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投稿者:

ZYAO22編集部

アッヴィ、エプコリタマブの再発又は難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫で治療薬の欧州委員会の承認取得

2023年10月12日
アッヴィ合同会社

アッヴィ、TEPKINLY(R) (エプコリタマブ)について再発又は難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の成人患者さんに対する治療薬として欧州委員会の承認を取得

 
ー TEPKINLY(R)(エプコリタマブ)は2回以上の全身療法後の再発又は難治性びまん性大細胞型B細胞リンパ腫の成人患者さんに対する単剤療法として承認された、初めてかつ唯一の皮下投与による二重特異性抗体治療薬
ー ピボタル第I/II相EPCORE™ NHL-1試験から得られたデータに基づき、欧州委員会より条件付き販売承認を取得
ー TEPKINLY(R)(エプコリタマブ)は、アッヴィが欧州連合において承認を取得した2番目の血液がん治療薬

イリノイ州ノースシカゴ、2023年9月25日(米国時間)-アッヴィ(NYSE: ABBV)は本日、2回以上療法後の再発又は難治性(R/R)びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)の成人患者さんに対する単剤の全身療法としてTEPKINLY(R)(エプコリタマブ)について、欧州委員会(EC)より条件付き販売承認を取得したことを発表しました。TEPKINLYは、欧州連合(EU)のほか、リヒテンシュタイン、ノルウェーおよびアイスランドにおいて、これらの患者さんに対する治療薬として承認された、初めてかつ唯一の皮下投与によるT細胞誘導二重特異性抗体です。

DLBCLは全世界で最も多いB細胞非ホジキンリンパ腫です1。DLBCLの患者さんの治療には化学免疫療法レジメンが用いられますが、特に前治療後に再発又は難治性となった患者さんでは既存の治療選択肢が限られています1。

アッヴィのsenior vice president, development and regulatory affairs兼chief medical officerであるRoopal Thakkarは次のように述べています。「TEPKINLYが欧州委員会により承認されたことは、DLBCLなどのB細胞性悪性腫瘍患者さんに対する、中核となりうる治療法の開発をジェンマブ社と目指すという、私たちの目標に近づく重要な一歩となります。今回のマイルストーン達成により、TEPKINLYは、アッヴィのオンコロジーポートフォリオにおいて、EUで承認を取得した2番目のがん治療薬となり、全世界では3番目の血液がん治療薬となります。アッヴィは引き続き、血液がん患者さんのより豊かな人生に貢献できる革新的な新薬の開発に全力で取り組んでまいります」

今回の条件付き承認は、R/R大細胞型B細胞リンパ腫(LBCL)(一般的な病型であるDLBCLを含む)の患者さんを対象にTEPKINLYの予備的な有効性評価および安全性評価を目的としたピボタルEPCORE™ NHL-1第I/II相、非盲検、マルチコホート、多施設共同、単群試験から得られたデータに基づくものです。本試験でTEPKINLY を投与されたDLBCL患者さん(139例)における全奏効率は62%、完全奏効率は39%、奏効期間中央値は15.5ヵ月(範囲:9.7〜未達)でした。

本試験の結果では、TEPKINLYは、DLBCL患者さんを含むLBCL患者コホート(167例)全体において管理可能な安全性プロファイルが示されました。最も多く認められた副作用(20%以上)は、サイトカイン放出症候群、疲労、好中球減少症、注射部位反応、筋骨格痛、腹痛、発熱、悪心および下痢でした。

スペイン、バルセロナのInstitut Català d'Oncologia – L'Hospitaletの血液がん領域臨床責任者であるAnna Sureda, M.D., Ph.D.は次のように述べています。「再発又は難治性DLBCLは病勢進行の速いがんです。その治療において、患者さんは心理的に負担のある治療プロセスに向き合っていると考えられます。このような患者さんは既に複数回の治療を受けており、再発を経験している可能性があります。今回の欧州委員会による承認は、DLBCL患者さんコミュニティにとって重要な意義があり、治療選択肢が限られている疾患に対する効果的な疾患管理の可能性をもたらすものです」

条件付き販売承認は、アンメットメディカルニーズに対応する薬剤で、患者さんに即時に利用可能となるメリットが、限定的なデータに基づくことのリスクを上回る場合に与えられ、その後も販売承認を継続するためには、包括的な検証データを提出する必要があります2。

TEPKINLYは、アッヴィとジェンマブ社とのがん領域における提携関係の下、両社が共同開発を行っている薬剤です。両社は、米国と日本においては、共同で商業化を担い、グローバルにおけるさらなる商業化についてはアッヴィが担当します。アッヴィは、今後も海外市場でのTEPKINLYの規制当局への申請に年間を通じて貢献していく予定です。

EPCORE™ NHL-1試験について
EPCORE™ NHL-1試験では、2回以上の全身療法後のCD20陽性の再発又は難治性(R/R)大細胞型B細胞リンパ腫(LBCL)[びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)を含む]の患者さんに対する単剤療法としてエプコリタマブを評価しました3。本試験は、用量漸増パートおよび拡大パートから構成されており3、主要有効性評価項目は、独立審査委員会判定によるLugano基準(2014)に基づく全奏効率でした3。詳細については、www.clinicaltrials.govをご覧ください。

TEPKINLY(R)(エプコリタマブ)について
TEPKINLYはジェンマブ社の独自技術DuoBody(R)を用いて作製された開発中のIgG1二重特異性抗体です。ジェンマブ社のDuoBody-CD3技術は、細胞傷害性T細胞に選択的に作用し、標的細胞に対する免疫反応を誘導する技術です。TEPKINLYは、T細胞上のCD3とB細胞上のCD20に同時に結合するよう設計されており、T細胞によるCD20陽性細胞傷害を誘導します4。CD20はB細胞上で発現しており、DLBCL、濾胞性リンパ腫、マントル細胞リンパ腫、慢性リンパ球性白血病などのさまざまなB細胞悪性腫瘍における治療ターゲットとして臨床的にその妥当性が確認されています5,6。

2023年5月、米国食品医薬品局は、2回以上の全身療法後の再発又は難治性(R/R)びまん性大細胞型B細胞リンパ腫(DLBCL)、非特定型(低悪性度リンパ腫に起因するものを含む)および高悪性度B細胞リンパ腫の成人患者さんに対する治療薬としてエプコリタマブをEPKINLYTM(エプコリタマブ)の製品名で承認しました。EPKINLYは奏効率および奏効の持続性に基づき、FDAの迅速承認プログラムのもとで承認されています。この適応に対する承認の継続には、検証試験において臨床的有用性を検証、説明することが求められることがあります。

がん分野におけるアッヴィについて
アッヴィでは、複数の血液がんの標準治療の変革に取り組むとともに、多様ながん種に対する治験薬の開発を積極的に推進しています。献身的で経験豊富な当社のチームは、革新的なパートナーと協力し、画期的新薬となり得る製品の開発促進に努めています。当社は、世界で最も罹患者が多く、また最も消耗性が高いがん種に対し、20種類を超える治験薬を300件超の臨床試験で評価しています。当社の事業の目的は、人々の人生を豊かにすることです。そのため、患者さんが当社のがん治療薬にアクセスすることができるよう、ソリューションの探求にも取り組んでいます。詳細については、http://www.abbvie.com/oncologyをご覧ください。

アッヴィについて
アッヴィのミッションは現在の深刻な健康課題を解決する革新的な医薬品の創製と提供、そして未来に向けて医療上の困難な課題に挑むことです。患者さん一人ひとりの人生を豊かなものにするため次の主要領域に取り組んでいます。免疫疾患、がん、精神・神経疾患、アイケア、さらに美容医療関連のアラガン・エステティックスポートフォリオの製品・サービスです。アッヴィの詳細については、www.abbvie.com をご覧ください。X(旧Twitter)アカウント@abbvieFacebookInstagramYouTubeLinkedInでも情報を公開しています。

References:
1.Sehn, Salles. "Diffuse Large B-Cell Lymphoma." N Engl J Med. 2021;384:842-858. DOI: 10.1056/NEJMra2027612.
2.European Medicines Agency. Conditional Marketing Authorisation. http://www.ema.europa.eu/ema/index.jsp?curl=pages/regulation/general/general_content_000925.jsp. Accessed August 2023.
3.First-in-human (FIH) trial in patients with relapsed, progressive or refractory B-cell lymphoma - clinicaltrials.gov. in. (n.d.). https://classic.clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03625037. Accessed August 2023.
4.Engelberts et al. "DuoBody-CD3xCD20 induces potent T-cell-mediated killing of malignant B cells in preclinical models and provides opportunities for subcutaneous dosing." EBioMedicine. 2020;52:102625. DOI: 10.1016/j.ebiom.2019.102625.
5.Rafiq, Butchar, Cheney, et al. "Comparative Assessment of Clinically Utilized CD20-Directed Antibodies in Chronic Lymphocytic Leukemia Cells Reveals Divergent NK Cell, Monocyte, and Macrophage Properties." J. Immunol. 2013;190(6):2702-2711. DOI: 10.4049/jimmunol.1202588.
6.Singh, Gupta, Almasan. "Development of Novel Anti-Cd20 Monoclonal Antibodies and Modulation in Cd20 Levels on Cell Surface: Looking to Improve Immunotherapy Response." J Cancer Sci Ther. 2015;7(11):347-358. DOI: 10.4172/1948-5956.1000373.