「これからのお金と給料に関する意識調査」結果
資産形成に関する意識のうち「節約をする」が約6割でトップ
日本FP協会(所在地:東京都港区、理事長:白根壽晴)は、2023年10月13日~10月15日の3日間、収入を伴う仕事をしている20代から30代を対象としたインターネット調査を実施しました。
この度、11月23日の勤労感謝の日にちなみ、これら世代の給料にまつわる習慣や投資行動などに関する調査結果を公開いたします。本調査では、それぞれのライフステージによって、楽しみにしているライフイベント等に違いがあることや、職種によって将来のお金に対する不安の対策に違いが見られることが明らかになりました。
調査結果の概要
Topic1 給料受け取り後の行動
◆全体の98%の人が給与明細を確認しており、「必ず確認する」が76%と高い。
◆給料を目的ごとに振り分けて管理をしている人は全体の59%であり、未婚層よりも既婚層のほうが振り分けを実施している。特に既婚・子あり層は72%と高い。
◆振り分け方法は、自動振り分け16%(例:金融機関の自動入金・振込・送金等)よりも、手動振り分け33%(例:ATMでの入出金、袋分け等)が多い。
◆給料を振り分ける理由は、「お金を管理するため」(61%)、「お金を貯めるため」(44%)が上位。
◆給料を振り分けない理由は、「振り分ける必要性を感じていないため」(42%)、「面倒だと感じるため」(31%)が上位。
Topic2 将来のライフイベントとお金
◆楽しみにしている将来のライフイベントは、未婚層は「結婚」(46%)、既婚・子なし層は「出産・子供の誕生」(61%)、既婚・子あり層は「子供の教育・進学」(55%)「リタイア後の自由な時間・老後」(48%)が特に高く、ライフステージごとに近い将来発生が見込まれるライフイベントを楽しみにしている一方、同時にリタイア後にも意識を向けていることがうかがえる。
◆楽しみにしているライフイベントがある人のうち、どのくらいのお金が必要なのかを知っている人は59%。特に、未婚層は知っている割合が低く、楽しみとは感じていても具体的なイメージを持てていない人が多いことが推察される。
Topic3 将来のお金に対する不安
◆将来のお金に対する不安があると回答したのは82%。漠然とした不安を感じている人が多くを占める。
◆お金の不安を解消するために有効だと思う対策は、「節約をする」が59%でトップ。実施していることでも「節約をする」が56%でトップ。「適切な家計管理をする/適切なお金の管理をする」「長期的な投資をする」「副業などで収入を増やす」を有効だと思っている人は、約4~5割いるが、実施している人は約1~3割にとどまる。
◆既婚・子なし層は、お金の不安を解消するために有効だと思う対策が多い傾向がある。男性は「投資」、女性は「家計管理」の対策が高い傾向にある。また、パート・アルバイトより正社員・公務員が「投資」に興味を持っており、家計の余裕と投資意欲の関連性が推察される。
≪Topic1-1 給料受け取り後の行動≫
■大半の人が給料が支払われた際に給与明細を確認している。「必ず確認する」でも76%と高い。
■その後、給料を目的ごとに振り分けて管理をしている人は、約6割。
■未婚・子なし層よりも既婚層のほうが振り分けを実施している。特に既婚・子あり層は7割超と高い。
■振り分ける方法は、自動振り分け(例:金融機関の自動入金・振込・送金等)よりも、手動振り分け(例:ATMでの入出金、袋分け等)が多い。
≪Topic1-2 給料を振り分ける理由、振り分けない理由≫
■給料を振り分ける理由は、「お金を管理するため」(61%)、「お金を貯めるため」(44%)が上位。
次いで高いのは、未婚子なし層は「無駄遣いを防ぐため」、既婚層は「家族やパートナーと家計を共有しているから」(子あり層では同率2位)。
未婚層は自分自身がお金を使いすぎないよう管理するために振り分けているのに対し、既婚層は家族やパートナーと家計を共有しているという違いがある。
■給料を振り分けない理由は、「振り分ける必要性を感じていないため」(42%)、「面倒だと感じるため」(31%)が上位で、お金を管理することへの関心が低い人が一定数いる。
≪Topic1-3 給料にまつわるエピソード・失敗談(自由回答から抜粋)≫
≪Topic2 将来のライフイベントとお金≫
■楽しみにしている将来のライフイベントは、未婚・子なし層は「結婚」(46%)、既婚・子なし層は「出産・子供の誕生」(61%)、既婚・子あり層は「子供の教育・進学」(55%)「リタイア後の自由な時間・老後」(48%)が特に高い。ライフステージごとに近い将来発生が見込まれるライフイベントを楽しみにしている一方、同時にリタイア後にも意識を向けていることがうかがえる。
■楽しみにしているライフイベントがある人の中で、どのくらいのお金が必要なのかまで知っている人は約6割。特に未婚・子なし層は知っている割合が低い。「知っている」のみだと約2割であり、楽しみとは感じていても、具体的なイメージを持てていない人が多いことがうかがえる。
≪Topic3 将来のお金に対する不安≫
■将来のお金に対する不安があると回答したのは8割超。具体的な不安までイメージできている人は少なく、漠然とした不安を感じている人が多くを占める。特に女性は不安が強い。
■お金の不安を解消するために有効だと思う対策は、「節約をする」が約6割でトップで、実施していることでも5割台でトップ。「適切な家計管理をする/適切なお金の管理をする」「長期的な投資をする」「副業などで収入を増やす」を有効だと思っている人は約4~5割いるが、実施している人は約1~3割にとどまる。有効だと思っていても、行動に移せていない人が一定数いることがわかる。
■既婚・子なし層は不安を解消するために有効だと思う対策が多い傾向がある。男性は「投資」、女性は「家計管理」の対策が高い傾向にある。「投資」は20代後半以降が高く、パート・アルバイトより正社員・公務員が興味を持っており、家計の余裕と投資意欲の関連性が推察される(別紙詳細より)。
調査概要、調査結果の詳細はニュースリリース本文をご覧ください。
小冊子「若手社会人のマネー&ライフプラン お役立ちハンドブック」のご紹介
日本FP協会は、お金に関する基礎知識をまとめた小冊子を制作しています。
給与明細書の見方から、先取り貯蓄や投資の基本、ライフプランの考え方を学ぶことで、漠然とした将来への不安を解消し、今後、どう行動し備えていくのか具体的なアクションを解説しています。
名称:若手社会人のマネー&ライフプラン お役立ちハンドブック!
サイズ・頁数:B5判 /32ページ、折り込み付録付き
本冊子の内容は弊会ホームページにてご覧いただけます。 https://www.jafp.or.jp/personal_finance/fresh/young_handbook/