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投稿者:

ZYAO22編集部

ペーシングとは?信頼関係を生みだすためのコツやテクニックを紹介

初対面の人と話をしていて、何となく「この人とは波長が合うな」と感じたことはありますか?それはもしかして、相手が意識的または無意識的にあなたに対して「ペーシング」をしていたためかもしれません。

 

この記事では、効果的に行うことで仕事やプライベートの場面で相手に好印象を持ってもらえる「ペーシング」について、詳しく説明していきます。

 

ペーシングとは

「ペーシング」とは、言語を用いない身体的表現を相手に合わせるという意味の心理学の専門用語です。こうした身体的表現には、例えば「話す速さ」「声の高低や大小」「しぐさやジェスチャー」などが含まれます。

 

これらを相手のペースに合わせる(ペーシングする)ことで、相手に無意識的な安心感を与えることができます。

ペーシングの効果と役立つ場面

ペーシングには、相手とのあいだに親密感を生み出し、自分の味方だと感じさせる効果があります。

 

ペーシングを上手に使えば、以下のようなシーンで役立ちます。

 

  • 取引先との商談
  • カスタマーサービス分野での顧客対応
  • 親密になりたい異性と過ごすとき

 

ペーシングはラポール形成のために重要な要素

ペーシングは、精神科医や心理カウンセラーが患者とのあいだに「ラポール」と呼ばれる無意識下の信頼関係を形成するために使うテクニックです。ラポールが形成されると、患者が治療者に心を開き、治療がスムーズになるのです。

 

このように、こちらの目的に合わせてコミュニケーションをリードしていくことを「リーディング」(Leading)と言います。

ペーシングを実践するためのテクニック

冒頭で挙げたように、ペーシングには「話し方」と「動き」の2種類を相手に合わせるテクニックがあります。

 

以下ではその具体例を見ていきましょう。

ミラーリング|相手のしぐさ・表情に合わせる

ミラーリングとは、話し相手が足を組んだり、髪を触ったりなどの行動をとったとき、少し遅れてその行動をコピーすることです。こうすることで相手に親近感を持たせることができます。

 

バックトラッキング|相手の言葉に合わせる

バックトラッキングは、相手の言葉を繰り返して言うことです。重要なのは、相手を肯定する文脈で使うことです。

 

例:
相手「ジムに行って筋トレを始めようと思うんだ」
自分「筋トレを始めたいんだ。健康的でいいね」

 

これにより、相手に「話をしっかり聞いてもらっている」という満足感を与えることができます。

マッチング|相手の声の情報に合わせる

マッチングとは、相手の声の大きさや高低、話すスピードなどに自分の声を合わせることです。「テンションを合わせる」と言い換えられるかもしれません。

 

こうした声の情報が違いすぎると、相手に「話がかみ合わない」という印象を与えてしまいます。

ペーシングを上手く実践するためのコツ

ペーシングをするときは、以下のような点に気をつけて行うと効果を最大化できます。

 

相手の話す声量・スピードを確認する

マッチングをする際は、まず短い質問や相槌をうつことで相手に一通り話させて、相手の声量やスピードを把握しましょう。そのうえで、自分の声の情報を相手のものに合わせていきます。

 

相手の間・呼吸のタイミングをつかむ

誰かと至近距離に座っているとき、相手の呼吸のタイミングが早すぎたり遅すぎたりしたことで、居心地の悪さを感じたことはありませんか?相手に安心感を抱かせるのが上手な人は、呼吸レベルから相手に合わせることができます。

 

相手のしぐさや表情をよく観察する

相手のしぐさや表情をよく観察して特徴をつかむことで、相手に違和感を感じさせずにコピーできるようにします。

 

ただしミラーリングは、相手との関係性に配慮する必要があります。相手が目上の人の場合は「敬意を払われていない」という印象を与え、逆効果になってしまう可能性があります。

 

ペーシングを行う際の注意点

ペーシングは上手に使えばポジティブな効果を得られますが、NG行動をすると逆に相手にネガティブな印象を与えてしまいます。以下は、ペーシングを行う際に注意したいNG行動の一例です。

 

相手に気づかれないように

特にミラーリングにおいて注意したいのが、「少し遅れて相手の行動をコピーする」ことです。

 

すぐさまコピーしてしまうと相手にコピーしていることを気づかれてしまい、からかわれているとか、気持ち悪いという印象を与えてしまいます。

 

相手を否定しないようにする

何かを言った際、間髪入れずに否定されるのは誰でも不愉快に感じますよね。相手のことを否定しないのは、相手に親近感や安心感を抱いてもらうための基本です。

 

もちろん相手と異なる意見を言ってもいいのですが、その際は「なるほど、そういう見方もあるのですね」など理解や同調を示し、その後で「その他にも例えばこういう視点もありますよ」と提案のような形で述べるのがいいでしょう。

 

自分のペースに巻き込まないようにする

ペーシングはあくまで自分が相手のペースに合わせることで成り立ちます。相手のペースを踏まえずに自由気ままに振る舞うと、相手は「振り回されている」と感じ、ラポールを築くことができません。

 

ペーシングを実践して信頼関係を構築しよう

ペーシングとは、相手のペースに寄り添うことで親和性を高め、信頼関係を形成し、自分の望むコミュニケーションスタイルに導くテクニックです。

 

対面のみならず、メールなどのテキストでのやり取りでもこのテクニックを利用してみましょう。

 

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