山中ジェネラルクリニック|院長 山中一輝氏 地域に寄り添う総合医目指す

-県内でも珍しいクリニックと伺いました。
有床の救急指定診療所という医療機関としては希少な形態で、365日24時間体制で対応しています。救急は待ったなしですから、医師として持てる力を総動員して患者さんを助けねばならず、総合的な知見と臨機応変な判断、行動が求められます。それは医療の本質ではないでしょうか。当クリニックでは「一つの病気にとらわれず全人的に診察する」を理念に、診療科の区分に縛られることなくあらゆる健康問題に対処します。ジェネラル(全体、総合)という言葉がクリニック名に入っているのも健康を維持するための総合医でありたいと思うからです。
-目指す医療や特徴は。
救急という特性や規模から、物事にスピーディーに対応できることがメリットです。大病院とは異なり必要と判断すれば臨機応変に動き、医師もスタッフも患者さんとのよりよい関係を築くことを大切にしています。特別養護老人ホームも併設しており、地域の皆さまに寄り添っていきます。現代は人生の最終時間を病院で過ごす人が多く、身近に接する医師やスタッフは入院患者さんにとって家族のようなもの。だからこそ、温かい関係を大切にしたいのです。医者は「居者」。居るだけで安心していただける存在になりたいと思っています。
-これからの抱負は。
昨年は循環器専門外来と認知症外来を開設しました。今年は糖尿病外来、頭痛外来も新設する予定です。困っている患者さんがいるなら応えたい、手を差し伸べたいのです。「手当て」という言葉が示すように、本来は患者さんに触れてこそ分かること、伝わるものがあると思うのですがコロナ禍で制限しなければいけないことを、もどかしく感じています。コロナ禍がもう少し落ち着いて、患者さんとの物理的な距離を縮められるように願っています。
