【福祉の現場、止まらぬ進化】最新技術学び、科学的介護に応用 中堅職員がWeb研修に参加 信輪会(本部・輪之内町)【笑顔つなぐ福祉のわ】
福祉の現場では、利用者のため、地域のため、職員に元気いっぱいに自分らしく働いてもらうために、さまざまな工夫が凝らされています。
働きやすさに直結するものだけでなく、時代の先端を行くものや社会課題の解決にも一石を投じられるようなものなどもあり、年々、充実度は増していくばかりです。
今回の「笑顔つなぐ福祉のわ」では、「福祉の現場、止まらぬ進化」をテーマに6つの法人の取り組みから、福祉の世界の「今」に迫ります。
介護職員の経験によって、どうしても出てきてしまうのが介護の質のぶれ。このぶれを小さくしようと、介護業界では客観的で科学的なエビデンスに基づいた「科学的介護」を推進する動きが広がっています。2021年度からは、全国の介護施設から利用者の状態やケアの内容などのデータを収集し、蓄積したデータに基づいてフィードバックを行う「科学的介護情報システム(LIFE)」の運用が始まり、適切に進めていくことで科学的介護推進体制加算も受けられるようになりました。
信輪会でも、LIFEの運用開始時から積極的に科学的介護に取り組んでいます。利用者の身体的、精神的、社会的な自立に向けた最新の介護技法を改めて学ぶことは科学的介護の実践にも生かせるのではないかと昨年度から、中堅職員やベテラン職員が自立支援についてのWeb研修に参加しています。
本年度は2人の職員が、12回の講座に参加。自立支援介護の現状や認知症ケアの理論などを第一人者からオンラインで学ぶほか、日本自立支援介護・パワーリハ学会主催の学会での発表も目指しています。受講している入職5年目の浅野さんは「今年、介護福祉士を取ったばかりですが、違ったアプローチから最新の介護を学べ、自分の知識にしていける機会がいただけてありがたい。学んだことを職場内で共有して、レベルの高い介護につなげていきたい」と話しています。