【第18回】「文字」が引き起こすトラブル|めてお先生のVTuberとして生きていく
メールやLINEで、意図した方向と違う受け取り方をされて困惑したことはありませんか?SNSの投稿で「違う!そういうことを言いたかったんじゃない!」と思った経験はありませんか?
私たちVTuberは普段からたくさんのたくさんの「文字」を発信していますが、その何百倍というほどの「文字」を受け取っています。
Twitter(現在はXと名前が変更されていますが…)や、YouTubeでの生放送の時に届く視聴者さん達からのコメントはもちろん、同業者や案件先企業さんを含むお仕事関係の方々と、日々大量の文字を交換しています。
つい先日、初めて私の配信に来たという方がこんなコメントをされていました。
『僕の事は君付けで呼んでください。誰ですか!!!!!!!!自己紹介して!!』
生放送は、その人が確実に (この配信を見よう) という意思をもって視聴し、コメントを残すはずなのに、この状況は少し違和感がありませんか?
この状況を言い換えるのであれば、
- 数十~数百人がその人を目的に集まっている場所で
- 初対面で呼び方を指定し
- 向こうから近づいて来たのに
- お前は誰だと言い
- 自己紹介を求めている
という状況になるわけです。
さらに、ビックリマークの圧って、この場合かなり悪い印象に傾くという部分にも気づいた方もいるのではないでしょうか?
私はその方に『そういう意図はないかもしれないけどかなり高圧的に見える』という話をした上で自己紹介をさせていただきましたが、その後も『声おばさんじゃん』など、心無い言葉を投げて来られたため、私の声が好きと言ってくれている他の視聴者さんも嫌な気持ちになることを懸念して、コメントを非表示にさせていただきました。
このコラムの12回目で「メラビアンの法則」の話をしたのを覚えているでしょうか。
【メラビアンの法則】
- 言語情報(何を話しているか)7%
- 視覚情報(見た目の印象/しぐさ/表情/視線):55%
- 聴覚情報(声の音量/話す速さ/抑揚):38%
普段人と会話している時には、表情や声のトーンで伝わる「感情の起伏」や「ニュアンス」が、文字だと本当に伝わらないんです。コレが、昨今問題になっているSNSの争いの原因の1つではないかと私は思っています。
面と向かって同じ文章を話している時には問題にならないのに、思っていたよりもキツい印象で伝わる、冗談だと受け取ってもらえないなどはよくある話です。
ここまで色々書いてきて、結局何が言いたいのかというと
《文字でのコミュニケーションはより繊細さが必要》
ということです。
夏休みに入ると、友人や同僚の方とLINEなどで連絡を取ることもあるでしょう。自由な時間が増えてSNSでの投稿やコミュニケーションのやり取りも増えると思います。
そんな時期だからこそ、相手にどう伝わるかを今一度考えて、快適なやり取りをしてほしいなと私は思っています。
次回は今回の続編として「文字でも伝わる技術」というテーマでお送りしたいと思います。
禰好亭めてお
イベントでのMC、専門学校の授業、雑誌の連載コラム等の実績を持ち、YouTubeではVTuber向け「VTuber講師」動画のUPやお悩み相談配信、対談コラボなどを行っている。教員免許や宅建士の資格を持ち、SNSでも人の役に立つ様々な情報を発信中!