明日、会社でなに話す?
これからもあなたを支えていく

アイコン

アイコン

明日、会社でなに話す?

これからもあなたを支えていく

アイコン

投稿者:

ZYAO22編集部

2023年秋、オリジナルブランド「デルメッド」が30周年! 「デルメッド」の進化を支える美容成分の明日。

主力成分セラムバイタルは、ナイアシンアミドとの併用でコラーゲン産生促進作用向上を発見、特許出願中。

三省製薬株式会社
https://www.dermed.jp
https://www.sansho-pharma.com

【  三省製薬  News Letter 】

2023年秋、オリジナルブランド「デルメッド」が30周年!
「デルメッド」の進化を支える美容成分の明日

■デルメッドの3大美容成分「コウジ酸」、「セラムバイタル」、「CTP」の特徴・開発秘話。
■「セラムバイタル」は「ナイアシンアミド」との併用でコラーゲン産生促進作用向上を発見、特許出願中!
■「よりよい美容成分」に向けて、素材開発に取り組む研究員たちの挑戦!

 美容成分・化粧品の開発・製造・販売とオリジナル化粧品ブランド「デルメッド」、「yameKAGUYA(やめかぐや)」、「IROIKU(イロイク)」を展開する三省(さんしょう)製薬株式会社(本社:福岡県大野城市 代表取締役社長:陣内 宏行)は、2023年秋、「デルメッド」の誕生から30周年を迎えました。
 当ニュースレターでは、「デルメッド」を支えるコアとなる3つの美容成分と、美容成分の素材開発に取り組む研究員をご紹介するとともに、今後に向けた取り組み方針や意気込みなどをお伝えします。

代表取締役社長 陣内宏行よりご挨拶



 「デルメッド」はこの秋でブランドを立ち上げて30年を迎えます。これもひとえに皆様のご支援のおかげと、この場を借りて心からお礼申し上げます。「デルメッド」は、ダーマトロジー、メディカル、メディスン、つまり皮膚科学、医療、薬という三省製薬に馴染み深い言葉を組み合わせて生まれたブランド名です。この3つの価値に、エコ、エシカル、サステナビリティ、ダイバーシティといった、時代とともに変化する価値を加えながら、常に先端を考えたものづくりに取り組んでおります。

 三省製薬のものづくりの基本は、「よりよい成分、よりよい化粧品」となります。この基本の元につくりあげたブランドが「デルメッド」です。「よりよい成分、よりよい化粧品」の先に、「よりよい肌、よりよい毎日(暮らし)、よりよい人生」に貢献したいという想いを込めています。そして、この「よりよい人生」と「よりよい化粧品」を結びつけたものがデルメッドのコンセプト「肌から、人生を美しく」です。美しく素敵な人生という価値を一人でも多くの方々にご提供できるように、その元となる「よりよい成分とよりよい化粧品」の研究開発に、これからも邁進してまいります。

 当社はこれまで、自然由来の原料から約130種の美容成分を開発してきました。最近のトピックスとしては、若返りのハーブといわれるローズマリーから抽出した美容成分「セラムバイタル」について、シワの改善や美白で注目を集めている「ナイアシンアミド」と併用することで、コラーゲンの産生を促進すること、つまりシワの改善効果が高くなることを発見しました。当社の事業の根幹を支える素材開発部の研究員たちの日々の努力が実を結び、現在特許出願中です(特願2023-026324号)。
*エビデンスなど詳細はhttps://www.sansho-pharma.com/lab/82 (リンク先ページ内の研究・実験は三省製薬が2022年に実施)

「デルメッド」を支える3つのコア成分とその開発秘話など。

 

① 当社を代表する“美白有効成分” 「コウジ酸」

 
シミの治療薬としても活用されているコウジ酸

 「杜氏の手は白く美しい」という昔からの言い伝えから、日本酒や味噌・醤油などの醸造に使われる麹に着目して開発した「コウジ酸」は、13年の歳月をかけて開発に成功した当社を代表する美白(*)有効成分です。

 医薬部外品の有効成分として、厚生省(当時)の承認を得るために、医薬品と同等の有効性試験・安全性試験を実施して、1988年に美白有効成分の承認を取得しました。以後、「デルメッド」の中核成分として取り入れるとともに、皮膚科医や他の化粧品会社にも供給しています。  
*美白とは、メラニンの生成を抑えてシミ・ソバカスを防ぐことです。


 コウジ酸の最大の特徴は、メラニンをつくる酵素の働きを抑えるだけでなく、メラニンの生成が始まる前に先まわりする、早い段階からのアプローチです。さらに、黄ぐすみの元となるAGEsをつくらせない抗糖化作用や抗老化作用も有していることが明らかになってきました。これらは、当社がコウジ酸の研究を続けている中で新たなメカニズムとして発見したものです。
*エビデンスなど詳細は https://www.dermed.jp/store/s/technology/kojicacid/ 

コウジ酸配合のデルメッド商品。左から、「デルメッド ブライトニング クリーム」 
「デルメッド ブライトニング スポットクリーム」「デルメッド  ブライトニング マスク」、「デルメッド プレミアム クリーム No.1」

効果を訴求するメーカーの責任として、販売後も「安全性」と「有効性」のチェックを継続。

 40年以上にわたり、病院や皮膚科にシミ治療で訪れた一般外来患者(同意をいただいた方)を対象に、安全性と有効性を検証する臨床試験を継続しています。美容成分・化粧品メーカーは、医薬品のように薬機法上の「販売後の調査」を行うことが義務付けられてはいませんが、当社は「効果」を謳うメーカーの責任として、これを実施・継続しています。

② シワやたるみにアプローチする、ローズマリー由来の「セラムバイタル」

 
福岡県の提携農園で生産したオーガニックのローズマリーから抽出。

 若返りのハーブといわれるローズマリーを原料とした美容成分で、福岡県糟屋郡宇美町の提携農園で生産されたオーガニックのローズマリーを使用しています。



 セラムバイタルは、加齢や光老化によって「できてしまったシワ」に、肌の内側からアプローチします。肌内部の真皮層にあるコラーゲンとエラスチンを修復する作用があり、同時に、新たなコラーゲンを産生する働きによって、肌のハリや弾力を保つ効果が期待されます。さらに、シワだけでなく肌全体をリフトアップさせる効果なども期待されます。
*エビデンスなど詳細はhttps://www.dermed.jp/store/s/technology/serumvital/

当初はデルメッドの「リンクルクリーム」向けに開発。その効果の高さから、目元用・唇用など用途が拡大。B2Bの美容成分販売でもトップ3に入るほど人気の美容成分に。

 当社の取締役・素材開発部部長の伊賀和宏が、ローズマリーに含まれる、シワに効果があるとされている「ウルソール酸」という成分に着目し、2年かけて開発したのが「セラムバイタル」です。
 一般的な製法では、ウルソール酸を高含有しつつ、安全性と有効性を両立させた抽出は難しいとされていましたが、「本当に効果が期待できるものを作りたい」という一心で手間を惜しまず取り組みました。

 1000gのローズマリーの葉から、わずか1gしか抽出できない非常に希少な成分ですが、当初はデルメッドの「リンクルクリーム」への配合を目的としており、必要量を確保すればよいと考え、一見非効率な製法でも有効性を重要視することで開発を実現しました。

 しかしながら開発後、その高い効果から、デルメッドの「アイクリーム」、「リップトリートメント」、大人の肌悩みをまとめてケアするエイジングケアクリーム「プレミアム クリーム No.1」などにも用途が広がりました。現在では、当社が開発した約130種の美容成分の中で最高峰に位置する美容成分として、多くのお客様から好評をいただいています。

 また、B2Bでの美容成分販売においても、「唇のシワに効果が期待できるのは珍しい」など関心を集めています。効果についてのエビデンスデータへの信頼もいただいており、現在では当社の美容成分販売のトップ3に入るほどの人気となっています。

セラムバイタル配合のデルメッド商品。左から、「デルメッド リンクルクリーム」 「デルメッド アイクリーム」
 「デルメッド リップトリートメント」、「デルメッド プレミアム クリーム No.1」 

③ 女性ホルモンの分泌量に着目した育毛有効成分「CTP」

 
500種もの素材を試した末、偶然に出会った奇跡。
今では多くの育毛剤に配合され、サロンでも使われている育毛有効成分。

 1990年、ポスト「コウジ酸」となる有効成分の開発を目指して、白髪防止効果のある素材を探していました。生薬や西洋ハーブなど薬効が知られている 植物を選び出し、溶媒を変え、エキスを精製して評価をしていました。

 評価した素材が500種類を超え、これ以上評価するものはないかもしれない、、、と考えていた頃、試薬棚にあった「CTP(6-ベンジルアミノプリン)」を何気なく評価にかけたところ、育毛に対する有効性が発見されました。
 そこから研究開発をスタート。100人近いモニターの抜け毛を回収し、本数の変化や髪の状態の変化を克明に記録したり、約10万本の毛髪調査を行うなど、地道な取り組みが実を結び、1995年に厚生省(当時)より育毛有効成分として承認されました(CTPは蘭の開花やリンゴの果実の成長を促すなど、植物細胞を元気にする働きがあり、農業の分野で広く使われている成分です)。

 当社が開発した育毛成分「CTP(*1)」は、のちの研究で女性ホルモンの分泌量によって変化する発毛指令因子「BMP」に関わることがわかってきました。年齢とともに女性ホルモンの分泌量が減少すると、この「BMP」が減少することで、しっかりとした髪が生えにくくなり、抜け毛が増えたり、髪全体が薄くなっていきます。
 「CTP」は毛根にダイレクトに働きかけ、BMPの産生を促進します。BMPが髪の成長に重要な役割を果たす毛母細胞を活性化させることで、ハリ・コシのあるしっかりとした髪の成長を促します。


 
 発毛促進と脱毛予防を同時におこなうことで、太く、しっかりとした女性の髪を育むことが期待される成分で、デルメッドのみならず、多くの育毛剤に配合され、サロンでも使われています。
*エビデンスなど詳細はhttps://www.dermed.jp/store/s/technology/ctp/
*1:6-ベンジルアミノプリン

CTP配合のデルメッド商品。「デルメッド ヘアエッセンス」

「よりよい美容成分」に向けて、素材開発に取り組む研究員たち。

 よりよい美容成分の開発に向けた第一歩は、「素材開発部」が担っています。
 取締役・素材開発部部長の伊賀和宏のもとで研究開発に取り組む2名の研究員と、事業開発部所属の「R&Dキュレーター」をご紹介します。
 

3S(シミ・シワ・白髪)+育毛」に効果のある成分開発に向けて、個の力を最大化へ。


取締役・素材開発部部長 伊賀和宏

 今後も、「3S(シミ・シワ・白髪)+育毛」に効果のある成分を開発していきます。
相乗効果が出る組み合わせを追求し、肌で効果を発揮する根拠となるエビデンスの獲得を継続していきます。
 どんな素材から開発するか、最初の着想や発想は、個々の研究員が自由に取り組む体制としています。個のチカラを源泉に、チーム内で切磋琢磨しながら、状況に応じてチーム力を発揮させつつ、開発に取り組んでいきます。

三省製薬、デルメッドを支える「第4の美容成分」の開発を目指したい!


素材開発部 三浦巧貴

 前職では石油系の研究開発に携わっていましたが、天然物を扱う仕事をしたいと考え、(求人募集をしていないのに)履歴書を送り、三省製薬に入社しました。
 現在、お客様の「ありのままの美しさ」を支える美容成分の開発に携われていることに喜びを感じています。当社は、有効性と安全性を兼ね備えた美容成分をこれまで130種類以上も開発してきたという実績がありますが、先輩方に負けない「第4の美容成分」を開発したいという意気込みを持っています。
 漢方の考え方や微生物・発酵由来など、古来の伝承から得られるヒントは世界中にたくさんあるため、それらを掘り起しながら、日々の研究に取り組んでいきたいと考えています。

《 3大美容成分について一言 》
「コウジ酸」は、「見た目は子供、頭脳は大人」な美容成分だと思います。シンプルでありながら、美しい化学構造。日本人の生活になじみ深い発酵を生かした成分であり、その歴史を知れば知るほど、たっぷり使いたくなる美容成分です。

「セラムバイタル」は、「くせがあるけど、根がしっかりした子」というイメージです。当初は「なんでこんなに作るのが大変なんだ」と思いましたが、開発経緯を深堀りするにしたがって、「よりよい成分、よりよい化粧品」を代表するような、こだわりの有効性と製法が詰まっていることを実感しました。

CTPは500種類の素材を評価する中で偶然発見された成分と聞き、その経緯に開発者魂が揺さぶられました。

三省製薬、デルメッドを支える「毛髪博士」になることが目標!


素材開発部 城戸拓巳

 偶然にも、三浦と同様に、求人募集をしていないのに履歴書を送って三省製薬に入社しました。大学時代に毛髪の研究をしていたこともあり、別業界から一念発起して転職しました。
 人類の根源的欲求の「美」について、自分も何かの役に立てていると思うと、誇らしい気持ちです。現在は、毛髪に効く育毛成分の開発に取り組んでいます。原料を自ら探したり、R&Dキュレーターと協働して地方の特産である海藻の評価をしたり、大変やりがいを感じています。
 毛髪研究は奥が深く、ストレスといった外的要因をはじめ多くの要因を把握しておくことが大切なので、インプットも大切にしています。目標は大きく持ちたいので、将来的には「有効成分」を開発し、三省製薬の「毛髪博士」になりたいと意気込んでいます。そのために日々、邁進しています。

3大美容成分について一言 》
「コウジ酸」を使用して、メラニンの産生に関する細胞実験を初めて行った時、普段は黒い細胞が目に見えて白くなっていくのを肉眼で見た時は、とても驚き、感動しました。やはり、「別格の美容成分」だと思いました。

「セラムバイタル」は、シワに効果のある「ウルソール酸」の含有量など、規格が厳密に決められています。しっかり管理され、大切に扱われている様子は、さながら「箱入り娘」のようなイメージです。

CTPは、大学時代に育毛について研究していた自分からすると、育毛成分の発見は、まさに「ゴール」です。

農産物の生産者さんとの貴重な出会いから、Win-Winの関係づくりを目指したい!

事業開発部 R&Dキュレーター 竹本拓矢

 R &Dキュレーターは、2つのミッションを持っています。
 1つは、業界内外の情報を「収集」し、必要な情報を社内にフィードバックして顧客満足につながる研究開発に活かすことです。社外に目を向けることで、社会の変化や業界全体の流れを敏感に感じられるようになりました。
 もう1つは、「素材」の開拓です。各地の生産者を訪問し、有機栽培などこだわりをもって生産されているものや、普段は廃棄されている農産物など、ストーリー性のある素材を探しています。面白い素材やストーリーに出会えても、美容成分や化粧品として製品化していくためには、超えるべきハードルも多く、「集めること」よりも「見極めること」が重要だと感じています。
 社内にいるだけでは見つけられないような素材や生産者と出会い、アナログなコミュニケーションを重ねることによって、新たな示唆が得られる機会も増えました。実際、普通の流通には乗っていない自然素材について、当社で育毛評価のスクリーニングを行ったところ、高い機能性が見つかるなど手応えも得ています。
 今後は、生産者の顔が見えるこだわり素材を美容成分の開発に活かし、デルメッドに配合することで、「よい化粧品は、よい成分から。それは、よい素材から、よい生産者から」という流れをつくっていきたいと考えています。