株式会社岐阜グランドホテル|代表取締役社長 葛西信三氏 多彩な試みで新たな価値提供

―2022年を振り返って。
長引くコロナ禍は今も大きな課題ですが、これまでの対策や学びを生かして、新たな視点でのサービス提供に取り組んだ1年でした。宿泊については、ペット同伴可能な部屋や自転車を持ち込める部屋、室内でグランピングを楽しめる部屋などを企画。また、東館8階にはラグジュアリー志向の方々をターゲットにしたプライベートダイニング付きスイートルーム「souan~双庵~」をオープンするなど、幅広いニーズに応えるメニューをそろえました。昨年から行動制限が解除され、旅行支援もスタートしており、今後の観光や宿泊需要に期待しています。
―新たに着手している試みは。
ウェルビーイングをコンセプトに、健康・幸福・福祉を追求する事業を展開します。健康については、松波総合病院とともに600キロカロリーに抑えた和・洋のフルコース2種を考案。これまで継続してきた「美濃薬膳」と並ぶヘルシーメニューとして、今年から提供をスタートします。また昨年は、写真家・小林淳さんが岐阜の魅力を撮影した写真展や、県内3カ所の障がい者事業所で作られた作品を展示・販売する「小さな作品展」を開催しました。今後も、これまでになかった新たな価値を提供していきます。
―今後注力することは。
従業員満足度向上を目指し、昨年から無駄を省くための業務見直しや、外部講師による研修を実施して、生産性向上を図っています。当社以外での経験を個々の成長に生かす副業も推奨し、これまで延べ10人が実施しました。今後は、専用イヤホンによるグループトークソリューションシステムを導入し、業務をリアルタイムに共有して適切なタイムマネジメントを目指します。今年はさらにこうした業務の効率化や職場環境整備に重点を置き、従業員の笑顔やより質の高いサービス、新しい商品開発につなげていきます。
