千葉商科大学「第10回全国高校生環境スピーチコンテスト」結果発表
高校生が持続可能な社会づくりに提言、最優秀賞は町の宝でSDGsに貢献する北海道の高校生
千葉商科大学(所在地:市川市国府台 学長:原科幸彦)は、全国の高校生を対象とした「第10回全国高校生 環境スピーチコンテスト」の本選を2024年11月3日に開催し、受賞者が決定しました。
千葉商科大学賞には賞状および表彰盾と奨学金5万円、優秀賞には賞状および表彰盾と奨学金3万円、特別賞には賞状と奨学金3万円を贈呈しました。
環境スピーチコンテスト結果
千葉商科大学賞(最優秀賞)
林 聖奈さん(北海道静内農業高等学校/北海道)
「持続可能な地域の創造!~コンソーシアム設立への道~」
概要:町の宝である桜の木が雪の重みによる倒木などにより、年間55t廃棄されている事実を目の当たりにしたことで、桜を再利用したスモークチップの企画・開発に挑戦。行政や企業の協力のもと試作を重ね、市販品に劣らない桜スモークチップが完成した。このプロジェクトのように地域・企業・学校が共に1つの目標のために協力し合う「コンソーシアム」というカタチこそが、地域の資源を活用したリジェネラティブ(※)をリーズナブルに行う、「リジェナブルな社会」を実現し、持続可能な地域の創造につながることを発表した。
(※)当初の役割を果たしたものが、別のところで再び役に立つという意味
<受賞者(最優秀賞)コメント>
このような素敵なコンテストで最優秀賞をいただくことができ、とてもうれしく思います。この活動では、何度も困難にぶつかりましたが、町役場をはじめとした地域や多くの企業、メンバー、阿部先生のご協力のおかげでここまで進めることができました。今後はスモークチップの普及等を通して、道内だけではなく世界に向けても新ひだか町の桜並木の維持・継承活動を行っていきます。
<講評>
ふるさとの誇りである桜が廃棄物として扱われているという事実にショックを受け「何とかしなければ」と行政や企業の方々との連携を強めながら、桜の有効活用を模索し、行動して、自ら社会を変えていく姿勢がスピーチで伝わってきました。地元の桜を大切にしていきたいという、ふるさとを思う強い気持ちに大変感銘を受けました。
優秀賞
「プレシャスプラスチック~貴重な資源と想いを、次の世代へ繋ぎたい~」
北方 心遥さん(佐賀県立唐津南高等学校/佐賀県)
概要:“ゴミは捨てるだけではない”という環境イベントでの気付きから、18万個のペットボトルキャップを再利用した「フラワーポット」を製作。全国高校総体と国民スポーツ大会の会場をフラワーポットで装飾し、環境保全への啓発を参加者に呼びかけた。また、フラワーポットを用いて国内外の子どもたちに向けた教育にも取り組み、一人ひとりの行動が未来の環境を変えられると発表した。
「桜で貢献するSDGs」
山本 柚花さん(宮城県農業高等学校/宮城県)
概要:災害復興への願いを込めた玉夢桜の沿岸部での植樹活動成功のために、使い捨てカイロを再利用した植物活力剤の研究に挑戦。市販の92.5倍の二価鉄イオンを含む「宮農式桜活力剤」を完成させ、塩害のリスクが高く植樹が難しい沿岸部の震災遺構への植樹に成功した。桜の植樹活動で被災地の緑地化に貢献すると発表した。
特別賞
「ミミズコンポストで行うより良い環境づくり」
内田 香蓮さん(愛知県立安城農林高等学校/愛知県)
概要:1日に自分と同じ重さの生ごみを食べるシマミミズを用いたミミズコンポストは1週間に600gの生ごみを土に変えることが可能である。ミミズコンポストを使用することで生ごみの焼却が減り、温室効果ガス削減が期待できる。家庭にミミズコンポストを普及することで、生ごみを吸水性と保水性に優れたミミズ糞土に変えることができ、環境改善につながると発表した。
「第10回 全国高校生 環境スピーチコンテスト」概要
2024年7月1日~8月15日の期間で、環境に関心のある高校生を対象に「自然エネルギーと私たちの未来」、「SDGsのために、今、私たちができること」という2つのテーマでスピーチ原稿を募集しました。44名の応募があり、厳正なる審査の結果、選ばれた7名が本選に出場しました。
審査員
審査委員長 吉原 毅 千葉商科大学 副学長/城南信用金庫 名誉顧問
審査員 飯田 哲也 環境エネルギー政策研究所 所長
審査員 篠瀬 祥子 日刊工業新聞社 総合企画部 部長
審査員 中村 まづる 青山学院大学 経済学部 教授(元経済学部長)
審査員 浜島 直子 環境省 大臣官房 総務課 広報室長
審査員 松下 和夫 京都大学 名誉教授/(公財)地球環境戦略研究機関シニアフェロー
審査員 エスポジット縁蔵 千葉商科大学 商経学部2年
学生団体SONE(自然エネルギー達成学生機構)メンバー