テレワーク移住のメリットとデメリットを知ろう|支援制度の一例も紹介
「最近地方への移住者が増えてると聞いたけど、本当かな?」
「テレワーク移住って何がいいの?」
「地方移住のメリットは?」
ここ数年で話題になっているテレワーク移住ですが、言葉は聞いたことがあっても詳しく知らないという方は多いのではないでしょうか。
この記事では、テレワーク移住のメリット・デメリットや、現在のテレワーク移住に対する企業の取り組み方と国から出ている支援金の一例を紹介します。
この記事を読むことでテレワーク移住に対する知識が高まり、良い所も悪い所も考慮した上で自分に合うかどうか、判断できるでしょう。正しく判断できるようになれば、自分の理想とする生き方ができるのかどうかについても考えられるでしょう。
テレワーク移住に興味がある方は、ぜひこの記事をチェックしてください。
目次
テレワークの普及が地方移住のきっかけになる?
今までは、都心にある会社への無理のない通勤のために、首都圏に住宅を持つことは当たり前でした。しかし、テレワークの普及によって在宅勤務が可能になり、どこにいても仕事ができるようになったことで、地方移住に関心を持つ方が増えたと言えます。
地方移住をする際のメリット
近年の働き方の見直しによって、テレワークが普及してきています。テレワークを導入していて、基本的に出勤する必要のない会社であれば、地方に住みながら仕事をすることが可能です。
では、そもそも地方移住するメリットには、どのようなことがあげられるのでしょうか。以下で詳しく見ていきましょう。
- 家族との時間が確保できる
- 移住支援制度を使用することができる
- 生活コストの削減が期待できる
家族との時間が確保できる
今までは通勤に時間がかかるため、朝早く家を出て帰宅時間は遅いといった大変な生活だった方も、地方移住したことによって通勤時間が削減できれば、余った時間を有意義に使うことができます。
例えば、家族と食事を一緒にとれるようになったり子どもと一緒に遊ぶ時間が増やせたりなど、充実したプライベートを過ごせるようになるでしょう。
移住支援制度を使用することができる
東京に人口が集中するのを防ぐために、地方に移住する方向けの支援制度があります。
例えば、東京都在住の方が地方に引っ越しをして、起業や就業をした際に、都道府県や市区町村から交付金を受け取れる制度などです。
一定の条件を満たせば受給を受けることができるので、移住にかかる経済的な負担が少なく済みます。予算がないという理由で地方移住を検討していなかった方は、考えるきっかけになるでしょう。
生活コストの削減が期待できる
東京などの首都圏から地方へ移住することのメリットとして、生活コストの削減が期待できる点もあげられます。
首都圏では高額な家賃も地方では安く抑えることができ、食材なども輸送費がかからないため、新鮮でありながら安く購入できます。
地方の場所にもよりますが、首都圏に比較すると生活コストがかからずに暮らすことができるため、浮いた分を貯蓄に回したり趣味に費やしたりできるなど、余裕を持った生活が送れるでしょう。
地方移住をする際のデメリット
地方移住をする際にはメリットだけではなく、デメリットもあります。デメリットを知ると、人によっては地方移住は難しいと感じることもあるでしょう。では、どのようなデメリットがあるのか、以下で紹介していきます。
地方への移住は不便を感じる可能性
都会では、スーパーやコンビニなど、生活に必要な物を売っているお店は歩いてすぐの場所にあることが多く、困ることは少ないでしょう。しかし、地方は発達しているのが駅前だけであるなど、購入する店の選択肢が少なく、何かと生活に不便さを感じる可能性があります。
東京や首都圏で利便性のある生活に慣れている方は、地方移住による不便さは辛いと感じやすく、大きなデメリットであると言えるでしょう。
他の社員とのコミュニケーションの減少
地方移住し、出社する機会が減ると、同僚や上司などの他の社員と会う機会も少なくなり、コミュニケーションが減少する恐れがあります。
コミュニケーションが減少することで、チームワークが悪くなったり相談をしにくくなったりといった、仕事上での影響や問題が起きないように注意する必要があるでしょう。
出勤の際の費用がかかる
企業にもよりますが、リモートワークは可能であっても、さまざまな理由から出勤しなければならない場合もあります。都心から離れた場所に住んでいれば、頻度は少なくても、出勤する際の交通費はかなりの金額になってしまうでしょう。
また、交通の便が悪い場所であれば、費用だけでなく時間もかかるため、出勤する必要があるかどうかを考慮した上で判断する必要があるでしょう。
国内企業のテレワーク移住への取り組み
現在では、大企業を中心にテレワークの導入が進んでいますが、企業によって取り組み方はさまざまです。ここからは、各企業でどのような取り組みをしているのか、その一例を紹介します。
カルビー株式会社
ポテトチップスをはじめ、時代のニーズに合わせたあらゆるお菓子を製造・販売しているカルビー株式会社ですが、社員の働き方にもいち早く変化を取り入れ、歴史を作っています。
1991年にはフレックスタイム制度を導入し、2014年には在宅勤務制度、2017年にはモバイルワーク制度を取り入れてきました。
カルビー株式会社は、テレワークの上限がなく毎日でも可能だったり、カフェなどの利用も可能だったりなど、社員が働きやすい方法を推奨してくれる柔軟な取り組みをしています。
サイボウズ株式会社
ビジネスに必要なクラウドサービスの企画・販売を行うサイボウズ株式会社は、働き方改革にも力を入れています。
2010年に在宅勤務の制度を導入し、2012年からはウルトラワーク制度を始め、2018年以降は社員に希望の働き方を宣言してもらう制度の導入をしています。
サイボウズ株式会社では、社員1人1人の希望に沿った働き方を実現し、営業活動もWEBミーティングにするなどの取り組みをしています。
また、テレワークにすることで課題となるコミュニケーション不足の解消のために、リモートランチやリモート飲み会の開催といった対策も行われています。
味の素株式会社
世界中で食品を展開する味の素株式会社は、率先して働き方改革に取り組んできました。
2014年からテレワーク制度を取り入れ、2017年から2022年現在に至っては「どこでもオフィス」という名称の時短勤務制度を導入しています。
この制度は、最大週4日まで自宅やサテライトオフィスなど、どこでも勤務することができるといったルールのもと、フレックスタイム制との併用も可能とされています。
多様な働き方を認められているので、スケジュールも立てやすく、育児や介護との両立といった悩みを持つことなく働くことができます。
移住支援金の一例
ここからは、東京圏から岐阜県に移住してきた場合に利用できる移住支援金について、紹介します。支援金を受けるためには、自分が対象かどうかを確認する必要がありますので、以下で確認していきましょう。
出典:令和4年3月31日までに岐阜市に移住された方へ 移住支援金のお知らせ|岐阜市公式ホームページ
参照:https://www.city.gifu.lg.jp/kurashi/sumai/1002451/1002455.html
対象者について
東京圏からの移住支援金を受けられる対象者の要件は、以下の通りです。
・住民票を移す前10年間のうち、通算で5年以上、東京圏や東京23区に在住または、条件不利地域以外に在住していて23区に通勤していた人
・住民票を移す前に連続して1年以上、東京圏や東京23区、条件不利地域以外に在住していて、東京23区に通勤していた人など
上記の対象者に該当していて、岐阜県内で移住・就労・起業する場合などに支援金が支給されます。
世帯で得られる支援金の対象者は、上記の要件に加えて、別途世帯の要件を満たしていないと受けられないため、岐阜市のホームページなどを見て確認しておきましょう。
交付金額について
交付金額については、単身の場合で60万円、世帯の場合は100万円となっています。
ただし、交付申請日において岐阜市に移住してから3ヶ月以上、1年以内でなければ支援金を受けることはできません。
テレワーク移住者に関しては、企業側からの命令ではなく本人の意思によって移住することも要件の1つとなっています。
この他細かく決められているため、利用したいと思ったときに確認するようにしましょう。
テレワーク移住について考えてみよう
テレワーク移住について紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。
テレワークが普及してきたことで、首都圏から住居を移し地方に移住することへの関心も高まっています。60代、70代といった老後に、農業などをしながら自然に囲まれていたいという方や、のびのびと子育てをしたいという方にはおすすめです。
ただし、地方移住にはメリットだけではなくデメリットもあるため、失敗したり後から後悔したりしないように自分に適しているか、十分な魅力があると言えるのかをよく考えてから行動に移すようにしてください。
人生をより豊かなものにするためにも、この機会にテレワーク移住を検討してみましょう。