第37回 東洋大学「現代学生百人一首」 入選作品100首、小学生の部入選作品10首を発表
2024年1月15日
東洋大学
若者の感性で振り返る2023年
<文部科学省後援>
第37回 東洋大学「現代学生百人一首」
入選作品100首、小学生の部入選作品10首を発表
日本国内外から集まった“現代の学生”ならではの
ユニークな63,606首の作品から選定
URL:https://www.toyo.ac.jp/social/issyu/
東洋大学(東京都文京区/学長・矢口悦子)が実施する「現代学生百人一首」は、本学が1987年に創立100周年を迎えた際に、「百」にちなんだ記念行事のひとつとして始めた事業であり、毎年大きな反響と多くの方々からのご支持をいただいております。全国で最も累計応募数の多い短歌コンクール(※)であり、第1回から第37回までの累計応募作品数は1,781,096首を数えます。
37回目となる今回は、63,606首の作品が寄せられました。ここに紹介する入選作品100首からは、2023年の話題や世の中の出来事、そして日常生活に対する若者たちの感性をうかがい知ることができます。作品募集のテーマである「現代学生のものの見方・生活感覚」を基準に、厳正に審査された入選作品100首を発表するとともに、小学生の部入選作品10首も併せて紹介いたします。また、学校全体で取組み、多数の優れた作品を応募いただいた学校に贈呈する「学校特別賞」も5校選出いたしました。
(※)2024年1月12日 本学調べ
<第37回 東洋大学「現代学生百人一首」概要>
■テーマ :「現代学生のものの見方・生活感覚」を詠みこんだ短歌
■応募総数 : 63,606首(内、小学生212首)
■応募校総数: 604校
■応募期間 : 2023年9月15日(金)~10月11日(水)
■選考方法 : 東洋大学「現代学生百人一首」選考委員会にて選考
<選考委員長>
・高柳 祐子 東洋大学文学部准教授
<選考委員>
・河地 修 東洋大学名誉教授
・米川千嘉子 歌人/歌誌「かりん」編集委員・毎日新聞歌壇選者
・藤島 秀憲 歌人/歌誌「心の花」会員、NHK学園短歌講座専任講師
過去の情報含め本学Webサイト内、現代学生百人一首ページ(https://www.toyo.ac.jp/social/issyu/)にも掲載しています。
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≪CONTENTS≫
第37回 応募作品を振り返って ・・・P.2
2023年の世相が反映された入選作品 ・・・P.2
入選作品100首 ・・・P.3~6
小学生の部入選作品10首/日本語学校・海外協定校優秀作品 ・・・P.7
応募校数・応募作品数データ・「学校特別賞」受賞5校 ・・・P.8
累計応募作品数(第1回~第37回) ・・・P.9
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<第37回 応募作品を振り返って>
コロナ「5類」移行により、開放感ある「日常」が戻る
2023年はコロナ感染症が5類に移行したことで、生活様式がもとに戻ってきた開放感・喜びと戸惑い・不安が多く詠まれました。マスクを外した友人をまるで初対面のように感じたことや、マスクを外す気恥ずかしさなどが詠まれた歌からは、日常的な必需品だったマスクを外すことへの抵抗感が見受けられました。いずれも実体験に基づく心の動きや描写などいきいきと充実した生活を表現した歌が多く、家族や友人と過ごす夏休みなど、ようやく当たり前の日常を楽しむ様子が見られました。
世相では、昨年同様「推し」への思いや活動を詠む歌が多く、「推し」という単語も多用されました。今年も女子学生に流行の髪型との関係で「前髪」を気にする歌が多く詠まれていました。また、新語・流行語にノミネートされた「AI」や「ChatGPT」などのワードも使われ、あっという間に身近になっている様子がうかがえました。「増税」「物価高」「インフレ」などは自分達の生活に近いお小遣いや買い物に関連して詠まれていました。「LGBTQ」を直接詠んでる歌は少なかったものの、「多様性」について思索する歌は詠まれていました。スマホやSNSなど日々ネットに依存していること、それにあらがう気持ちを詠む歌もみられました。
■2023年の世相が反映された入選作品
【学校生活・恋愛】
・クラスTちょっぴりダサいデザインを着こなせるのはきっと今だけ(№19)
・マスク取りわかったことが二つある空気の美味しさ君の凛々しさ(№33)
・二年ぶりおかえり前髪寝癖たち引退すれども早起き続く(№38)
・切手まで貼った想いを抱えてる遠くの席で君は寝ている(№49)
・負けちゃった悔しい気持ち吐きだしてやきそばパンを食べる俺達(№71)
・LINEとかなかった時代に生まれたい次こそあなたに直接告(い)おう(№98)
【時事・社会問題】
・福島の処理水放出安全性安心感とはまた違うよね(№11)
・Siriに聞く学校行くのなんでかと友達たくさんいるところです(№36)
・多様性ほんとの意味を見失い皆が自分を許せないまま(№43)
・「記録的」飽きた言葉と拭う汗耳は慣れても体は慣れず(№45)
・最近の流行りのものについてけず俺はまことにZ世代か(№57)
・八月よこの世界から弾薬をすべて集めて花火にしたい(№78)
・AIにレポート書かせAIにバレてしまったAI社会(№85)
【日常生活・家族・進路/未来】
・天才もAIももう足りていてそれでも私は美術を学ぶ(№5)
・将来の日本農業担うため何ができるか考えた夏(№7)
・40過ぎ推し活始めた母の恋そっと見守る父推しワタシ(№16)
・飛行場心に決めた異国の地両親を背に上を向き行く(№41)
・軽トラで僕を追い越す祖父の声合鴨の鳴く春の畦道(あぜみち)(№47)
・両親が在宅勤務してるから静かに開ける玄関のドア(№50)
・ドリップの珈琲朝に香るのは単身赴任の父のいる朝(№53)
・東雲(しののめ)に急な着信蘇るプラス八一私の故郷(№100)
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= 「学校特別賞」受賞5校 =
千葉県 千葉英和高等学校 ・・・・本リリースP.3に作品掲載
神奈川県 慶應義塾普通部 ・・・・本リリースP.4に作品掲載
神奈川県 法政大学第二中学校 ・・・・本リリースP.4,5に作品掲載
新潟県 東京学館新潟高等学校 ・・・・本リリースP.5に作品掲載
京都府 京都西山高等学校 ・・・・本リリースP.5に作品掲載
※学校特別賞は、全校をあげて多数の優れた作品を応募された学校に贈呈します。
また、受賞校には本学より盾を授与します。
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※下記詳細につきましては、添付リリースをご確認ください。
・入選作品100首
・小学生の部入選作品10首/日本語学校・海外協定校優秀作品
・累計応募作品数(第1回~第37回)