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投稿者:

ZYAO22編集部

政策提言「新しい公共サービスのカタチ~多様な主体が関わるきっかけづくり~」を発表

町田市未来づくり研究所 研究報告

これからの公共サービスに求められることとは!? 政策提言「新しい公共サービスのカタチ~多様な主体が関わるきっかけづくり~」を発表町田市未来づくり研究所 研究報告―

2024年4月23日
町田市未来づくり研究所(町田市企画政策課内)

 
町田市未来づくり研究所(所長 市川 宏雄)は、2023年度の研究成果として、「新しい公共サービスのカタチ」に関する施策の提言を行い、『新しい公共サービスのカタチ~多様な主体が関わるきっかけづくり~』(2024年3月)を発表しました。

※調査結果の詳細は、ホームページに掲載しています。
https://www.city.machida.tokyo.jp/shisei/miraidukurikenkyujo/katudounaiyou/servicenokatachi/kekkahokoku.html

【研究成果の概要】

 
<目的>
「まちだ未来づくりビジョン 2040」では、生産年齢人口が減少し歳入の増加が見込めない中、職員数も減少していき、人から機械への仕事の移転が進むことが予想されています。公共サービスの目的を達成するためには、行政だけがあらゆる公共サービスを提供するのではなく、多様な主体が力を発揮し、デジタル技術のさらなる活用が必要不可欠です。
本研究では調査・分析し明らかにされた情報と、町田市未来づくり研究所がこれまでに実施した研究を踏まえ、新しい公共サービスのカタチについて市に提言することを目的とします。

<視点>
画一的な公共サービスから効率性重視の時代を経て、今後は多様なニーズに合わせて、一層柔軟に応えられる公共サービスが望まれることから、下図の6つの視点において、今後公共サービスはどのように変化するのかに注目し、調査研究しました。
【図 調査研究の視点】

<新しい公共サービスのカタチと施策イメージ>
これからの新しい公共サービスの担い手や提供方法、そのときの市職員の役割、さらには新しい公共サービスに向けた施策展開のイメージは次の通りです。
1  連携パートナーの獲得について

・今後、公共サービスは、多様化するニーズに対応するため担い手についても行政だけでなく、多種多様な主体とともに推進していく必要がありますが、はじめは新たな担い手は数多く現れないため、自治体職員が自ら足を運び探す姿勢が必要です。
・また、情報提供し、課題やビジョンを共有しながら育成することも重要であり、自治体も民間事業者等も一緒に成長するつもりで取り組む姿勢が必要です。

 
2  地域コミュニティについて

・町内会・自治会の加入率は低下しており、従前のような組織的な力を発揮できなくなる可能性があります。
・地域コミュニティは町内会・自治会一辺倒から相対的に機能は低下する一方、目的や趣味嗜好などで分化したコミュニティが、ときには補完関係で活動していくものと考えられます。その中には町内会・自治会よりも機動力がある組織ができる可能性もあります。

 
3  ソフトの公共サービスについて

・パブリックマインドをもった民間事業者等と目的を共有し、つながるだけにとどまらず、新たな価値を生み出していく「共創(コ・クリエーション)」を意識する必要があります。

 
4  ハードの公共サービスについて

・不動産の有効活用は公共、民間を問わず重要なテーマであり、いわゆるシェアリング経済は世界的にも広がっています。ただし、行政サイドの経済性だけでは市民の納得を得られない事例もあるため、市民にとっての便益をしっかり示し、合意形成を図ることがポイントです。

 

5  DXの浸透について

・DX人材を「デジタルを活用し、市民向けサービスと業務、庁内組織を変革できる人材」と定義し、確保育成に取り組む必要があります。
・市民との関わり方においては、対面によるコミュニケーションを補完する手段としてデジタルツールを活用することで、議論をさらに深めます。

 
 市職員の役割について

 
・多種多様な担い手とともに公共サービスを実現していくために、様々な異なる意見も受け止めて集約し、取組の意味を見出して方向性を示すことができる、いわゆるセンスメイキングの能力が期待されます。
・また、社会を支える生産年齢人口が減少していく時代において、優秀な人材確保は益々課題となるため、職員の働きがいに配慮した職場づくりも必要です。