河上薬品商事株式会社|代表取締役 河上宗勝氏 さらなる成長遂げ地域に還元

―昨年はどんな年でしたか。
2021年に協業した廣貫堂薬品販売に続き、昨年4月には山形県の協同薬品工業を子会社化しました。その結果、全国にある協同薬品工業の顧客約90万世帯を合わせて、当グループの顧客は120万世帯を超え、従業員も倍増します。赤字経営だった協同薬品工業も、初年度で黒字化を実現し、さらに利益向上に向け、尽力しています。
―新たな取り組みは。
グループ会社ビクトリーを生産拠点に、おいしくて安心・安全・安価な水の提供を目指してきた飲料水製造販売事業では、コロナ禍で設備が十分に整わず、完成後2年の間、本格稼働できなかった第2工場が、昨年10月、竣工(しゅんこう)式を迎えました。これを機に、改めて生産量の拡大を図っていきたいと考えています。
―地域貢献にも積極的です。
配置薬は330年以上の歴史を誇り、地域密着でお客さまとの信頼を築いてきた業界です。そうしたご縁を大切にするため、昨年は関市で「子供110番の車」を走らせ、犯罪の未然防止や配置薬事業で家庭を訪問する際の見守りを行う取り組みをスタート。7月からは恵那署と連携し、高齢者宅に防犯ブザーや詐欺防止チラシを配布する啓発活動も始めました。今後も、健康アドバイザーとしてお客さまの健康と長生きをお手伝いしながら、地域のまちづくりに貢献できる活動に努めます。
―今年の抱負をお願いします。
私は、全国配置薬協会会長も務めており、業界の大きな課題の一つは後継者不足だと感じています。これからもそうした課題を抱える企業の合併・買収を進め、地域の配置薬事業の継続を担っていきます。そのために近年は、若手を中心に据える組織改革を行い、人づくりに注力。その成果が業績にも表れてきました。今年も人材育成を強化しながら、売り上げ10%アップを目指し、地域に貢献していきます。
