「僕らはみんな河合荘」の聖地巡礼へ!舞台になった岐阜市の聖地スポットを紹介
アニメや映画、小説といった創作物の舞台になった地や、縁の深い場所をファンが訪れる「聖地巡礼」。2016年に公開された新海誠監督の映画「君の名は。」の舞台となった岐阜県飛騨市へ多くのファンが訪れるなど、岐阜県内にはいくつかの聖地が存在します。今回は、岐阜市内を舞台にした漫画「僕らはみんな河合荘」の聖地スポットを紹介していきたいと思います。あなたも聖地巡礼をしてみませんか。
目次
- 1 「僕らはみんな河合荘」とは
- 2 「僕らはみんな河合荘」聖地スポットを紹介
- 2.1 聖地スポット①「川原町」|河合荘がある町のモデル
- 2.2 聖地スポット②「長良橋」|2人が通学に毎日利用する橋
- 2.3 聖地スポット③「鵜飼観覧船乗り場」|鵜飼観覧の出発はここから
- 2.4 聖地スポット④「鵜飼観覧船事務所前の階段」|麻弓さんが滑ろうとした階段
- 2.5 聖地スポット⑤「長良橋バス停付近」|河合荘の最寄りバス停はここ?
- 2.6 聖地スポット⑥「長良橋北交差点」|何気ない交差点も聖地に
- 2.7 聖地スポット⑦「長良広場の階段」|通学の際に2人が利用する階段
- 2.8 聖地スポット⑧「長良川温泉」|疲れもほぐれる岐阜の名湯
- 2.9 聖地スポット⑨「長良川プロムナード」|長良川右岸に広がる憩いの場
- 2.10 聖地スポット⑩「日中友好庭園」|河合荘のみんなでお花見をした桜の名所
- 2.11 聖地スポット⑪「ロボット水門(忠節用水分水樋門)」|愛らしい見た目の水門
- 2.12 聖地スポット⑫「岐阜公園」|金華山の麓に広がる緑豊かな公園
- 2.13 聖地スポット⑬「伊奈波神社」|多くの人が初詣に訪れる古社
- 2.14 聖地スポット⑭「三洋堂書店 長良店」|律の行きつけの書店
- 2.15 聖地スポット⑮「真福寺地下道」|特徴的な看板が目印
- 2.16 聖地スポット⑯「太田北公園横の道路」|おそらくここ?住宅街の一角も聖地に
- 2.17 聖地スポット⑰「JR岐阜駅北口駅前広場」|賑わい広がる岐阜の玄関口
- 3 【番外編】ちょっとした聖地?も紹介
- 4 「僕らはみんな河合荘」の聖地を巡ってみよう!
「僕らはみんな河合荘」とは
「僕らはみんな河合荘」は岐阜県出身の漫画家・宮原るりさんによる漫画作品です。2010~2018年の間、雑誌「ヤングキングアワーズ(少年画報社)」で連載され、コミックスは全11巻刊行されました。2014年にはテレビアニメ化もされています。
親の転勤を機に一人暮らしを始めた男子高校生・宇佐和成が、下宿「河合荘」で憧れの先輩・河合律と共同生活を送る中、心を通わせていく姿を描いた青春ラブコメディーになっています。個性あふれる河合荘の住人たちとの暮らしや掛け合い、そこに描かれる人間模様も魅力の一つです。
「僕らはみんな河合荘」聖地スポットを紹介
「僕らはみんな河合荘」では、岐阜市内の多くのスポットが作中のモデルになっています。今回はそんな聖地について、観光地から少しマニアックな場所まで紹介していきたいと思います。
聖地スポット①「川原町」|河合荘がある町のモデル
宇佐や律たちが住む「河合荘」がある町のモデルとなっているのが、風情ある町並みが残る「川原町」です。岐阜うちわを製造販売するお店や岐阜和傘のセレクトショップ、町屋を改装したカフェなどが並ぶ観光地となっています。路地やお店など、多くのスポットが作中で描かれています。
特に「川原町通り」と呼ばれる通りは、コミックス5~7巻やアニメ4話で河合荘への帰り道として描かれるなど、作中で度々登場します。岐阜市が2018年に制作した「僕らはみんな河合荘 聖地巡礼MAP」に使用されたイラストには、川原町通りを背景にした宇佐たちが描かれています。
そんな川原町通りから「川原町広場」と呼ばれる芝生広場へと抜ける路地は、コミックス4~6巻などに登場します。道の両側には石垣と町家の黒塀が並び、趣を感じさせます。コミックス9巻ではこの路地を通って岐阜公園へ向かいました。
川原町広場から奥へと延びる細い裏道は、コミックス4巻や6巻、11巻で登場。作中では河合荘の裏手として描かれています。
川原町通りを西へ進んだ先の東材木町交差点付近は、宇佐が初めて河合荘へ向かうアニメ1話のシーンで登場します。巡礼する際には、車通りに注意が必要です。
聖地スポット②「長良橋」|2人が通学に毎日利用する橋
作中に描かれた聖地として、おそらく一番登場回数が多いのが、清流・長良川に架かる「長良橋」です。主に宇佐と律の高校への通学ルートとして、コミックス、アニメともに度々登場し、作中で描かれる二人の関係性を語る上で外すことのできない場所となっています。アニメのエンディング曲の中では、河合荘のみんなでこの長良橋を渡って帰る様子が描かれています。
そんな長良橋からは、金華山や長良川の雄大な眺めを楽しむことができます。また、夕方にはコミックス9巻で宇佐がその綺麗さに驚いていたのも納得の、夕焼けに染まる景色が広がります。
宇佐や律と同じように、多くの高校生が通学で長良橋を利用します。特に朝は、通勤ラッシュならぬ自転車通学ラッシュといえるほどです。そのため、時間帯によっては自転車に注意が必要かもしれません。
アニメ1話と5話では、鵜飼観覧船事務所から長良橋通りをはさんで反対側にある「ポケットパーク名水」付近から見た長良橋の様子も描かれています。
聖地スポット③「鵜飼観覧船乗り場」|鵜飼観覧の出発はここから
長良橋の袂にある鵜飼観覧船乗り場はコミックス1巻、アニメ1話で宇佐が河合荘の住人の一人、麻弓さんと初めて出会った場所として登場します。コミックス4~8巻やアニメ4話などでも、この鵜飼観覧船乗り場の風景が描かれています。
鵜飼が行われる5月11日~10月15日の期間には、多くのお客さんがこの観覧船乗り場へと集まり、賑わいを見せます。鵜飼期間中、夕方から鵜匠さんによる鵜飼説明が行われるので、巡礼中に時間が合えば耳を傾けてみるのもいいかもしれません。
聖地スポット④「鵜飼観覧船事務所前の階段」|麻弓さんが滑ろうとした階段
コミックス1巻、アニメ1話で、お酒に酔った麻弓さんが手すりを滑ろうとした階段のモデルとなっているのが、鵜飼観覧船事務所前から長良橋通りへと上がる階段です。コミックス10巻では、宇佐と律の通学路としても描かれました。階段の角度は急なので、決して麻弓さんの真似はしないように。
聖地スポット⑤「長良橋バス停付近」|河合荘の最寄りバス停はここ?
川原町へ聖地巡礼に訪れる際の最寄りバス停になる「長良橋」バス停は、アニメ6話や、宇佐がバイト先へ向かうコミックス2巻のシーンなどで登場。バス停だけでなく、階段やその先の道路も含めて作中では描かれています。
また、コミックス6巻では、学校帰りの律と会社帰りの麻弓さんがバス停付近で出会うシーンが描かれています。麻弓さんはこの長良橋バス停から通勤しているのかも?河合荘の最寄りバス停はここなのかも?そう考えを巡らすのも聖地巡礼の楽しみの一つです。
聖地スポット⑥「長良橋北交差点」|何気ない交差点も聖地に
本に夢中で信号が青になったことに気づいていない律の肩を宇佐が叩いて気付かせる、コミックス1巻、アニメ4話のシーンで描かれている交差点が、長良橋北交差点です。横断歩道の先にある居酒屋「越中」の青い看板は、アニメでは「富山」という店名になって描かれています。
聖地スポット⑦「長良広場の階段」|通学の際に2人が利用する階段
前述した長良橋北交差点を長良橋側へと渡った先にある「長良広場」から、鵜飼屋交番の方へ上がる2つの階段はコミックス2~3巻や8~10巻に登場。宇佐と律の通学ルートとして描かれています。
階段を上がった先には「川灯台」があり、こちらはアニメ4話で登場します。長良橋の袂にある何気ない空間ですが、金華山と長良川を望むことができる抜群のロケーションを誇ります。
聖地スポット⑧「長良川温泉」|疲れもほぐれる岐阜の名湯
コミックス6巻で河合荘のみんなで日帰り温泉を楽しんだのが、この長良川温泉です。観光経済新聞社の「第36回(2022年度)にっぽんの温泉100選」にも選出されています。長良川沿いにはいくつかのホテルや温泉宿が点在し、作中では長良川右岸の「長良川観光ホテル石金」前の風景が登場しました。
そんな石金には、鵜飼船をかたどった無料の足湯もあります。長良川温泉の特徴である赤褐色の湯が、聖地を巡って疲れた足をじんわりと癒してくれます。
聖地スポット⑨「長良川プロムナード」|長良川右岸に広がる憩いの場
ランニングに犬の散歩、学校帰りに川遊び。そんなどこか穏やかな時間が流れる憩いの場が、長良川右岸にある遊歩道「長良川プロムナード」です。作中では、コミックス6巻、第5話の扉絵の中で描かれました。川岸には鵜飼で使用される鵜舟が並び、東へ進んだ先には、岐阜の鵜飼について伝える「長良川うかいミュージアム」があります。
聖地スポット⑩「日中友好庭園」|河合荘のみんなでお花見をした桜の名所
コミックス6巻で河合荘のみんなでお花見をしたのが、岐阜公園の北部にある「日中友好庭園」です。岐阜市と中国・杭州市の友好都市10周年を記念して1989年に整備された庭園で、中国風の壁や橋、杭州市の名所西湖を模した池などがあります。
作中の通り、春には多くのソメイヨシノなどが咲き誇る桜の名所となっており、散った花びらが池の流れに沿ってピンクの渦巻き模様を描く光景は「ぐるぐるスポット」としてSNS上で話題に。多くの人がカメラを構えます。
聖地スポット⑪「ロボット水門(忠節用水分水樋門)」|愛らしい見た目の水門
日中友好庭園の西側にある水門「忠節用水分水樋門」はアニメ4話で登場します。用水路「忠節用水」の水量を調節するために建てられた水門で、ロボットの顔のような見た目から「ロボット水門」という愛称で親しまれています。水路の片側には散策道が整備され、知る人ぞ知る散歩コースになっています。
聖地スポット⑫「岐阜公園」|金華山の麓に広がる緑豊かな公園
織田信長が天下統一を目指すうえで拠点とした岐阜城を頂に構える山、金華山。そんな金華山の麓に広がるのが「岐阜公園」です。歴史博物館や美術館など、園内には様々な施設があり、幅広い年代の人が楽しむことができる場所になっています。そんな岐阜公園内のいくつかのスポットが作中に登場します。
岐阜公園に来園した人を迎えるのは、戦国時代の遊郭の門を模した正門と、金華山を背景に馬にまたがる「若き日の織田信長像」。岐阜公園の玄関口になっているこの場所はコミックス9巻で登場します。宇佐と律がここを通って岐阜公園へと向かう様子が描かれています。
岐阜公園には休憩処として、いくつかの茶屋があります。その中の一つ「でんがく処むらせ」はコミックス9巻に登場する茶屋のモデルになっています。作中で描かれていた通り、豆腐田楽や芋田楽、五平餅などをいただくことができます。
■基本情報
住所:岐阜市大宮町1 岐阜公園内
電話番号:058-264-1946
営業時間:10:00~17:00
定休日:不定休
公園内にある「金華山ロープウェー乗り場」も同じくコミックス9巻に登場します。ロープウェーは岐阜公園と山頂付近を約4分で結び、運行中には金華山の豊かな自然と岐阜の町並みを眼下に望むことができます。金華山の山頂付近では、岐阜城だけでなく、リスと触れ合うことができる「リス村」なども楽しむことができます。
岐阜公園内にある茶室「華松軒」はコミックス8巻に登場。宇佐がアルバイトをしていた書生カフェの中に建てられたお茶室のモデルになっています。店内では実際にお抹茶や抹茶ソフトなどをいただくことができます。
■基本情報
住所:岐阜市大宮町1 岐阜公園内
電話番号:058-263-8647
営業時間:10:00~16:00
定休日:月曜日
聖地スポット⑬「伊奈波神社」|多くの人が初詣に訪れる古社
コミックス5巻の、河合荘のみんなで初詣に訪れた場所のモデルとなっているのが、1900年以上の歴史を持つ岐阜市の「伊奈波神社」です。毎年、多くの初詣に来る人で賑わい、2023年の正月三が日には約60万人が訪れました。境内にある「黒龍神社」は「どんな願いも叶えてくれる」「願えば願うほど叶う」と強力なご利益があるといわれ、パワースポットとして人気です。
■基本情報
住所:岐阜市伊奈波通り1-1
電話番号:058-262-5151
聖地スポット⑭「三洋堂書店 長良店」|律の行きつけの書店
アニメ4話で登場した、律がよく通う書店のモデルとなっているのが「三洋堂書店長良店」です。実際の店内と作中で登場する店内の様子に差異はありますが、外観は比較的、再現度が高くなっています。作中では「海洋堂書店」という店名で描かれています。
聖地スポット⑮「真福寺地下道」|特徴的な看板が目印
コミックス2巻、アニメ7話で律が痴漢に遭いかけた地下道のモデルとなったと思われるのが、ファッションセンターしまむら長良店のすぐ近くにある、真福寺地下道です。アニメ7話のカットでは、しまむらのものと思われる看板が描かれています。地下道内の照明やミラーの位置、壁の模様など、作中では忠実に描かれています。
聖地スポット⑯「太田北公園横の道路」|おそらくここ?住宅街の一角も聖地に
聖地スポットはこんなところにも。コミックス4巻、第6話の扉絵の背景として、岐阜市福光東にある太田北公園の横の道が登場します。ここが聖地スポットだというのは、あくまで筆者の予想になってしまいますが、横を流れる天神川の柵の形や、道路に貼られた特徴的なタイルから、おそらくここがモデルになっているのではないかと考えることができます。
聖地スポット⑰「JR岐阜駅北口駅前広場」|賑わい広がる岐阜の玄関口
黄金の信長像がひときわ目を引くJR岐阜駅の北口駅前広場。バスターミナルを含めた風景が、コミックス3巻に登場します。2023年4月9日に開催されたイベント「岐阜の地酒で乾杯」の様子を写した上記の写真のように、駅前広場の中心に位置する「信長ゆめ広場」は様々なイベントが行われる、にぎわい創出の場になっています。
【番外編】ちょっとした聖地?も紹介
主な聖地スポットを紹介してきましたが、作中では他にも、セリフや細かなところで岐阜市のスポットが登場しています。そんな直接的に登場したわけではない「ちょっとした」聖地も少しだけ紹介していきます。
ちょっとした聖地①「岐阜城」
戦国時代に武将斎藤道三が居城にし、織田信長が天下統一を目指す足掛かりとした「岐阜城」は、アニメ1話で宇佐の携帯の待ち受けとして、アニメ10話で河合荘にかかったカレンダーの写真として登場します。
城の中は史料展示室に、天守閣は展望台になっており、岐阜市の観光スポットの一つとして数えられます。金華山の頂上から城下を見守る姿は、まさに岐阜市のシンボルです。
ちょっとした聖地➁「柳ケ瀬商店街」
岐阜市の中心部に位置する「柳ケ瀬商店街」。歌手・美川憲一さんの代表曲「柳ケ瀬ブルース」発祥の地としても知られ、昭和30年代には全国有数の繁華街として賑わいを誇りました。2023年3月には、高さ132メートルの再開発ビル「柳ケ瀬グラッスル35」も完成し、新旧の魅力が交わった、今注目のスポットとなっています。8巻ではそんな柳ケ瀬商店街をもじったと思われる「やにゃがせ商店街」が、名称だけですが登場します。
ちなみに、アニメ12話で律が訪れたカラオケ店で流れていた映像の中には、2013年に引退した柳ケ瀬商店街の非公式キャラクター「やなな」らしきキャラクターの姿も描かれています。
ちょっとした聖地③「道三まつり、信長まつり」
コミックス7巻のシロさんのセリフの中で、道三まつりと信長まつりの名前が登場します。道三まつりは春に、信長まつりは秋に岐阜市中心街で開催されるお祭りです。2022年に開催された信長まつりの騎馬武者行列には俳優の木村拓哉さんと伊藤英明さんが出演し、全国で大きな話題に。当日は市の人口を上回る46万人が訪れました。
「僕らはみんな河合荘」の聖地を巡ってみよう!
今回の記事では「僕らはみんな河合荘」の聖地スポットを紹介してきましたが、いかがだったでしょうか。紹介した場所の多くは長良橋近辺にまとまっているため、比較的簡単に巡ることができます。ぜひ、聖地巡礼をして、宇佐たち河合荘の面々が送る日常を感じてみてください。