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投稿者:

ZYAO22編集部

「日油-産総研 スマート・グリーン・ケミカルズ連携研究ラボ」を設立

化学の力で新しい価値を創出し、豊かで持続可能な社会の実現へ

ポイント

・ 環境に調和した化学品製造プロセスの開発

・ 化学品製造における化石燃料から植物由来への原料転換の推進

・ 脱炭素や生活の豊かさに資する機能性化学品(スマート・グリーン・ケミカルズ)の創出

 

 

概 要

日油株式会社(以下「日油」という)と産総研グループ(国立研究開発法人産業技術総合研究所(以下「産総研」という)、および株式会社AIST Solutions)は、2024年4月1日に、産総研に「日油-産総研 スマート・グリーン・ケミカルズ連携研究ラボ」を設立します。

 

この連携研究ラボでは、日油と産総研グループの保有する基盤技術やノウハウを融合することで、環境調和型の化学品製造プロセスの開発を進め、脱炭素と生活の豊かさに資する機能性化学品(スマート・グリーン・ケミカルズ)の創出を目指します。これにより、化学の力で新しい価値を継続的に社会へ提供するとともに、サステナブルな化学産業の実現とその発展に貢献します。

 

下線部は【用語解説】参照

 

 

 

 

 

背景と狙い

化学産業は日本の経済をけん引する産業の一つであり、これまで多くの付加価値製品を生み出してきました。一方で、鉄鋼業の次に二酸化炭素排出量が多く、脱炭素に向けた一層の取り組みが世界的に求められています。

 

日油は、「ライフ・ヘルスケア」、「環境・エネルギー」、「電子・情報」などに関わる化学品製造・販売を主力事業とし、環境に配慮した原料やプロセスへの転換を通してサステナビリティへの取り組みを進めてきました。

 

本連携研究ラボでは、これらのサステナビリティへの取り組みをさらに拡充するために、産総研グループの総合力を投入して両者の強みを融合することで、これまでにない省資源・省エネルギー型の化学品製造プロセスの開発を進め、脱炭素と生活の豊かさに資する機能性化学品(スマート・グリーン・ケミカルズ)の創出を目指します。

 

連携研究ラボの特徴

今回設立する連携研究ラボは、さまざまな専門分野の研究者が集まり、新しいプロセスや製品に関わる研究開発を多面的に進めます。産総研は、触媒創生技術やDXによる材料開発の高いポテンシャルを持ち、環境調和型の新しい化学品製造法に資する最先端の触媒設計・開発技術や、各種材料の製造プロセスから特性評価までをカバーする国内最大級の材料開発拠点(マテリアル・プロセスイノベーションプラットフォーム)を有しています。これらの技術と、日油が有する「バイオから宇宙まで」に関わる独自の化学品製造技術を融合することで、オープンイノベーションを推進します。また、両者の人材や技術の有機的な交流を図り、次世代の化学産業を担う高度な技術人材の育成に取り組みます。

 

これらの取り組みを通じて、脱炭素や生活の豊かさに資するスマート・グリーン・ケミカルズの創出を推進し、持続可能な社会や今後のあるべき化学産業の実現に向けて貢献します。

 

名称

日油-産総研 スマート・グリーン・ケミカルズ連携研究ラボ

設立日

2024年4月1日

設立場所

産総研 つくばセンター 中央事業所 第5群(茨城県つくば市)

連携研究ラボ長

崔 準哲(産総研 材料・化学領域 触媒化学融合研究センター)

主な研究内容

スマート・グリーン・ケミカルズに関わる新規触媒プロセスの開発

 

用語解説

連携研究ラボ(冠ラボ)

企業のニーズに、より特化した研究開発を実施するため、その企業を「パートナー企業」と呼び、パートナー企業名を冠した連携研究ラボ(冠ラボ)を産総研内に設置している。パートナー企業は研究者・研究資金などを、産総研は研究者・研究設備・知的財産などの研究資源を提供し、パートナー企業からの出向研究者と産総研からの研究者が共同で研究開発に取り組んでいる。

 

スマート・グリーン・ケミカルズ

従来法に比べてより省資源・省エネルギーな化学あるいはバイオプロセスによって製造される化学品、あるいは化石燃料ではなく植物由来の原料から製造される化学品のこと。

 

マテリアル・プロセスイノベーションプラットフォーム

内閣府の「マテリアル革新力強化戦略」(2023年4月)に基づき、産総研内に設置された三つの材料開発拠点(先進触媒:茨城県つくば市、セラミックス・合金:愛知県名古屋市、有機・バイオ材料:広島県東広島市)。

 

プレスリリースURL

https://www.aist.go.jp/aist_j/news/announce/pr20240327.html