社会医療法人蘇西厚生会 松波総合病院|病院長 松波和寿氏 住民の安心安全な医療拠点に

-昨年、岐阜市で開催された第22回日本クリニカルパス学会学術集会では会長を務めましたね。
コロナ禍の中、感染症対策を徹底しながら、リアル開催で約1300人が参加しました。患者の診療計画を電子データ化するクリニカルパスは患者の症状の変化を共有するのに有効で、各病院での導入が求められています。学会では若い医療従事者が多く参加し、今後の医療について話し合えたことが収穫でした。当院でしっかり運営ができたという達成感もありました。
-消防の救急車の負担を減らす取り組みを進めています。
他の医療機関から当院への搬送の際に、自前の救急車を使用します。本格的な導入はまだ先ですが、当面は羽島郡内を出動エリアに活動する計画です。医師が搬送中の患者の映像を遠隔カメラを通し確認しながら指示を出し、当院の6人の救急救命士が対応します。
-新たながん治療器については。
高周波で腫瘍に熱を加えて治療するがん温熱療法機器「アスクーフ8」を昨年導入しました。がん治療の補助的な役割を果たす治療器で、熱でがん細胞を壊死させます。副作用が少ないというメリットがあり、標準的がん治療と併用することで効果を発揮します。
-自身が専門の産婦人科は。
昨年4月から不妊治療の保険適用範囲が広がり、受診者が増えました。また、厚生労働省が子宮頸がんワクチンの積極的な接種勧奨を再開したことは喜ばしいことです。ワクチンの接種機会を逃した1997~2005年度生まれの女性に対して、無料で接種を受けられる救済措置もあります。
-今年の抱負を。
コロナ禍の収束を願いつつ、産婦人科医としては多くの赤ちゃんが生まれることを期待します。当院としては地域住民の安心安全な医療を受けられる拠点でありたいと思います。

〒501-6062 羽島郡笠松町田代185-1
TEL.058-388-0111
沿革 1902年/岐阜市加納に松波病院を開設、1933年/笠松町に松波外科医院を開設、1988年/南館(SOUTH WING)開設437床、2014年/北館(NORTH WING)開設501床
従業員数 1,395人 社会医療法人 蘇西厚生会理事長/松波 英寿、松波総合病院 病院長/松波 和寿、まつなみ健康増進クリニック クリニック長/立花 史香、介護老人保健施設 施設長/平山 宏史、まつなみリサーチパーク 所長/林 慎