市民参画で持続的なまちづくりを目指す「敦賀をひろげるプロジェクト」。2期目の3プラン、実現へ始動。
福井県敦賀市、北陸新幹線の開業に合わせ展開。1期目のプランは3年継続する成果も。
2024年3月16日の北陸新幹線の敦賀開業に向け福井県敦賀市は、まちづくりの担い手を発掘・育成し、持続的に活動していく仕組みづくりを目指す「敦賀をひろげるプロジェクト」に取り組んできました。2023年度は2期生となる有志19人が3チームに分かれ、敦賀の魅力を発見・可視化・発信するプランを考案。このほど最終報告会で発表しました。2023年10月から約半年間活動してきたメンバーは、敦賀の名所のPR計画やイベント開催に向けて実際の行動計画を発表し、目標の実現に向けて活動していくことを宣言しました。2021~2022年度に参加した1期生も登場し、継続して活動していることを報告しました。
まちづくり担い手の対話で新たなコミュニティを
敦賀をひろげるプロジェクトは、 まちづくりの大きな契機となる北陸新幹線敦賀開業の盛り上がりを一過性としないために、敦賀市新幹線誘客課が事務局となり、2021年度に始動しました。敦賀に住む・働くさまざまな立場の人たちがフラットに繋がりながら、「敦賀をこんな街にしたい」「こんなことできたら面白そう」というアイデアを持ち寄り、それぞれの得意分野を生かしてまちづくりに挑戦。将来のまちづくりの担い手が対話することで新たなアイデア、コミュニティが生まれ、それらが継続できるような仕組みづくりを目指すものです。
有言実行のプランを披露
2期目となる2023年度は、市内外から20代~60代の19人が集まりました。まずは自分がチャレンジしたいことなどを自由に発表し、思いを共有。そのアイデアを深掘りしながら、似たアイデアを持つ人や考えに共感し合ったメンバーでチームを組み、3チームに分かれて具体的な活動に入りました。 フィールドワークで見聞を広げながらプランを構築し、2024年2月16日の最終報告会に臨みました。
「敦賀Re探Q(とんがりたんきゅう)」チームは、「恋の宮」として知られる金崎宮の魅力を広く発信するためのアクション案を披露。その一つとして、3月10日には清掃奉仕活動を実行しました。
「敦敦いっぱい(つるつるいっぱい)」チームは、クイズを解きながらチェックポイントを巡るウオーキングイベント「敦旅」を企画。チェックポイントには敦賀の名所、旬な人・場所、住民のみぞ知るおすすめスポットをピックアップし、実際に5月に第1回「敦旅」を計画しています。
「ブルー零再生(ぶるーれいさいせい)」チームは「敦賀駅前を盛り上げたい」と、商店街に並ぶ松本零士さん作品のモニュメントを活用した5カ年のPR計画を立案。8月末までに2回メディア露出することを目標に、モニュメントの一部をライトアップする企画をゴールデンウイーク頃に行う予定です。
各チームの発表は敦賀市公式YouTubeで公開しています。
3年続くプロジェクト活動も
報告会には1期生メンバーも参加し、継続して行っている活動について報告。寺子屋を現代版にアレンジした子どもの居場所づくり「おてLABO」に取り組むメンバーが、2024年夏に3回目を開催することや、「おてLABO」で作っているヴィーガンカレーのレトルト商品を開発中であることを発表しました。
持続的なまちづくり活動につながり始めている「敦賀をひろげるプロジェクト」。2期目の事務局運営には1期生メンバーも参画し、この仕組みを持続するためのノウハウ移転にも取り組みました。敦賀市は、さまざまな立場の人たちの能動的な参画を促しながら、新幹線開業後も続く盛り上がりを創出し、誘客や関係人口の増加を図っていきます。
敦賀をひろげるプロジェクト活動の詳細は、敦賀市ホームページで紹介しています。
https://www.city.tsuruga.lg.jp/about_city/news_from_division/kankou/s-machi/t-hirogeru_pj.html