ほど気を付けたいのが、専門用語を使い知識をアピールすることです。専門用語で話の内容が難しくなると、自分の優位性を誇示していると思われる可能性があるため、なるべく理解しやすい言葉を使うように心がけましょう。
アドバイス系でも、聞いていないことを話をしたり上から目線での話し方をすると「マウントをとってる」と思われることがあるため、話し方には注意が必要です。
否定・批判的マウンティング
マウンティングには自慢話だけでなく、相手を否定・批判して自分よりも下げることも含まれます。言動に対しての批判、嫌味や皮肉など攻撃的な言葉がこれらにあたります。
相手を「見下す」ことで、自分の価値や位置に優位性を見出そうとするのが特徴です。
マウントを取られた時の対処法
最後に「マウントを取られた時の対処法」を3つ紹介します。下記の対処法を知ることで、これまでよりも楽に相手とお付き合いすることができます。
- 軽く受け流す
- 割り切って無視する
- 思い切って指摘してみる
特に「軽く受け流す」はすぐに使える対処法なので、マウンティングに困った時は積極的に活用しましょう。
軽く受け流す
すぐに実践することができる1番効果的な方法は「軽く受け流すこと」です。
その際に大事なことは、相手の話を深堀しないことや適当に相づちを打ち「聞いていますよアピール」をすることです。まったく話を聞いていない姿勢を見せてしまうと、相手に不快感を与える可能性があるため「聞いていますよアピール」はとても大切です。
話の深堀も避けるポイントの1つで、表面的な返答のみを行い、話の内容を広げることはやめましょう。軽く受け流しながら、会話のタイミングを図って別の話題へ切り替えるのも有効です。
思い切って指摘してみる
相手との関係性にもよりますが、思い切って指摘をすることも効果的です。
本人はマウントを取っていることに気づいていない可能性もあるため、指摘をして気づかせることができれば、相手も気をつけて話をしてくるでしょう。
人によっては指摘をされると感情的になる可能性もありますが、指摘をすることで今後の変化を期待することができます。再び同じようにマウントを取ってくるのであれば、もう1度指摘をすることも視野にいれておきましょう。
割り切って無視する
最終手段は「割り切って無視する」ことです。
「相手との関係を断ち切ってでも話を聞きたくない」と、強いマインドを持ち合わせる必要がありますが、割り切って無視をすることができれば相手も話をしてこなくなります。
あくまでも最終手段なので、実施する場合は将来的な関係性を十分に考えて行うことをおすすめします。無視をすることで「この人に話をしても意味がない」と、思わせることができればマウントを取ることをしなくなるでしょう。
まとめ
マウンティングは「自分の方が相手よりも上である」という意味で使われますが、承認欲求の視点から見れば誰しもが持っているものです。そして承認欲求そのものは決して悪いものではなく、成長していく上で欠かせない存在です。
しかし、この欲求が過度に強かったり、劣等感を感じたりすることでマウンティングは始まります。
特にZ世代は、生まれながらにしてスマートフォンやSNSが当たり前にある世代であり、日々、承認(いいね)を得るために投稿や相手のSNSをチェックしている人も少なくはありません。
相手からのマウンティングに困ったときは、ご紹介した対処法を実践し、うまく乗り切っていきましょう。
参考
マズローの基本的欲求の階層図への原典からの新解 釈
file:///C:/Users/81905/Downloads/kiyo35-2008028.pdf
次の社会の主役となる 「Z世代」の若者たちに特徴的な SNSの接し方
承認欲求が強くなる原因は? どうやって充たせばいい? 精神科医に聞いてきた
マウンティングの心理とは?3つの事例から対処法を臨床心理士が解説
マウントとは? マウンティングする人の心理&対処法を解説! – STUDY HACKER(スタディーハッカー)
Z世代とは? その価値観や消費行動と、SDGsへの影響力|SDGsにまつわる重要キーワード解説