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投稿者:

ZYAO22編集部

国内初・半導体製造に使用される現像液の回収・再生の事業化

NAGASEグループとSachem社の液晶製造で培ったノウハウを応用

2023年11月27日
長瀬産業株式会社

国内初・半導体製造に使用される現像液の回収・再生の事業化 NAGASEグループとSachem社の液晶製造で培ったノウハウを応用 環境に配慮したビジネスモデルのグローバル展開に向けて

 NAGASEグループで半導体関連事業を展開する長瀬産業株式会社(東京都千代田区、代表取締役社長:上島 宏之、以下「長瀬産業」)、ナガセケムテックス(大阪市西区、代表取締役社長:藤井 悟、以下「ナガセケムテックス」)、Sachem Inc(President/CEO  Rosemary Hoffman)は、半導体製造に使用される高純度現像液(テトラメチルアンモニウムヒドロキシド:通称TMAH)の回収・再生事業を展開します。本事業は、3社の合弁会社で現像液の再生事業を手掛けるSN Tech Corporation(以下「SN Tech」)が電解・精製技術を導入し新工場を東大阪に設立する計画です。半導体分野において、使用済みTMAH廃液を回収・再生し、再びTMAHとして再利用する取り組みは国内初の事例となります。また、SN Tech株式会社は現像液の廃液を原料として回収するプラント“Green Mobius System”の製造・販売も半導体工場向けに実施していく予定です。
 半導体チップの製造工程は、シリコンウェハに回路を形成する前工程と、回路が形成されたシリコンウェハを半導体チップとして組み立てる後工程に分かれており、前工程ではフォトリソグラフィ工程を繰り返すことでシリコンウェハ上に回路を形成します。フォトリソグラフィ工程では、回路形成時に半導体用高純度現像液(TMAH)が必要となりますが、TMAHの再生には高度な電解・精製技術を要することから回収・再生による再利用は困難とされ、半導体製造事業において環境負荷や収益面での課題となっていました。

 SN Techでは、液晶パネルの製造で使用される現像液の回収・再生事業に2008年から取り組んできました。本事業では、これまで培ってきた技術力とノウハウを生かし、より高度な電解・精製技術を必要とするTMAHの再利用とそのモデルケースの確立に取り組みます。本事業を通じた半導体製造工場のTMAHや水の再利用と安定調達、エネルギー削減により、コスト競争の激化が続く半導体事業における収益性改善と、世界中の企業が対応を迫られている持続可能な環境配慮ビジネスモデルでの実現が期待されます。今後は、日本国内で年間10,000トンの高純度現像液を製造する計画です。今回のビジネスモデルをモデルケースとし、国内のみならず海外に向けての展開も視野に入れ、半導体関連事業の拡大を目指します。
 NAGASEグループは、ものづくりの課題を素材(マテリアル)で解決することを通じて、人々が快適に暮らせる安心・安全で温もりある社会の実現に貢献してまいります。

■長瀬産業 概要                                        
・名称:長瀬産業株式会社
・本社所在地:東京都千代田区
・代表者:代表取締役社長 上島 宏之
・事業概要:化学品、合成樹脂、電子材料、化粧品、健康食品等の輸出・輸入及び販売
・URL:https://www.nagase.co.jp/

ナガセケムテックス概要                                       
・名称:ナガセケムテックス株式会社
・本社所在地:大阪市西区
・代表者:代表取締役社長 藤井 悟
・事業概要:エポキシ樹脂変性品等の高機能樹脂、フォトリソグラフィ用材料、エピクロルヒドリン誘導体、アクリルポリマー、導電塗料、殺菌・抗菌剤の製造販売
・URL:https://www.nagasechemtex.co.jp/

Sachem Inc 概要                                       
・名称:SACHEM, Inc.
・代表者:President/CEO  Rosemary Hoffman
・事業概要:半導体用 高純度ケミカル製造
・URL:https://www.sacheminc.com/

本件に関するお問い合わせ先
長瀬産業株式会社 https://www.nagase.co.jp/

<事業に関するお問い合わせ>
先進機能材料事業部 精密プロセス部
TEL:03-3665-3284

<報道に関するお問い合わせ>
グローバルコミュニケーション本部 広報室
TEL:03-3665-3640