大里研究所|理事長 林幸泰氏 予防医学の観点でFPP研究

―昨年を振り返って。
超高齢社会の医療費削減において、認知症予防が社会的かつ経済的に最も効率が良いと考えています。そこで当研究所では、予防医学の観点からFPP(パパイヤ発酵食品)の研究を続けています。 FPPは、予防医学に意識が高い欧米への輸出が主です。円安円高にかかわらず、資源の乏しい日本はモノやノウハウで外貨を獲得する必要があります。日本生まれのFPPの研究・発信を継続することで、世界に向けて挑み続けていきたいと思います。
―FPPの研究の進ちょくは。
電子機器を使用するスマートフォンなどの電化製品や乗り物が発する電磁波によって身体に不調が起こる「電磁波過敏症」の方が一定数いますが、科学的な立証が難しいのが現状です。しかし患者さんは、酸化ストレスの蓄積、疲労や認知機能の低下が認められます。フランス・パリ大学で実施したFPPによる臨床試験では、抗酸化機能・認知機能・疲労・不眠症状が改善しました。この有効性が評価され、日米両国において用途特許を取得しました。 また、新型コロナウイルス感染症による後遺症は、原因は違いますが症状が電磁波過敏症と似ていて、仮説として、どちらも身体の老化促進が起きていると考えています。FPPが後遺症の症状を軽減する可能性にも着眼し研究を進めています。
―超高齢社会に向けては。
英国レーシングチームと共にFPPの身体への安全性や利点を約20年検証してきました。研究所のある大野町は、生活の足となる運転免許の保有は死活問題でシニア世代には健康で安全な運転を長く続けてほしいです。FPPによる運転技能の維持に向けた研究、シニアの方々の生きがい創出に向け活動中の休耕した柿畑での無農薬ブドウからのワイン造りも併せ、高齢者の健康維持に貢献していきたいですね。
