日本マイクロソフト 社長年頭挨拶
日本マイクロソフトは、”Copilot”として、皆様の成長を支援します
2024年1月5日
日本マイクロソフト株式会社
新年あけましておめでとうございます。
私がマイクロソフトに入社して、ほぼ 1 年になります。奇しくも、私の入社直後から、生成 AI 関連の発表が相次ぎ、日本市場を含めた盛り上がりは皆様ご認識の通りです。
昨年は、パンデミック後の世界が新しい正常へと移行する過渡期でした。また、世界各地で政治的緊張が高まり、それが社会や市場に影響を与えています。これらの変動に対応するために、生成 AI が大きな役割を果たしつつあります。
2023 年は、AI の力を活用し始めた「AI 元年」として記憶されることになるでしょう。この 1 年は、当社の長年にわたる AI の研究開発や、政府・自治体、お客様との緊密なパートナーシップ、画期的なイノベーションが結実したものになりました。日本においても、2,300 社以上のお客様が生成 AI プロジェクトに Azure OpenAI Service を活用されているのに加え、生成 AI 事業を支援するパートナー企業向けプログラムも開始し、すでに 100 社以上に賛同いただいています。2023 年 10 月には、神戸市に世界で 6 番目となる Microsoft AI Co-Innovation Lab を開設しました。自社システムに AI を活用する際の検証を、弊社のエンジニアと協業できる施設です。また、Copilot for Microsoft 365 アーリーアクセスプログラムにも日本の 40 社のお客様が参画されています。
東日本リージョンでの Azure OpenAI Service 提供、「AI のガバナンス: 日本に関する青写真」をはじめとした、官民で取り組む生成 AI に関するガイドラインの議論をはじめ、日本市場における生成 AI の一層の利活用に向けた取り組みも継続しています。
そして、こうした積み重ねが、『地球上のすべての個人とすべての組織が、より多くのことを達成できるようにする』というマイクロソフトのビジョンと一体化しつつあります。
生成 AI を人間の「副操縦士=Copilot」として提供することで、産業界だけでなく、人々の日々の暮らしにも大きな影響を与え始めています。
わたし個人も、Copilot が手放せなくなっています。毎朝のメールの処理、市場の分析や、そのデータを可視化したグラフをお客様に見せたり、会議の議事録を自動で要約して、英語で本社へ共有したりと、忙しいスケジュールの中で、業務を効率化して、「考える時間」を作り出すのに大いに役立っています。
さらに、私は、「日本マイクロソフトは、”Copilot”として、皆様の成長を支援します (Microsoft Japan Will Empower and Copilot Your Growth) 」という新しいスローガンを日本市場へのコミットメントとして掲げ、お客様の成長を支える役割を明確にしました。
生成 AI は、日本の企業にとって大きなビジネス成長のチャンスです。労働人口が減少する中、働き方改革は喫緊の課題です。弊社では、大企業だけでなく、中小企業、スタートアップ企業など多様なお客様に対して、生産性の向上や新しいビジネスの創出・成長に直結する AI トランスフォーメーションを支援しています。さらに、住民サービスの向上につながる政府・自治体における業務効率化も支援しています。
こうしたトランスフォーメーションは、パートナー企業の皆さんとの連携なくしては実現できません。進化するテクノロジや海外の先行事例をいち早くお届けし、ビジネス成長と成功を実現する支援を進めます。
さらに、中心的な役割を担うのが開発者の皆さんです。生成 AI の普及に伴い、日本のビジネス成長を左右する存在として重要性が増しています。トランスフォーメーション推進のエネルギー源として、私たちのテクノロジの可能性を知っていただけるような機会を拡大するだけでなく、トレーニングプログラムの拡充を図っていきます。
また、個人のお客様向けの情報提供として、AI により日々の暮らしが便利に、快適になるような発信もパートナー企業様と共に行っていきます。
今年は、これらの取り組みをさらに深め、お客様の成長を支え、共に進化していくことをお約束します。2024 年が皆様にとって素晴らしい 1 年となりますように。
日本マイクロソフト株式会社 代表取締役 社長
津坂 美樹