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投稿者:

ZYAO22編集部

『第9回マネジメント教育実態調査』の結果を発表

人事担当者から見た社員のモチベーションはすべての階層で低下 新入社員・若手社員で顕著

2024/9/12
学校法人 産業能率大学 総合研究所

産業能率大学総合研究所(東京都世田谷区)は、HR総研(東京都千代田区)と共同で、日本企業の人事・教育部門の担当者を対象に、第9回マネジメント教育実態調査を実施し、290名から回答を得ました。今回の調査では、組織における人材マネジメント活動の現状と変化、そして若手社員に対する人材マネジメントに焦点を当て、その実態と課題を明らかにしました。
本リリースでは、トピックとなるデータをご紹介します。詳細はリンク先の報告書をご参照ください。

人事担当者から見た社員のモチベーションの状況

2015年と比較するとすべての階層でモチベーションが低下

階層別のモチベーションの状況を尋ね、2015年の結果と比較したところ、すべての階層でモチベーションが低下していることが分かりました。特に新入社員と若手社員のモチベーションの低下が顕著で、「低い」と「やや低い」を合わせた割合は、2015年と比較して新入社員で19.3ポイント、若手社員で18.8ポイント増加しました。

 人材開発上の課題

「中堅層の能力強化」の重要性が増す

直面している人材開発上の主な課題について尋ね、2015年と2018年の調査と比較しました。「管理職のマネジメント能力を高めること」が2015年、2018年、2024年すべての調査で1位となり、経営と現場をつなぐミドルマネジメントの能力開発が引き続き重要視されています。また、「中堅層の能力を強化すること」が2位に浮上し、組織の持続的成長のために将来の管理職候補となる中堅層の育成が企業の課題となっています。加えて「教育体系を整備すること」が3位、「社員のキャリア開発を支援すること」が4位に浮上しました。

若手社員の能力開発ニーズ

論理的思考力とストレス管理能力のニーズが高まる

若手層について強化すべき能力・知識を尋ね、2015年と2018年の調査と比較しました。2015年から一貫して「コミュニケーション力」が1位となり、社会人として他者と円滑な意思疎通を行う対人スキルが依然として重要視されています。2015年と2018年では5位だった、「論理的に考える力」が今回は2位に浮上しました。また、「自分のストレスをマネジメントする力」も2015年は10位、2018年は6位、2024年は5位と年々上昇しました。

若手社員の管理職志向

4割弱の企業で若手社員の管理職志向の低下を人事担当者が認識

管理職になることへの意向がある若手社員の増減について尋ねたところ、「変わらない」と回答した企業が56.2%と半数を超えました。一方で、「増えている(1.9%)」と「やや増えている(4.9%)」の合計は6.8%であるのに対し、「減少している(15.4%)」と「やや減少している(21.7%)」の合計は37.1%でした。管理職を目指す意欲が低下している若手社員が全体の4割弱の企業で見られることが明らかになりました。

人事担当者から見た若手社員の課題

若手社員の意欲向上が主要課題に

若手社員の課題と、その課題に対しての取り組み状況を尋ねました。
半数以上の企業が課題として挙げたのは、「働きがいを高めること(52.8%)」、「従業員のエンゲージメントを高めること(50.9%)」、「能力・スキルを高めること(50.6%)」でした。さらに、「モチベーションを向上させること(46.4%)」も多くの企業が課題として挙げており、「働きがい」、「従業員エンゲージメント」、「モチベーション」といった、若手社員の仕事への意欲を向上させることに対する課題意識が高いことが分かります。
また、すべての項目において、課題と実際の取り組みの間にはギャップが見られ、若手社員への取り組みがまだ不十分であることが伺えます。

若手社員の仕事への意欲向上を図るうえでの人事部の問題意識

若手社員の意欲向上に向けて「時間・人手不足」「ノウハウ不足」が障害に

若手社員の仕事に対するモチベーションや意欲を向上させるための人事部の問題意識について尋ねたところ、最も多く挙げられたのは「取り組みに割く時間がない、人手が足りない(46.4%)」でした。続いて、「取り組みを進めるノウハウがない(31.5%)」や「現場と協力体制が築けていない(31.5%)」も挙げられました。

▼調査概要
調査対象:日本企業・組織における人事/人事教育部門の担当者・責任者
調査時期: 2024年5月29日~6月19日
調査方法:インターネット調査
有効回答:290件

▼調査報告書はこちらからダウンロードしてください。