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投稿者:

ZYAO22編集部

【注意喚起】「車輪への巻き込み」が多発!~安全な自転車ライフを送るために確認すべき5つのポイント~

 新年度が始まり、通勤や通学手段として新たに自転車に乗り始める人が増える季節になりました。
 独立行政法人製品評価技術基盤機構[NITE(ナイト)、理事長:長谷川 史彦、本所:東京都渋谷区西原]は自転車の事故に遭わないために注意喚起を行います。

 


 

 NITEに通知があった製品事故情報(※1)では、2019年から2024年までの6年間に自転車の事故(※2)は502件ありました。そのうち約8割は重傷事故となっており、年代別の事故件数では10歳代の事故が目立っています。また、2025年3月にNITEが行った自転車でのヒヤリハット・事故の経験についてのアンケート調査(プレスリリース資料 別紙2)では、「車輪への物等の巻き込み」が最多となっています。

 自動車と異なり免許なし、法定点検不要で手軽に利用できる自転車ですが、転倒や衝突をすると、自分自身や周囲の方にも大きなけがを負わせる可能性があります。また、昨年には自転車に関する道路交通法が改正され、自転車を取り巻く環境が変化しました。
 年度初めのこのタイミングで、今一度安全に自転車を使用するためのポイントを確認しましょう。

【自転車で気を付けるポイント】
○ハンドルや手首等にものをぶら下げない
○ブレーキの効き具合は必ず確認する
○チェーンの状態を確認する
○乗車前に車輪やハンドルまわり、ペダルの緩みやがたつきを確認する
○リコール情報を確認する

(※) 本資料中の全ての画像は再現イメージであり、実際の事故とは関係ありません。
(※1)消費生活用製品安全法に基づき報告された重大製品事故に加え、事故情報収集制度により収集された非重大製品事故を含みます。
(※2)電動アシスト自転車用バッテリーに起因する発火、焼損等の事故は除きます。

 

 

 

 

事故の発生状況

 NITEが受け付けた製品事故情報のうち、2019年から2024年までの6年間に発生した自転車の事故502件について、事故発生状況を以下に示します。

年別の事故発生件数

 自転車の事故502件について、年別の事故発生件数を図1に示します。2019年6月にハンドルロックについてのリコールが実施されており、その付近では多数のリコール対象製品(※3)での事故が発生しています。リコール対象製品での事故を除くと、毎年ほぼ横ばいで事故発生件数が推移しています。


(※3)事業者が消費生活用製品による事故の発生及び拡大の可能性を最小限にすることを目的に行う、製品の回収、交換、点検、修理、注意喚起などのことをリコールと呼びます。本資料では、経済産業省またはNITEで公表しているリコールの対象製品に限ります。

 

事故の被害状況

 自転車の事故502件における被害状況別の事故件数を表1に示します。自転車の事故では重傷の事故が多くなっています。

 

年代別の事故発生状況

 自転車の事故502件のうち、被害者の年代が判明したものについて、年代別の事故発生件数を図2に示します。10歳代の事故が最も多くなっています。

 

事故事象別の事故発生状況

 自転車の事故502件のうち、事故発生時の状況が判明したものについて、件数の多い主な事故事象を表2に示します。
 事故の多い「ハンドルがロックした」はほとんどがリコール対象製品による事故です。また、前輪に袋等を巻き込んで前輪がロックして転倒する事故も多く発生しています。

 

 

 

 

自転車で気を付けるポイント

ハンドルや手首等にものをぶら下げない

 ハンドルや手首等に買い物袋、かばん、傘などをぶら下げていると、車輪に巻き込まれて車輪がロックされ、バランスを崩して転倒するおそれがあります。荷物はハンドル等にぶら下げたりせず、かごに入れてください。

 

 

ブレーキの効き具合は必ず確認する

 ブレーキの効きが甘い状態で走行を続けると、制動不良などによって転倒するおそれがあります。また、歩行者などと衝突したり巻き込んだりするおそれもあるため、必ず乗車前にブレーキの効きを確認してください。自転車から降りた状態でブレーキレバーを握って車体を前後に動かし、すべりがないかなどを確認してください。
 ブレーキレバーを握った際に効きが甘かったり、逆に固すぎたりする場合は調整が必要です。ご自身で調整を行うか、自転車技士又は自転車安全整備士のいる店舗に相談してください。

 

チェーンの状態を確認する

 自転車のチェーンは、走行するにつれ徐々に伸びて、たるみが発生します。走行中にチェーンから異音(金属がこすれるような音など)がする場合は、たるんだチェーンがチェーンケースなどに接触しているおそれがあります。また、チェーンが錆びている場合は、劣化が進行したり、脆くなってチェーンが切れたりする可能性があります。チェーンが伸びた場合や錆びがひどい場合は、自転車の販売店などに相談してください。

 

車輪やハンドルまわり、ペダルの緩みやがたつきを確認する

 車輪やハンドルまわり(ハンドル、ハンドルステム等)、ペダルに緩みやがたつきがないか確認してください。適正なトルクで締め付けられていないと、走行中に車輪やハンドルまわりが緩んでくることがあります。
 また、インターネットで自転車を購入すると、ハンドルやペダル、車輪などが取り付けられていない状態で購入者の元に届くことがあり、その場合は乗車前の組み立ては購入者が行うことになります。特に、スポーツ車の車輪の取り付けには、クイックレリーズ方式が多く採用されており、事例にも挙げたように、クイックレリーズカムレバーの調整が不十分なまま走行して事故に至ったケースがあるため、注意が必要です。必ず、取扱説明書等に記載されている正しい方法で車輪を固定してください。

 

 

 

 

「NITE SAFE-Lite(ナイト セーフ・ライト)」のご紹介

リコール情報を確認する

 NITEはホームページで製品事故に特化したウェブ検索ツール「NITE SAFE-Lite(ナイト セーフ・ライト)」のサービスを行っています。製品の利用者が慣れ親しんだ名称で製品名を入力すると、その名称(製品)に関連する事故の情報やリコール情報を検索することができます。また、事故事例の【SAFE-Lite 検索キーワード例】で例示されたキーワードで検索することで、類似した事故が表示されます。
 自転車の事故の中には、リコールが開始された後に発生したものもあります。お持ちの製品がリコール対象になっていないか今一度ご確認ください。リコール対象となっている製品をお持ちの場合は、不具合が生じていなくても直ちに使用を中止し、お買い求めの販売店や製造・輸入事業者に確認や相談をしてください。そのまま使い続けないようにしてください。


https://www.nite.go.jp/jiko/jikojohou/safe-lite.html

 

今回の注意喚起動画はこちら

 >> 自転車「14.傘を巻き込み前輪がロック」

 

独立行政法人 製品評価技術基盤機構(NITE) 製品安全センターの概要

 NITE 製品安全センターには、消費生活用製品安全法などの法律に基づき、一般消費者が購入する消費生活用製品(家庭用電気製品やガス・石油機器、身の回り品など)を対象に毎年1千件以上の事故情報が寄せられます。製品安全センターでは、こうして収集した事故情報を公平かつ中立な立場で調査・分析して原因究明やリスク評価を行っています。原因究明調査の結果を公表することで、製品事故の再発・未然防止に役立てています。