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投稿者:

ZYAO22編集部

五大商社とはどんな企業?人気の理由や企業別の平均年収を紹介!

「五大商社で世界規模のやりがいのある仕事がしたい」
「就活サイトでの人気も高いし、受けてみたい」
「でもそれぞれの違いもよく分からないし、そもそも総合商社が何をやっているかも分かってないしなぁ」
就活する人の多くがこのような考えを抱いているのではないのでしょうか。

 

本記事では、五大商社それぞれの特徴やその人気の理由、主なビジネスモデルや企業別の平均年収を紹介していきます。

 

就職活動や企業研究中の方はこの記事を読むことで「ラーメンからロケットまで」と表現されるほど幅広い分野で事業を展開する五大商社がいったいどのような会社なのかを理解することができ、エントリーシートの志望動機と自己PRにより厚みを持たせることができるでしょう。

 

世界を舞台にやりがいのある仕事をしたいと夢見ている方や、高い収入やスキルを得たいと考えている方は、ぜひ読んでみてください。

五大商社とは?

日本に総合商社は数多くあります。中でも特に業績が高く規模も大きい「住友商事」「三井物産」「伊藤忠商事」「三菱商事」「丸紅」の5社は「五大商社」と呼ばれています。総合商社と聞けば、まずこれらの会社の名前が浮かぶ方が多いのではないでしょうか。

 

この項目では、それぞれの企業の特徴と違いについて、事業面と歴史にスポットを当てて解説していきます。

住友商事株式会社

事業展開としては、メディア・デジタル事業に特に強みを持つといわれており、ケーブルテレビ事業やテレビ通販事業、第5世代移動通信システム(5G)関連事業等を展開しています。全体で9兆円以上もの事業資産のうち約1兆円をこの分野が占めています。

 

住友商事は、100年以上の歴史を持つ企業です。大阪北港株式会社を前身として1919年に創業し、1970年代に総合商社としての経営基盤を確立しました。「信用・確実」「浮利を追わず」といった「住友の事業精神」を現在も持ち続ける、堅実な企業といえるでしょう。

 

出典:企業情報|住友商事
参照:https://www.sumitomocorp.com/ja/jp/about

三井物産株式会社

三井物産は、資源分野に強みを持っています。資源分野とは、金属資源・エネルギー・鉄鋼製品を安定的に海外から調達するものです。中でも金属資源は当期純利益のうち約5割を占めています。

 

資源の乏しい日本が発展するためには、商社の資源分野の事業は重要な役割を果たしているといえます。しかし、資源分野は資源価格の変動によって、業績が大きく左右されてしまいます。そのため、三井物産も近年では非資源分野にも力を入れているといわれています。

 

三井物産は、1947創業の第一物産を前身として、1959年に設立されました。現在の三井物産と法人格は異なりますが、1876年創業の旧三井物産から「挑戦と創造」の精神を現在も受け継いでいる会社です。

 

出典:沿革|三井物産株式会社
参照:https://www.mitsui.com/jp/ja/company/outline/history/index.html

伊藤忠商事株式会社

伊藤忠商事は、比資源分野からの利益は全体の約7割を占める等特に非資源分野に強い企業です。繊維、機械、住生活、食料といった分野ごとに8つのカンパニーに分かれて事業を行う、ディビジョンカンパニー制をとっています。

 

伊藤忠商事の創業は、近江商人の一人である初代伊藤忠兵衛が行商を行ったことに遡ります。

 

近江商人のスローガンとして有名な「三方よし」(「売り手よし」「買い手よし」「世間よし」)という言葉があります。これは、伊藤忠兵衛の言葉が元になったといわれており、現在の伊藤忠商事の企業理念にもなっています。

 

出典:トップページ|伊藤忠商事株式会社
参照:https://www.itochu.co.jp/ja/

三菱商事株式会社

三菱商事は、総じてバランスの良い総合商社だといえるでしょう。特に強みを持つ金属資源で大きな利益をあげている一方で、非資源分野にも力を入れています。

 

そのため、資源価格の変動による影響が大きい資源分野の利益が落ち込んだ場合でも非資源で損失をカバーすることができます。まさに五大商社の中でも優等生といってよい特徴を持っています。

 

現在の法人格としての三菱商事の創業は1954年ですが、そのルーツはさらに古く三菱財閥創業者である岩崎弥太郎の時代に遡ります。「三綱領」(「所期奉公」「処事光明」「立業貿易」)を創業以来の社是として掲げています。

 

出典:沿革|三菱商事
参照:https://www.mitsubishicorp.com/jp/ja/about/history/

丸紅株式会社

丸紅は、穀物事業と電力事業に大きな強みを持っています。全国に穀物サイロを有し、大量の穀物を海外から調達する丸紅の穀物取引量は総合商社でも上位クラスといわれています。

 

また、強固な地域営業力を武器に、世界各国において発電・送電・変電設備の開発から、開発・建設並びに保守・運転を行っています。

 

丸紅は1858年創業です。伊藤忠商事と同じく、初代伊藤忠兵衛が行商を行ったことがそのルーツとなっています。「正・新・和」の精神を社是として、掲げています。

 

出典:丸紅の歴史|会社情報|丸紅株式会社
参照:https://www.marubeni.com/jp/company/history/

五大商社のビジネスの特徴

五大商社をはじめとする総合商社の主なビジネスモデルは「事業投資」と「トレーディング」の2つに大別されます。

 

かつて、高度経済成長期以前の総合商社はトレーディングが主体であり、その収益の多くをトレーディングによって稼いでいました。しかしインターネット技術の高度化とともに1990年代には商社を介さない取引が見られるようになりました(いわゆる「商社外し」)。

 

これにより総合商社のトレーディング収益は次第に縮小し、トレーディングと事業投資の両輪により収益を稼ぐビジネスモデルへと転換していくことになったといわれています。

 

では、そもそも「事業投資」「トレーディング」とはどのようなものなのでしょうか。それぞれの特徴を見ていきましょう。

事業投資

「事業投資」とは、自社の持っている経営資源を他社に投資することで利益を向上させるビジネスモデルです。

 

普通「投資」というと金銭を提供するだけというイメージが強いですが、総合商社投資する経営資源はそれだけではありません。人材や情報等、巨大企業が持つ経営資源を投資先に提供し、利益向上を手助けします。

 

投資先の企業が利益をあげることで、投資元の企業がリターンを得られるのが、「事業投資」なのです。

トレーディング

「トレーディング」とは、取引の仲介として世の中の需要と供給を結びつけることです。例をあげると「商品を生産する企業(メーカー)に、部品の調達先企業や、販売先の企業を紹介する」等です。

 

総合商社は、その強みである広い事業分野や情報力を駆使して取引の仲介を行うことで、コミッション(手数料収入)や マージン(利ざや)を得ています。

五大商社が就職先として人気の理由

五大商社は、昔から就活現場では人気の筆頭格でした。その理由は「高収入」「海外での活躍も期待できる」という、シンプルでありながらかつ強く人を惹きつける魅力があるためです。

 

この項目では、それぞれの魅力について見ていきましょう。

高収入

五大商社の給与は、他業界と比較してかなり高い水準にあります。仕事は規模も大きく、高い能力と多くの責任を求められるためです。

 

各社の平均年収は1,000万円を超えていて、一般的なサラリーマンの平均年収の倍以上を手にしている人は珍しくありません。

 

サラリーマン(給与所得者)の平均収入は約430万といわれています。また、年収が1,000万円を超えるのは、給与所得者全体のうちで6%程度ですから、この給与水準が極めて高いことが分かるでしょう。

海外での活躍も期待できる

総合商社の仕事といえば、まず海外駐在をイメージする人も多いでしょう。五大商社は世界中に拠点を置き、地球規模のネットワークで事業を行っています。まさに「世界を舞台に活躍できる」ことが、五大商社の大きな魅力でしょう。

 

実際、五大商社の各社は多くの社員を駐在として海外に送りだしており、その割合は全体の20%前後です。

 

なお、この数字は「社員全体のうち、現在約20%が海外駐在している」ということです。海外駐在には入れ替わりがあります。ある社員が海外駐在と国内勤務を繰り返すケースを考慮すると「海外駐在を経験する社員の割合」はもっと多くなります。

五大商社各社の平均年収

高い年収は五大商社で働くうえで大きな魅力といえるでしょう。前述のとおり、各社とも平均年収は1,000万円を大きく超えています。

 

しかも、この平均年収の計算には、若手や一般職といった、比較的社内において年収水準が低い社員も含まれています。つまり、長く勤務した総合職の年収水準は、平均の数字よりもさらに高いといえるのです。

 

では各社の平均年収について見ていきましょう。

住友商事株式会社

平均給与約1,356万円(従業員5,240人、平均年齢42.7歳、平均勤続年数18年1ヵ月)と、五大商社の中では4位という位置づけでした。

 

五大商社の中では比較的奮わない結果となりましたが、それでも高い平均年収と住友財閥のステータスは大きな魅力といえるでしょう。

 

出典:有価証券報告書|住友商事株式会社
参照:https://www.sumitomocorp.com/-/media/Files/hq/ir/report/yuho/2020/20210618yuho.pdf#page=14

三井物産株式会社

平均給与約1,483万円(従業員数5,587人、平均年齢42.1歳、平均勤続年数18年3ヵ月)と、五大商社の中では3位という位置づけでした。

 

「人の三井」と言われる三井財閥の底堅さを見せつけるような結果となりました。

 

出典:有価証券報告書|三井物産株式会社
参照:https://www.mitsui.com/jp/ja/ir/library/securities/__icsFiles/afieldfile/2021/06/18/ja_102yuho.pdf#page=18

伊藤忠商事株式会社

平均給与約1,627万円(従業員数4,215人、平均年齢42.0歳、平均勤続年数17年11ヵ月)と、五大商社の中では2位という位置づけでした。

 

惜しくも1位とはなりませんでしたが、非財閥系総合商社の意地を見せつける結果となりました。

 

出典:有価証券報告書|伊藤忠商事株式会社
参照:https://www.itochu.co.jp/ja/files/security_97.pdf#page=18

三菱商事株式会社

平均給与約1,678万円(従業員数5,725人、平均年齢42.7歳、平均勤続年数18年5ヵ月)と、五大商社の中で堂々の1位となりました。

 

まさに日本を代表する商社です。圧巻の強さといえるでしょう。

 

出典:有価証券報告書|三菱商事株式会社
参照:https://www.mitsubishicorp.com/jp/ja/ir/library/fstatement/pdf/2020_04/y2020_04.pdf#page=17

丸紅株式会社

平均給与約1,192万円(従業員数4,389人、平均年齢42.2歳、平均勤続年数17年6ヵ月)と、五大商社の中では残念ながら最下位となりました。

 

ただ、一般の企業と比較すれば各段に高水準であることには変わりないでしょう。

 

出典:有価証券報告書|丸紅株式会社
参照:https://ssl4.eir-parts.net/doc/8002/yuho_pdf/S100LO78/00.pdf#page=21

五大商社について理解を深めよう

いかがだったでしょうか。五大商社は、人気の高い商社業界の中でも特に人気の企業です。多くの採用応募者が殺到するため、入社を勝ち取るのは至難の業といえるでしょう。

 

そんな多くの人が憧れる商社ですが、その事業内容について正確に理解するのは難しいといえます。事業投資にせよ、トレーディングにせよ、商社の事業は対企業のものであり、一般の消費者が普段の生活の中で関わることは少ないためです。

 

この記事をきっかけに五大商社の事業内容や、各社の違いに関しての理解を深め、選考に向けて入念な対策を行い、内定を勝ち取れるように行動していきましょう。

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