弁理士法人広江アソシエイツ特許事務所|所長弁理士 廣江政典氏 知財戦略を武器に成長後押し

―昨年を振り返って。
海外の取引先が日本で特許出願するというカテゴリーが伸び、受注件数が増えました。特に欧米諸国は早くからウィズコロナ戦略を取っており、企業の業績も回復していることが背景にあるようです。いまだコロナ禍にありますが、商談で海外に渡ることもなく日本国内においてもオンライン中心で業務がスムーズに進捗しています。これは今までの実績が評価され、ある一定の信頼を得ていることの表れであり、感謝したいと思います。
―業界の動向は。
「メタバース」という言葉を最近よく聞きますが、そうした仮想空間においても商標権を取得し他の類似商品を排除したいという相談が、あるファッションブランドメーカーからありました。どのように権利をおさえていくか難しいですが、今まで培った知見をもとに手続きを進めています。そうした新しい時代のコンテンツ産業に対応しつつも、やはり特許業務はものづくりや技術開発が原点だと感じます。ものづくりが盛んでなければ特許業界も活気づきません。今はまだ海外の特許需要に支えられていますが、国内を見渡すと製造業の先細りが懸念されます。特許制度の活用次第では外国からの参入も阻むことができるため、特許や知財活用の啓蒙(けいもう)には力を入れていきます。
―今年の抱負をお願いします。
昨年4月、法人名が従来の特許業務法人から弁理士法人に変わり、少しずつ認知度が向上していると感じています。私自身この仕事が好きで、やりがいを持って日々取り組んでおり、おかげさまで業績も良く、リーモトーワークで対応できるなど働きやすい事務所です。そうした魅力を発信し、特許業界を担う次世代の仲間との出会いを切に願いながら、岐阜の知財を守り地元企業の皆さんにとって頼れる特許事務所を目指します。
