電通グループ、グローバルに「リプレゼンテーション」を推進
社会全体でのマイノリティ代表性への理解促進に貢献すべく、社内向け啓発施策を一部公開
電通グループ(ブランド:「dentsu」、本社:株式会社電通グループ、拠点:東京都港区、代表者:代表執行役 社長 グローバルCEO 五十嵐 博)は、グローバル全従業員71,000人の「リプレゼンテーション」(マイノリティグループが正当な代表性を持って公平に扱われている状態)の実現を目指して、dentsuのクリエイティビティを活用した独自の社内向け啓発施策を数多く実施しています。今回、社会全体で「リプレゼンテーション」の重要性に関する理解をより広めるべく、これまでに実施した啓発施策の一部を公開します。
なお、ダイバーシティ・エクイティ・インクルージョン(DEI)領域において重要なコンセプトである「リプレゼンテーション」のグローバルな啓発にあたっては、dentsuの各地域で個別に課題を設定し、最適な独自施策を開発・実施しています。
「リプレゼンテーション」の啓発へ向けた各地域における取り組み
Japan(日本)
マイノリティ当事者の実体験をもとに制作した啓発動画「 Cafe DEI 」
「 LGBTQ+ 篇」では、 dentsu Japan 従業員の LGBTQ +当事者が実際に体験したエピソードをもとに、なぜ企業が LGBTQ +に取り組む必要があるのかについてわかりやすく説明しています。
また、「障がい篇」では、障がいにおける「社会モデル」※1をテーマに、当事者の意見を交えながら個人レベルでもできる「合理的配慮」※2のあり方について解説しています。
Americas(北アメリカ、南アメリカ)
女性従業員の能力や自信を高めるプログラム「LIFT Training Program」
dentsu Americas で働く女性たちが、今後、より大きな影響力を発揮して活躍できるよう、能力、自信、スキルの開発を推進するプログラムを実施しています。参加者が、組織のリーダーとのより強固な関係性構築、結束力のあるチーム形成、リーダーシップなどのスキル習得ができる啓発プログラムとなっています。
EMEA(欧州、中東、アフリカ)
マイノリティに属するdentsu従業員の見えざる声を明らかにしたショートフィルム「Visible Voices」
2023 年の国際女性デーに合わせて欧州・中東・アフリカ地域で作成された「 Visible Voices 」は、 dentsu の従業員が個人のストーリーを語り、視聴者が当事者の思いや現実を知ることができるショートフィルムです。
「ジェンダー平等篇」では、職場におけるジェンダー格差がさまざまな要因によって引き起こされているという事実を多面的に取り上げています。また、「LGBTQ+コミュニティ篇」では、LGBTQ+当事者のdentsu従業員のリアルな声を紹介し、当事者が生きる世界がどのようなものなのかを視聴者に「想像」してもらうことを目的としています。
APAC(アジア、オセアニア(日本を除く))
LGBTQ+コミュニティへのマイクロアグレッション※3に気付く「Walk in Our Shoes」キャンペーン
“ Pride 2023” の取り組みの一環として、 dentsu のリーダー層に「 Walk in Our Shoes 」キャンペーンに参加してもらい、 LGBTQ+ の人たちが日常で経験している差別やマイクロアグレッション、社会での生きづらさへの理解を促しました。このキャンペーンは、組織における LGBTQ+ コミュニティへのアライシップ ※4 の必要性についてより強く啓発することを目的としています。
各地域における取組の詳細は、(株)電通グループのウェブサイトをご覧ください。
https://www.group.dentsu.com/jp/sustainability/representation/
電通グループは、人と人とがつながることで生まれる無限の可能性を信じていることから、多様な人財に活躍の機会を提供し、公正な企業文化を醸成すべく、DEIの考えを深く組織に根付かせる多様な施策を実施しています。今後も、DEIに関する様々な先進的な取り組み※5、およびその他の施策を通じて、経済的価値と同時に社会的価値も生み出すB2B2S(Business to Business to Society)企業として、顧客企業との協業を通じて社会課題をともに解決することで、人が生きる喜びに満ちた活力ある社会の実現に向けて取り組んでいきます。
※1 障がいにおける「社会モデル」とは、人々の障がいを個人の問題ではなく、その障壁を生み出している社会全体の問題と捉え、社会側の責務として障壁を取り除いていこう、という考え方です。これに対して、障がいを個人の心身機能の問題として捉えるアプローチを、「障がいの医学モデル」と呼びます。dentsu Japanは障がいを「社会モデル」として捉え、障がいのない人を前提に作られた社会のシステムや、仕組みの方に原因があると考えて、その解決に取り組んでいます。現在、日本においても、「社会モデル」に基づいた「合理的配慮」の提供が、企業には義務付けられています。
※2(社会モデルに基づく)「合理的配慮」とは、障がいのある人が、障がいのない人と同じように社会生活に参加できるよう、周りが環境を整えることを意味します。
※3「マイクロアグレッション」は「小さな攻撃性」と訳され、相手を差別したり、傷つける意図がないにも関わらず、何気ない日常の会話の中で結果的に相手を傷つけてしまう発言や言動を意味します。これは、自分と異なる人に対する無意識の偏見や無理解、先入観によって引き起こされます。
※4 アライシップとは、マイノリティグループの当事者でない人が、マイノリティグループの人たちを理解し、支援することです。マイノリティのアライシップのアライは、英語のally(味方・同盟・支援)という意味です。
※5 当社のDEIに関する取り組みについては、以下のリリースをご参照ください。
電通グループ、「Diversity, Equity & Inclusion Report 2023」を発表
https://www.group.dentsu.com/jp/news/release/001097.html