アニメ「氷菓」の舞台を巡る 飛騨高山の聖地巡礼スポットを紹介!
アニメや映画、小説といった創作物の舞台になった地や、縁の深い場所をファンが訪れる「聖地巡礼」。今回は、米澤穂信さんの小説を原作としたアニメ「氷菓」について、岐阜県高山市にある聖地を紹介していきたいと思います。ぜひ「氷菓」の聖地巡礼に訪れる際の参考にしてみてください。
目次
- 1 「氷菓」とは
- 2 高山市内にある「氷菓」の聖地スポットを紹介
- 2.1 聖地スポット①「古い町並み」|町歩きを楽しめる人気観光スポット
- 2.2 聖地スポット②「鍛冶橋」|特徴的な2体の銅像がポイント!
- 2.3 聖地スポット③「宮川朝市通り」|朝市が毎日開催!
- 2.4 聖地スポット④「弥生橋」|作中の鍛冶橋のカットはここから?
- 2.5 聖地スポット⑤「本町通り」|個性的で魅力的なお店がずらり
- 2.6 聖地スポット⑥高山市図書館「煥章館」|おしゃれな洋風建築
- 2.7 聖地スポット⑦「日枝神社」|実は「君の名は。」の聖地にも!?
- 2.8 聖地スポット⑧「一本杉白山神社」|奉太郎の自宅前の神社のモデルに
- 2.9 聖地スポット⑨「喫茶去かつて」|和の雰囲気漂う店内でほっと一息
- 2.10 聖地スポット⑩「バグパイプ」|静かでゆったりとした時間を
- 2.11 聖地スポット⑪「臥龍桜」|空を染める幻想的な桜色
- 2.12 聖地スポット⑫「飛騨一宮水無神社・飛騨生きびな祭」|春を告げる華やかなお祭り
- 3 「氷菓」の世界を楽しもう!
「氷菓」とは
「氷菓」は岐阜県高山市出身の小説家・米澤穂信さんのデビュー作として2001年に発表された作品。なりゆきで古典部という部活に入部することになった主人公・折木奉太郎が、好奇心旺盛なヒロイン・千反田えるを含めた仲間たちと日常に潜んだ様々な謎を解いていく、爽やかでほろ苦い青春学園ミステリです。「氷菓」「愚者のエンドロール」「クドリャフカの順番」「遠回りする雛」などをまとめて「古典部シリーズ」と呼ばれるシリーズ作品となっています。
2012年に京都アニメーションによって全22話でアニメ化され、作品の舞台となる「神山市」のモデルとして高山市が描かれています。2017年には実写映画化もされました。
高山市内にある「氷菓」の聖地スポットを紹介
氷菓の舞台となっている高山市は、一般社団法人アニメツーリズム協会が発表する「訪れてみたい日本のアニメ聖地88」に2018年から2023年まで6年連続で選定されており、今もなお多くのファンが聖地巡礼に訪れています。
聖地スポット①「古い町並み」|町歩きを楽しめる人気観光スポット
高山市の観光スポットといえば古い町並み。老舗の造り酒屋や伝統工芸品店、名物の「みたらし団子」の店などが立ち並び、町歩きを楽しむことができます。江戸末期から明治にかけて建てられた重厚な木造建築とその景観は、国の重要伝統的建造物群保存地区に指定されています。作中では、10話冒頭に上三之町の古い町並みが登場します。
聖地スポット②「鍛冶橋」|特徴的な2体の銅像がポイント!
高山市中心市街地を流れる宮川に架かる「鍛冶橋」は、オープニングや18話に登場します。特徴的なのは左右の欄干に鎮座する「手長像・足長像」という2体の銅像。1982年に完了した橋の改修工事に合わせて設置されました。どこかユーモラスなその姿には、おもわずカメラを向けてしまうような魅力があります。
鍛冶橋を西側へ渡った先の「鍛冶橋交差点」も1話や4話、10話、18話に登場します。
聖地スポット③「宮川朝市通り」|朝市が毎日開催!
四季折々の野菜や果物、民芸品などが販売される「飛騨高山宮川朝市」が毎日開かれているのが、この宮川朝市通りです。オープニングに登場し、奉太郎たちが川岸の階段で過ごしている様子などが描かれています。
そんな宮川朝市通りを写した上記の写真の付近には、2020年に歩行者専用の橋「行神橋」が完成しました。そのため、オープニングで里志が上にのっていた階段前のポールが無くなっていたりと、実際の風景は作中と少し異なる様子になっています。
通りに設置された小屋の形をした水位計なども同じく、オープニングに登場します。
聖地スポット④「弥生橋」|作中の鍛冶橋のカットはここから?
鍛冶橋から宮川朝市通りを北へ向かった先にあるのが弥生橋です。オープニングや11話、18話で登場します。オープニングのシーンで奉太郎たちが渡っていた、弥生橋近くの小さな橋はすでに撤去されており、橋へ上がる階段が名残として残っています。
また、オープニングに登場する鍛冶橋のカットは、おそらくこの弥生橋から眺めたものと思われます。弥生橋から作中と同じように鍛冶橋を撮影したい場合は、距離があるため望遠レンズなどを用意していくといいかもしれません。
聖地スポット⑤「本町通り」|個性的で魅力的なお店がずらり
鍛冶橋を西へ渡った先にあるのは、南北へ個性的なお店が立ち並ぶ「本町通り」です。1話や5話、10話で登場し、奉太郎と里志が登下校する様子などが描かれています。本町通りには他にも、目を引く招き猫の像が設置されており、こちらはオープニングに登場します。
そんな、本町通りに設置された招き猫の像の前には飛騨高山アンテナショップ「まるっとプラザ」があります。お店の中には「氷菓」の交流コーナーがあり、ポスターや訪れたファンが書き込んでいく交流ノートが設置されています。クリアファイルなど、氷菓のグッズも販売されているので、聖地巡礼に訪れた際にはぜひ立ち寄りたいスポットの一つです。
■基本情報
住所:岐阜県高山市本町2丁目60番地
電話番号:0577-77-9200
営業時間:10:00~16:30
定休日:水曜日
インスタ:https://www.instagram.com/maruttopuraza/?hl=ja
本町通りには他にも11話で登場する鍛冶橋駐車場に加え、えるがデザインされた「飛び出し坊や」の看板もあり、地域の日常の中に上手く息づいた「氷菓」の世界を感じることができます。
聖地スポット⑥高山市図書館「煥章館」|おしゃれな洋風建築
18話で、えると奉太郎が調べ物をするために訪れた「神山市図書館」のモデルになっているのが、高山市図書館「煥章館」です。明治時代に建てられた洋風建築「煥章学校」校舎をモデルに建造され、2004年に開館されました。館内を撮影する際には、受付で申請する必要があるので注意しましょう。
実は、米澤さんはこの煥章館で、古典部シリーズの3作目「クドリャフカの順番」の執筆に取り組んでいたといい、作中で料理を作る場面を書いている際には、その場で飛騨の郷土料理を調べて作品に盛り込んだというエピソードも。作中に舞台として登場する以外にも、作品ゆかりの場所になっています。(2022年3月4日岐阜新聞掲載記事より)
■基本情報
住所:岐阜県高山市馬場町2-115
電話番号:0577-32-3096
営業時間:9:30~21:30
定休日:月末(図書整理日)、図書蔵書点検日(11月下旬から12月上旬)、年末年始
HP:https://www.library.takayama.gifu.jp/?page_id=116
インスタ:https://www.instagram.com/takayamacitylib/
聖地スポット⑦「日枝神社」|実は「君の名は。」の聖地にも!?
作中でえると奉太郎が初詣に行った「荒楠神社」のモデルになっているのが、この日枝神社です。オープニングや初詣の様子が描かれた20話で登場します。例年4月14、15日に開催される春の高山祭(山王祭)で知られ、秋にはモミジやイチョウの、色鮮やかな紅葉や黄葉を楽しむことができます。
実は、2016年に公開された新海誠監督の映画「君の名は。」の聖地のひとつにも数えられます。市街地からは少し離れているため、訪れる際にはレンタルサイクルなどを活用するのがおすすめです。
■基本情報
住所:岐阜県高山市城山156
電話番号:0577-32-0520
聖地スポット⑧「一本杉白山神社」|奉太郎の自宅前の神社のモデルに
2話に登場する、奉太郎の自宅前にある神山神社のモデルとなっているのが「一本杉白山神社」です。境内にある推定樹齢1200年の「矢立スギ」は県天然記念物になっています。通りから住宅街へ少し入ったところにあるため、若干見つけづらいかも?しれません。
■基本情報
住所:岐阜県高山市八軒町3-9
聖地スポット⑨「喫茶去かつて」|和の雰囲気漂う店内でほっと一息
10話、11話で奉太郎が入須先輩と訪れた「喫茶一二三」のモデルになっているのが、築約160年の町屋を改築した和風モダンな喫茶店「喫茶去かつて」です。古い町並みの一角にあり、和の雰囲気漂う店内は、ほっと一息つける、落ち着いた空間になっています。作中でどこか大人っぽい雰囲気を持つ入須先輩が利用するのも納得のお店です。
店内は1階席と2階席に分かれており、作中で2人が座っていた席は1階の座敷席が比較的似た構造になっています。入須先輩が頼んだと思われる抹茶のほか、わらびもちや和風パフェなどを楽しむことができます。交流ノートやコミック版「氷菓」も置かれています。
■基本情報
住所:岐阜県高山市上三之町92
電話番号:0577-34-1511
営業時間:10:00~17:00
定休日:水曜日・木曜日不定
インスタ:https://www.instagram.com/kissako.katsute/
聖地スポット⑩「バグパイプ」|静かでゆったりとした時間を
宮川に架かる筏橋の近くにあるのは、趣のあるたたずまいの喫茶店「バグパイプ」。2話、3話で、奉太郎が、えるから頼みごとをされた喫茶店「パイナップルサンド」のモデルとなっているお店です。作中では外観も内装もそっくりそのまま、忠実に描かれています。
店内にはアンティーク調の家具が置かれ、壁には何点もの古時計が掛けられています。原作で奉太郎がパイナップルサンドを気に入っている要素の一つに挙げているように、静かでゆったりとした時間を過ごすことができます。
えるが頼んだ生クリームたっぷりの「ウインナーココア」や、奉太郎が頼んだと思われるコーヒーに加え、フレッシュジュースや自家製ケーキなどをいただくことができます。
奉太郎とえるが作中で座った席は、入って右側の道路側の席。窓から入り込んだ光がテーブルを優しく照らします。ファン達が訪れる人気スポットであると同時に、地域の方の憩いの場所にもなっているので、もし奉太郎たちと同じ席に座れたらラッキー!です。
■基本情報
住所:岐阜県高山市片原町75
電話番号:0577-33-7401
営業時間:9:00~17:30
定休日:不定休
聖地スポット⑪「臥龍桜」|空を染める幻想的な桜色
高山市一之宮町にある国天然記念物「臥龍桜」は22話に登場します。高さ約20メートル、枝張り約30メートル、樹齢は1100年を超えるエドヒガンの大樹は、大きく曲がった幹が竜の伏した姿に見えることからこの名前が付いたとされています。例年4月上旬に咲き始め、作中と同じく幻想的な姿を楽しむことができます。
■基本情報
住所:岐阜県高山市一之宮町226-2 臥龍公園内
聖地スポット⑫「飛騨一宮水無神社・飛騨生きびな祭」|春を告げる華やかなお祭り
22話で奉太郎とえるが参加する「水梨神社」の生きびな祭のモデルになっているのが、「飛騨一宮水無神社」と同神社で例年4月3日に開かれる「飛騨生きびな祭」です。
飛騨生きびな祭は、農業や養蚕の発展、女性の幸せを願い1952年から開催されている祭りです。地域から選ばれた9人の未婚女性が内裏、后、右大臣、左大臣、官女に扮し、華やかに町を練り歩く「生きびな行列」が見どころの一つとなっています。作中ではえるが后役を、奉太郎が傘持ち役を務めました。
■基本情報
住所:岐阜県高山市一之宮町5323
電話番号:0577-53-2001
HP:http://minashijinjya.or.jp/
「氷菓」の世界を楽しもう!
今回の記事では、高山市にある「氷菓」の聖地スポットを紹介してきました。文では伝えきれない魅力にあふれたスポットばかりなので、ぜひ実際に聖地巡礼に行って氷菓の世界を楽しんでみてください。