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投稿者:

ZYAO22編集部

グリーンボンド・SLL利用促進へ。リサイクル材成形技術提供 – 製造AIベンチャーMAZIN

ESG / サステナブル経営の実現手段としての射出成形AI

 

株式会社MAZIN(東京都中央区 代表取締役社長:角屋 貴則、以下、MAZIN)は、グリーンボンド、サステナビリティ・リンク・ローン(SLL)利用促進に向け、リサイクル材成形技術の提供を開始いたしました。
グリーンボンド・SLLの融資実行に求められる、再生可能エネルギーの使用率目標の達成に向けた支援が可能です。

背景

近年、サステナビリティ、ESG(環境・社会・ガバナンス)経営が注目を集める中、金融機関も投資判断において、サステナビリティ関連事項をより一層重視するようになってきています。
投資原則(PRI:Principles for Responsible Investment)に署名した機関投資家数は、昨今急増しており、2012年~2022年で約8倍に増加しています。

*参考:経済産業省 - サステナビリティ関連データの効率的な収集及び戦略的活用に関する報告書(中間整理)
https://www.meti.go.jp/press/2023/07/20230718002/20230718002.html

この流れの中で、グリーンボンド、ESG債、SLLなどの金融商品が注目され、企業の持続可能な成長と環境保護への取り組みに資金を提供する手段として利用されています。製造業においては、工場新設等の設備投資に活用されるケースも出てきています。

業界が抱える課題

製造業界では、グローバルサプライチェーンの見直しやEVへのシフトなど、産業構造の大きな転換点に直面しています。これらの変化に対応するためには、新たな設備投資や技術革新が必要不可欠であり、同時にサステナビリティとESG経営を実現することが市場から強く求められています。

これらの要求に応えるための資金調達手段として、グリーンボンドやESG債が有効です。一方で、その融資の実行等、活用の際には再生可能エネルギーの使用率目標の達成などが求められます。

樹脂成形業界においては、リサイクル材の利用率向上が目標達成のためのひとつの手段となり得ますが、その実現には安定生産のための技術確立が必要です。

弊社の取り組み

MAZINは、製造現場から得られるセンシングデータを解析し、生産異常検知や生産条件の補正を行うアルゴリズムの開発を行っています。

射出成形プロセスにおけるリサイクル材の活用においては、ロットのばらつきを定量化し、条件の補正を行う技術を開発しています。
質の高いリサイクル材の生産をどう実現するか?ではなく、生産工程内で、その品質ばらつきに対してどう対処し、生産性・不良率を改善するか?等、より生産現場に近い視点での改善活動を支援可能です。

上記グラフは、PP樹脂における、バージン材とPCR樹脂を成形した際に得られたデータを元に、弊社アルゴリズムが抽出した特徴量で形成するクラスタです。同一ロットのPCR樹脂について、弊社の補正技術でバージン材水準のばらつきまで抑制可能なことが確認できます。

この技術により、リサイクル材料の利用拡大と品質維持が可能となり、サステナビリティ・リンク・ローンなどの条件を満たすための手段を提供します。

今後の展開

弊社では、上記技術のほかに樹脂粘度の推定等、成形現場で生じる各種課題の解決を目指すアルゴリズムの開発を行なっています。MAZINの技術は、製造業が直面する環境保護と経済効率の両立という課題に対する有効な解決策を提供します。今後、これら技術をベースにした国内外の射出成形機メーカ様やセンサメーカ様との連携を拡大していきます。

■会社概要
代表取締役:角屋 貴則
設立:2018年6月
所在地:東京都中央区日本橋本町3丁目3−6 ワカ末ビル2F
資本金:430,616,734円(資本準備金含む)
事業内容:製造AIの研究開発と販売
URL:https://www.mazin.tech