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投稿者:

ZYAO22編集部

大阪万博工事現場での取り組み6件ご紹介

SDGs達成への貢献

2024年2月15日
株式会社鴻池組https://www.konoike.co.jp/

2025年 大阪・関西万博工事現場における鴻池組の取り組みについてSDGs達成への貢献―

 
2025年日本国際博覧会施設整備事業小催事場工事(大阪市此花区夢洲、受注:鴻池組・安井建築設計事務所・平田晃久建築設計事務所グループ)において、株式会社鴻池組(本社 大阪市中央区 代表取締役社長 渡津弘己)は、SDGs達成に向けた様々な取り組みを行います。

2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)では「いのち輝く未来社会のデザイン」というテーマのもと、会場は新たな技術やシステムを実証する「未来社会の実験場」と位置づけられており、鴻池組の建設工事現場においても諸課題解決のひとつとして環境負荷低減に取り組みます。

 

 その1 廃食油を鴻池組従業員や飲食店から回収して植物由来の高純度バイオディーゼル燃料(以下、B100燃料)に生まれ変わらせる取り組み


B100燃料とは100%バイオディーゼル燃料を使用していることを表しており、B100燃料を使用することでCO₂排出量をゼロカウントにできます。今まで捨てられていた廃食油を鴻池組の従業員をはじめ、飲食店を含むサプライヤー企業に対しても回収の協力をお願いし、万博小催事場工事で使用するクローラークレーンや発電機用の軽油代替燃料(B100燃料)へ生まれ変わらせています。B 100燃料の使用は、CO₂排出量削減に貢献し、PM(粒子状物質)の減少にも寄与します。また一環した地産地消の活動にも取り組むことで、脱炭素社会の実現に向け挑戦しています。
〈廃食油回収及びB100燃料製造を大阪府に拠点を置く植田油脂株式会社が担い、B100燃料の包括的供給を富士興産株式会社が担います〉

 

その2 掘削重機にリニューアブルディーゼル燃料を使用したカーボンニュートラルへの取り組み

 
リニューアブルディーゼル(RD)は従来のバイオディーゼルと同じ原料から、異なる技術(水素化精製)で製造しており、廃食油だけでなくラードや魚油など廃動物油を含み、軽油使用時と比べ100%のCO₂削減効果があります。PM・NOx(窒素酸化物)が低減されクリーンな排ガスにも繋がります。

 

その3 「アクアメイク(循環式汚水浄化設備)」を利用した環境保全への取り組み

 
工事場所は下水道が整備されていないため、トイレから排出される汚水を高度かつ効果的に浄化し、水洗用に循環させて再利用します。初めに濾過処理を行い、汚水に混じっている大きな粒子や異物を取り除きます。次に微生物の働きを利用して有機物を分解する生物学的な処理を施し、最後に化学的処理によって再利用可能な状態まで水を浄化します。このようにアクアメイクを工事事務所で利用することで、し尿の運搬・処分に係る車両が削減され、CO₂排出量削減にも繋がります。アクアメイク利用の過程で循環しきれなくなった余剰水が発生しますが、液肥の三要素である窒素とリン酸を多く含むため、植栽用の水に使用できないかを検討し、環境負荷低減に挑戦します。

 

 

その4 「ソーラーパネル」と「蓄電池」を利用した現場事務所の電力問題解決への取り組み

 
仮囲いに太陽光パネルを設置し、発電した電力を蓄電池に貯める事で、現場事務所や詰所に配置するOA機器、機械警備設備など24時間給電が必要な設備の夜間電力を賄います。また建設DXの取り組みとして工事現場への導入を検討しているロボット、ドローンなどの機器への電力供給にも役立ちます。蓄電池を設置したことで、夜間だけでなく悪天候でも電力を供給することが可能となり、電力消費量の削減ひいてはCO₂削減にも寄与します。


ディスプレイ画面(例)

 

 

その5 現場から発生した廃プラスチックを3Dプリンターの材料としてリサイクルする取り組み

 
現場で発生した廃棄予定の使用済みプラスチックごみ(主にPPバンドなど)やプラスチックの破片(以下、廃プラスチック)などを原材料として利用し、サーキュラーエコノミーの実現に挑戦します。この取り組みにより、現場から発生する廃プラスチック量を減らし、再利用による新たな製品の創造を促進します。CO₂排出量の低減やプラスチックごみの処分問題への対策が期待されます。現場の仮囲い等に、3Dプリンターで製作した「廃プラスチックを原材料とするプランター」を設置します。景観を美しく保ちつつ、地球
環境にも優しい施策です。3Dプリンターを利用し、廃プラスチックを小催事場の観客席用の椅子に生まれ変わらせる取り組みに挑戦します。本会期終了後、使用しなくなった椅子を再び原材料に戻し「リペレッ
ト」を行うことでサステナブル製品として再利用を目指します。

 

 

その6 本体建屋耐圧版下に本設設置されるEPS(大型の発泡スチロールブロック)再利用への取り組み

 
新築時に建物の荷重を支える耐圧版を施工しますが、 その耐圧版の下に埋戻し土の代替としてEPSを敷設することで、土やコンクリートの約1/100の密度で盛土荷重を低減させ、軟弱地盤の沈下防止、そして支持力不足を解消します。
使用したEPSは本会期終了後の解体時には、他の建物や構造物の断熱材としての利用や土木工事の軽量盛土工への流用を想定しています。3R(リデュース、リユース、リサイクル)に積極的に取り組み、資源の有効活用を目指します。