【第63回】推し活疲れって?|めてお先生のVTuberとして生きていく
アイドルやYouTuberをはじめとして有名人を応援する、その人のファンであるという事をいう時に「推し」という言葉を使うようになって久しい令和6年6月。推しを応援する活動の事を「推し活」と言うようになり、元々はオタク文化だった言葉が一般的に普及しています。
最近ではアパレルブランドの店頭やECショップなどでも「推し活コーデ」という言葉を見聞きするようになりました。
推し活疲れって何?
「推し活疲れ」はSNSで目にする言葉ですが、推し活を通じて心身の疲弊が発生してしまっている状態の事を指していると思ってください。推しを応援するというメインの事よりも「他のファンへの嫉妬」や、「自分がちゃんと貢献できているのか」という別の事に意識が向いてしまっていて、健全に推し活が出来ていない状態だと言えると思います。
なぜ推し活の貢献度が気になるの?
もちろん、推し活してても、自分がどれだけ貢献できているかというのが気にならない方もいますよね。では、なぜ推し活の貢献度が気になるんでしょうか?
これは私がこのVTuber業界を何年も眺めていて思っている事ですが、VTuberという文化は下記の4つの性質を持っていると思っているんです。
①アイドル(AKB48等)
②ボカロ(初音ミク等)
③ストリーマー/ゲーム実況(ニコ生/歌い手等)
④YouTuber
この4つの要素が混ざっている中で、貢献度が気になる方々は①のアイドルの推し活のイメージが大きいのではないかと感じています。
アイドル文化の推し活貢献
日本のアイドル文化の「推しへの貢献」という言葉でパッと思いつくのは前述もした「AKB48」さんだと思います。総選挙という当時では驚きの仕組みを採用してセンターを決めたり、じゃんけん大会や握手会など様々な催しが話題になりました。
「総選挙(AKB48選抜総選挙)」は、ファンによってAKB48のシングルの楽曲を歌うメンバーを選ぶ一種の人気投票で、ファンクラブに入会するか直前に発売されるシングルCDに封入されている投票券を入手でき、その投票数でランキングが決まるものでした。
グループ内のアイドルたちをファンの応援の度合いを使って競争させるというこの総選挙の仕組みは、推し活で自分の貢献度が直接推しのランキングを「押し上げる」事になります。自分が何票投票したかがわかり、中間発表での合計投票数も後悔されるため少しでも推しのランキングUPに貢献しようとする人たちが後を絶ちませんでした。
貢献度がより気になる「インターネット」推し活
リアルで1人が何票投票したのかというのは分かりにくいですよね。
現在はVTuber文化のように推し活の主戦場がインターネットになったことで、自分が貢献できているかが可視化され分かりやすくなったんです。
YouTube→スーパーチャットの金額やメンバーシップ登録等
X→フォロワー数やファンアート投稿のインプレッション数等
他にもSHOWROOMなどのライブ配信サイトではどのファンが貢献度が高いのかわかるランキングなどが存在したりもします。
このような状態なので、自分自身が推しにちゃんと貢献できているか気になるという気持ちも分かります。ある程度なら問題ないですが、それで落ち込んだりするのは違う気がしますよね?
次回は推し活疲れにならないためにどうすれば良いのか?という点について考えていきたいと思います。
禰好亭めてお
イベントでのMC、専門学校の授業、雑誌の連載コラム等の実績を持ち、YouTubeではVTuber向け「VTuber講師」動画のUPやお悩み相談配信、対談コラボなどを行っている。教員免許や宅建士の資格を持ち、SNSでも人の役に立つ様々な情報を発信中!