株式会社銀の森コーポレーション|代表取締役社長 渡邉好作氏 社内外で食品ロス削減に意欲

-昨年を振り返って。
新型コロナの影響で市場の変化が激しい中、おせち料理の生産は一昨年の28万5千セットから32万セットとなり、着実に売り上げを伸ばすことができています。中津川市の新工場「銀の森キャンパス」は昨年1月に無事稼働を開始しました。今後さらに稼働率を上げ、2027年には50万セットの販売を視野に入れています。
-フードロス削減について。
ギリギリまで生産調整をかけ、限りなくロスを出さないことを信条としています。またローストビーフの切れ端など、商品として出せない部分を集めて、社員が安く購入できる取り組みを始めました。社員の「もったいない」という思いから生まれたアイデアで、「お福分け」と呼んでいます。ただし、社内でフードロスをゼロにしても、仕入れなどの過程でロスがあっては意味がありません。今後は取引企業とも一緒に行動していきたいと考えています。
-洋菓子部門の状況は。
クッキーの詰め合わせ「プティボワ」は引き続き好調。通信、対面販売を合わせると例年の150%以上アップで、常に生産が需要に追いつかない状況です。一昨年に出店した銀座本店に続き、昨年7月にパティスリーGINNOMORI名古屋店をオープンさせました。ここから東海圏にも認知度を広げていきます。
-力を入れている取り組みは。
閉鎖したゴルフ場の跡地に建てた「銀の森キャンパス」では、地域の人たちとともに森を再生する活動を進めています。今年はさらに専門家の意見や、永続的な自然の循環を基にした「パーマカルチャー」の考え方を取り入れ、グランドデザインを描いていきます。森の一部は果樹やハーブを収穫できる「フードフォレスト」にする計画もあります。森の恵みを受けてきた企業だからこそ、人が集う森づくりを行い、世界に貢献していきたいです。
