【第2回】京大事件簿|京大卒 えもりえも の メモりメモ
高学歴アイドルユニット「学歴の暴力」のスーパーバイザーのえもり えもです。
前回は「学歴の暴力とは?」という記事を書かせてもらった。
今回は私の出身大学の京都大学について、書こうと思う。
「京大は変な人が多い」とよく聞く、本当なのだろうか。当時京大に入りたての私は「最難関の入試をクリアしてきた者達が集まる大学だ、そんなことはないだろう。」と思っていた。結論から言うとやはり変だった。今回は京大で私が驚いたことをまとめてみた。
(1) 入試の思い出「ちゃお」
京大は変なところだと思う機会は、入学するまでもなく入試の時点で現れた。試験開始までの待ち時間、人生を左右する試験に挑む者みなが緊張した面持ちで参考書を読んだり、要点をまとめたノートを見て学習した内容を振り返っていた。
その中で、ひと際カラフルで分厚い書物を夢中で読んでいる女子がいた。思わず二度見してしまったが、その女子が読んでいる書物は紛れもなく「ちゃお」であった。
そう、あの「ちゃお」である。女子小学生を対象に発行されている月刊少女漫画、「ちゃお」。シンプルな参考書やノートを携える学生の中、彼女がよんでいる「ちゃお」は燦然と輝いて見えた。誰もが緊張してしまう時間に悠々とちゃおを読む彼女は誰よりも強く見えた。京大は恐ろしいところだ、と私は早速その鱗片を味わった。
余談だが、入学後にちゃおを携えた女子を見ることはなかったので、彼女がちゃおを卒業したか、または残念ながら不合格となったのかは知る由もなかった。
(2)キャンパス周辺の思い出
京大に入学して早々に、私はキャンパス内を散歩していた。京大にはいくつかの寮がある。その中でもキャンパスに一番近い「吉田寮」という寮を見に行くことにした。鬱蒼とした木々の先に木造の建物の一部が見えた。あれがきっと吉田寮である。日中なのに生い茂った木々により寮までの道は薄暗く、もう引き返したい気持ちになっていた。だがここで引き返したら私はもう二度と京大の寮を見ることはないだろうと思い、歩をすすめた。瓦礫のようなものや木の破片が落ちている道をやっとのことで進むと、門のような場所にたどり着き視界が開けた。ほっとする間もなく、そこには驚くべき光景が広がっていた。なんと、破壊された車が転がっており、そのフロントガラスには「この先、日本国憲法は通用しない!」とペンキで殴り書きされていた。このままここにいたらヤバい、何かが起こる。一目散に引き返し、それ以来二度と寮を見に行くことはなかった。
(3) 公安が来る
私は恥ずかしいことに、社会や政治に興味がない人間だ。学生の頃は新聞どころかニュースもあまり見ないくらいだった。ところが、京大という場所は学生運動のかけらが残っているらしく、そのようなことに興味のない私のような人間にも騒ぎか可視化される出来事が度々あった。その中の一つに公安によるキャンパス包囲がある。事情はよく分からないが、機動隊の護送用のバスが時々キャンパスの外側の道に何台か止まっているのだ。バスの窓には鉄格子がはまっており、明らかに普通のバスとは異なるため物々しい雰囲気になる。私のような一般の学生には詳細は分からないが、何か大変なことが起こっているようだった。ある時は、キャンパス内に侵入していた公安の人を学生と教授が発見し、教室に連行するというような事もあったと聞く。またある時は、学生運動が如く建物の入り口にバリケードが築かれたことがあったが、その時はレポートの提出期限が迫っている一般の学生によってバリケードが破壊されたらしい。
今もそういった動きがあるのかは分からないが、定期的に訪れるイベントであった。
その他にも、キャンパスの中庭にコタツを設置しくつろぐ人々がいたり、ヤギが飼われていたり、時計台に登るイベントが発生したりと書きたいことはたくさんあるが長くなってしまうのでこのあたりにしておこうと思う。
京大では普通の大学ではあまり起こらないことがよく起きていたように思う。京大には変なことをしても許される雰囲気があった。内在的にある「やってみたい」と思うことを解放しやすい空気があったのかもしれない。京大が京大生を変にしている説を私は推している。
えもりえも
京都大学卒業。普段は秘密の組織の研究員として働いている。 高学歴アイドルユニット「学歴の暴力」の卒業生であり、現スーパーバイザー。
メンバーX
なつぴ なつ(@natsupikkk)
あろえ あろ(@aroearo_info)
あずき あず(@azuki__info)
りりり かり(@rrry_TBD)