世界で最もパワフルな風力発電用ベアリング試験施設 シェフラー、LORCおよびR&D Test Systemsと連携協力
LORC (リンド洋上再生可能エネルギーセンター)とR&D Test Systemsとが提携し、風力タービン向けメインベアリングの世界で最もパワフルな試験施設をデンマークのリンドに建設中
シェフラーは新施設を利用する最初の顧客となる見込み
風力タービン向けベアリングの開発でシェフラーは包括的アプローチ「クローズドループ・エンジニアリング」を採用
風力タービンメインベアリング向け世界最強試験施設をデンマーク・リンドに建設中。 シェフラーはLORCおよびR&D Test Systemsと連携協力。 (写真左から)シェフラーデンマーク ジェネラルマネージャーのジェンズ・フォッカー氏、シェフラー風力事業部門地域担当VPのベルント・エンドレス氏、R&D Test Systemsジェネラルマネージャーのペーデル・ルンド・ラスムッセン氏、R&D Test Systemsキーアカウントマネージャーのピーター・ウィンザー氏、シェフラー欧州地域担当CEOのサシャ・ザプス氏、シェフラー産業機械部門CTOのマイケル・パウシュ博士、シェフラー産業機械部門CEOのステファン・スピンドラー博士、LORC CEOのトーベン・ ロレンツェン氏。
再生可能エネルギーの普及は、風力タービンにより飛躍的にその勢いを増しています。風力タービンはより大型でパワフルになっています。そのドライブトレインの不可欠要素であるメインシャフトベアリングシステムは、タービンが受ける風力のすべてのエネルギーやトルクが集中する箇所であり、非常に重要です。市場のけん引役であり、戦略的開発パートナーであるシェフラーは、課題解決に成果を挙げながら、数メガワット級の風力タービンの開発に積極的な貢献を果たしていきます。
デンマーク・リンドのLORC (リンド洋上再生可能エネルギーセンター)敷地内に、世界で最もパワフルなメインシャフトベアリング向け試験施設が建設されます。投資額は、デンマーク政府の「GreenLab」プログラムによる助成金を含め、およそ5千億ユーロとなる計画です。2025年末までには実際の試験プログラムが実施される予定です。LORCはこの新しい試験施設の建設にあたり、風力業界向けに試験設備を供給するトップサプライヤーのR&D Test Systemsと提携しています。シェフラーは、試験施設の仕様決定に重要な役割を果たしており、OEM各社との協力で開発する次世代風力タービン向けメインシャフトベアリングの試験で当施設を利用する最初の顧客となる予定です。
シェフラー産業機械部門最高技術責任者(CTO)のマイケル・パウシュ博士は次のように強調しています。「当社は風力発電業界においてベアリング技術の主要マーケットリーダーでありテクノロジーリーダーです。風力タービンドライブトレイン向け試験施設の運営で最も経験豊富な企業の一社であるLORCは、当社と共に私たちのノウハウと製品パフォーマンスを更に拡大するパートナーであると考えています。適切な試験技術とメソッド開発により、次世代風力タービン開発の方向付けをする機会を得ることができました」。
「2011年以降、当時世界で最も強力だった大型試験装置『Astraios』の使用を通じて、ベアリング技術の開発に有益な知見を得てきました。新たな試験施設は、未来の新しい次元を切り拓き、信頼性に優れた数メガワット級のタービンのより迅速な開発に貢献することができるようになります」と、シェフラー産業機械部門風力事業部門バイスプレジデントのベルント・エンドレス氏は述べています。
風力タービン向けベアリングにおける「クローズドループ・エンジニアリング」
シェフラーはこれまで約40年にわたり、信頼性に優れた陸上、洋上風力発電向けソリューションを提供してきました。世界中の風力タービンの2台から3台に1台は、シェフラーの転がり軸受が使用されています。
シェフラーは風力タービン向けベアリングに「クローズドループ・エンジニアリング」のアプローチを採用しています。純粋なベアリングソリューション開発に携わる一方で、当社のエキスパートたちはシステムシミュレーションや試験、実測調査などを通じてタービン開発の支援も行います。こうした活動で得られた知見は、新たなベアリング技術の開発だけでなく、お客様のプロジェクトや設計ツールの更なる開発につなげるためにフィードバックされます。当社エキスパートはOEM各社の開発者と緊密に連携し、風力タービンの信頼性の向上と風力のコスト効率の改善を目指した活動を行います。新たな試験設備は、未来の開発を支える重要な基盤としての役割を果たすことになります。
シェフラーグループ – We pioneer motion
シェフラーグループは、75年以上にわたり、モーション・テクノロジーの分野で画期的な発明と開発を進めてきました。電動モビリティ、CO₂効率に優れたドライブシステム、シャシーソリューション、インダストリー4.0、デジタル化、再生可能エネルギーに関する分野で革新的な技術、製品、サービスを提供するシェフラーグループは、ライフサイクル全体にわたり、モーションをより効率的でインテリジェントかつ持続可能なものにするための信頼できるパートナーです。モーション・テクノロジー企業であるシェフラーは、パワートレインとシャシー用の高精度コンポーネントやシステムのほか、多くの産業機械用の転がり軸受や滑り軸受のソリューションを製造しています。シェフラーグループは、2022年の売上高158億ユーロ、従業員数約84,000人を有する世界最大級のファミリーカンパニーです。また、2022年には1,250件を超える特許出願を行っており、ドイツ特許商標庁(DPMA)が発表するドイツ国内革新性ランキングで第4位にランクインしています。
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