株式会社ハシマ|代表取締役社長 大塚雅之氏 世界にない新しい製品を創造

-2022年はどんな年でしたか。
コロナ禍による停滞は通常ペースに戻り、おかげさまで売れ行き好調。地道に取り組んできたソフト開発や営業の成果が表われたと思います。私も久しぶりに海外の展示会に出掛け刺激を受けました。トップシェアを誇る検針機を筆頭に、縫製関連機器は世界各国に販売していますが、現在、市場として元気なのはスリランカ、インド、バングラディシュ、ベトナム、インドネシアで、中国は動きが止まったままです。
-どのような努力が結実したのですか。
好調要因の一つは、大手アパレルメーカーが、諸国の縫製工場に当社製品を使うよう指定してもらえたことです。バイヤーに製品の付加価値をアピールしてきたことが奏功しました。例えば、当社はX線による画像診断を世界で初めて検針に組み合わせ、さらにAIや各種システムを搭載して確実な検品や商品管理を実現。最近ではRFID(電波によってRFタグのデータを非接触で読み書きするシステム)の活用など、ソフトによる機能や利便性を追求しています。その結果、さまざまな管理業務の効率化が図られ、メーカーサイドから高い信頼を得られるようになりました。
-今後の取り組みは。
開発投資を続け、世界にない新しいものを世に出していくことが存続・発展の鍵。今年も努力は怠りません。海外では、現在ある中国工場は生産品を限定する形にし、ベトナムにもう一つ工場を新設して拠点機能を段階的に中国から移行させます。インドにも会社を設立し、販売拠点としての強化を図る予定です。また、昨年はAI技術の応用から、「AssessMeister」という固定資産税家屋評価AIが誕生し、ハシマAITという新会社を立ち上げました。自治体での試験導入も始まっており、全くの異分野ながら、今後の展開が非常に楽しみです。
