自分が正しいと思っている人への対処法とは?特徴も合わせて紹介
自分が正しいと思っている人が周りにいると、話が通じず、円滑なコミュニケーションをとれなかったり、業務に支障をきたしたりする恐れがあります。
自分が正しいと思っている人に振り回されないためには、適切に対処することが大切です。
この記事では、自分が正しいと思っている人の特徴と対処法をまとめています。自分のストレスを軽減するために、ぜひご参考にしてください。
目次
自分が正しいと思っている人の特徴
自分が正しいと思っている人には、次のような特徴があります。
・思い込みが激しく柔軟性がない
・プライドが高い
・人のせいにしがち(他責思考)
・自分の利益を優先する
・自分の弱さを隠す
・人の意見や相手のことを否定する
自分が不満を感じている相手が「自分が正しいと思っている人」に該当するか、確認してみましょう。
思い込みが激しく柔軟性がない
自分が正しいと思っている人は、思い込みが激しく、柔軟性がないという特徴があります。
自分の価値観や考え方が正しいと思い込んでいるため、状況に応じて柔軟に考えたり行動したりといったことができない傾向です。
例えば、「残業する人は仕事熱心」という思い込みがある場合、定時までに仕事を終わらせて残業がない人に対し、残業しないことだけを理由に低く評価することが考えられます。
プライドが高い
自分が正しいと思っている人は、プライドが高いことが多いです。
プライドが高い人は、自分のやることに口を挟まれたり、他者に先を越されたりすると不機嫌になることがあります。また、自分のプライドを守るために論点をすり替えたり、嘘を吐いたりすることもあるでしょう。
人のせいにしがち(他責思考)
人のせいにする他責思考な点も、自分が正しいと思っている人の特徴として挙げられます。
自分が正しいと思っている人は、自分のミスでトラブルが起きた場合でも、他者や環境のせいにして自分を正当化し、責任から逃れようとします。なかには、本当に自分が間違っていないと信じている人もおり、トラブル解決などの話がまったく進まないといったこともあるでしょう。
また、自分が正しいと思っている人は、自分に甘く他者に厳しい傾向があるため、自己中心的な言動をとります。例として、自分のミスは棚に上げて他者のミスを執拗に責める、自分は同僚の手伝いをしないけど自分が忙しいときに誰も手伝ってくれないと不機嫌になるなどの行為が挙げられます。
自分の利益を優先する
自分が正しいと思っている人のなかには、自分の利益を優先し、誤りや思い違いがあったとしても自分が正しいと主張して、利益を得ようとする人もいます。
過去に、自分のわがままや強い主張によって利益を得たことがある人ほど、他者の指摘を受けても自分が正しいと思い込む傾向があります。
自分の弱さを隠す
自分の弱さを隠そうとすることも、自分が正しいと思っている人の特徴のひとつです。
自分の弱みやコンプレックスを人に知られたくないという気持ちが働き、自分が正しいと主張して弱さを隠そうとします。
自分を守りたいために、自分のマイナスな部分を指摘される前に他者の言動を責めるなど、攻撃的な態度をとることもあるでしょう。自分の弱さが知られた際には、認めずに否定することが多いです。
人の意見や相手のことを否定する
自分が正しいと思っている人は、他者の意見や相手のことを否定し、素直に受け入れることができない傾向があります。
自己顕示欲が強く、負けず嫌いな人ほど、自分が間違えることや他者が目立つことを認められないため、周りが正しかったり功績を残したりしていても、否定的な態度をとります。
自分が正しいと思っている人への対処法
自分が正しいと思っている人が周りにいると、良好なコミュニケーションをとれず、職場の人間関係に不和が生じる恐れがあります。
人間関係の不和は、ストレスの原因や円滑な業務の妨げになるため、マイナスな影響を受けないように、自分が正しいと思っている人へ下記の対処法を試してみることをおすすめします。
・相手の意見を一度受け入れる
・意思表示をしっかりとする
・適度な距離を保ち、割り切った上で接する
・成果を上げる
・褒めないようにする
・環境、職場を変える
相手の意見を一度受け入れる
自分が正しいと思っている相手の意見を、最初から否定せず、一度は受け入れるようにしましょう。
自分が正しいと思っている人は、思い込みが激しい、プライドが高いといった特徴があるため、最初から相手の意見を否定してしまうと、感情的になって話し合いが進まなくなるかもしれません。
まずは相手の意見を「そういう考えもありますね」などと受け入れ、そのうえで「私はこう考えました」と自分の意見を話すと、冷静に聞いてもらえる可能性があります。
意思表示をしっかりとする
自分の気弱さや自信のなさを隠すために正しさを主張する人に対しては、意思表示をしっかりとすることが効果的です。
例えば、相手の主張に対して「その言い方は傷つきます」「あなたの言動は困ります」のようにはっきりと伝えると、主張を控えるかもしれません。また、証拠を提示すると、相手に自分の誤りを理解してもらいやすいです。
ただし、言葉や伝え方によっては相手が逆ギレする恐れもあるため、伝え方や態度には注意しましょう。
適度な距離を保ち、割り切った上で接する
自分が正しいと思っている人とは適度な距離を保ち、「こういう人だから」と割り切った上で接すると、ストレス軽減につながるかもしれません。
自分が正しいと思っている人に物事を理解してもらおうとすると、聞く耳を持ってもらえなかったり、思い込みによる反論をされたりして、ストレスが溜まる可能性が高いです。また、相手に合わせて自分も感情的になると、やりとりがエスカレートして心身の疲弊を招くでしょう。
そのため、自分が正しいと思っている人には必要以上に関わらず、仕事などでどうしても関わらなければならない際には、感情的にならずに冷静な対応を心がけると、自分の心や時間を守ることにつながります。
成果を上げる
成果を上げ、多くの人から認められる存在になると、自分が正しいと思っている人から文句を言われたり、反論されたりすることがなくなる可能性があります。
自分が正しいと思っている人にストレスを感じる言いがかりや主張をされないためにも、実力をつけるなどするといいでしょう。
褒めないようにする
自分が正しいと思っている人を褒めないようにすると、思い込みの悪化防止につながると考えられます。
自分が正しいと思っている人を褒めてしまうと、「やはり自分は正しい」という気持ちが強くなり、自分勝手な言動が増える恐れがあるため、注意が必要です。
環境、職場を変える
自分が正しいと思っている人が周りに多くいるなどして、日々ストレスを受け、心身が辛い思いをしている人は、いまいる環境や職場を変えることも検討しましょう。
他者の考えや価値観を変えることは難しいですが、自分の意識や考え方、状況を変えることはできます。
自分が正しいと思っている人に対して我慢を続けていると、日常生活を送るのにも支障をきたすほどの不調に陥る恐れがあるため、思い切って環境や職場を変え、自分の心身を守ることが大切です。
もしかしたら病気・障害の可能性も?
「自分が正しいと思っている人」は、病気であったり、障害をもっていたりする可能性もあります。
自分が該当しているかもしれないという不安のある人は、ご紹介する相談窓口などに相談してみると、安心につながるかもしれません。
自己愛性パーソナリティ障害
自己愛性パーソナリティ障害とは、自分のことを過大評価し他者を過小評価する、自分が正しいと強く信じているなどの特徴があります。
自己愛性パーソナリティ障害の発症は、保護者に過度に批判されて育てられた、あるいは過度に甘やかされて育てられたという環境要因と、遺伝子が原因として考えられています。
アスペルガー症候群
アスペルガー症候群は、発達障害のひとつで、相手に配慮した行動ができない、自分の興味のあることに集中しすぎてしまう、変化に対して柔軟に対応できないなどの特徴があります。
アスペルガー症候群の人は、自分のルールにこだわりを持っているため、相手の言動が自分のルールに沿っていないと、相手を非難する傾向があるようです。
悩みを相談できる窓口・支援機関
自分を正しいと思い込む傾向がある、他者から「自分が正しいと思っている」と言われたことがある、という場合には、病気や障害の可能性もあるため、精神科や心療内科に悩みを相談してみるといいかもしれません。
自分の症状で、医療機関を受診すべきか分からないという人は、まずは地域の保健所や保健センター、精神保健福祉センターへ相談してみましょう。電話相談と来所相談が可能なため、自分が相談しやすい方法を選んでくださいね。
■厚生労働省
身近にある地域の相談窓口
まとめ
自分が正しいと思っている人は、思い込みが激しかったり、相手のことを否定したりという特徴があります。
自分が正しいと思っている人への対処法として、意思表示をしっかりすることなどが大切ですが、あまりにもストレスとなっていて心身に不調が出ている場合は、職場を変えることもひとつの選択です。
保健センターなど、心の悩みを相談できる窓口もあるため、自分が「自分が正しいと思っている人」かもしれないと不安な人は、一人で抱え込まずに頼ることも検討してみてくださいね。
記事執筆や校正など文字に関わる仕事を幅広く行う元金融業のフリーライター。静岡県在住だけど岐阜県も大好き。戦国武将の推しは斎藤道三。(ブログ:https://enmojilaboblog.com/)