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投稿者:

ZYAO22編集部

EY調査(CEO Outlook)、世界経済の不確実性が高まる中、CEOはAI、変革、M&Aを成長のエンジンに

■ 2026年の先行きに対する見方には慎重さが見られる一方で、調査対象となったCEOの90%は、売上成長と収益性の改善を見込んでいる。

 ■  2026年は、AI活用が試行段階から全社規模での本格運用へと進む転換点の年になると予想される。

 ■  逆風が続く中でも、CEOは2026年において、M&Aや戦略的アライアンスを、トランスフォーメーションを加速させる手段と位置付けている。

 ■  世界的に不確実性が高まる中、日本企業のCEOは世界と比べて相対的に前向きで、約70%が収益性の向上を見込んでいる。

 

 

EYは、最新のM&Aに関する調査レポート「EY-Parthenon CEO Outlook調査 2026年1月期」(以下、「本調査」)を発表しました。本調査は、世界のCEO 1,200人を対象に実施され、現状や将来に対する彼らの見解や楽観度を評価・分析しています。

 

本調査結果によると、CEOが世界経済の先行きよりも自社の見通しに強い自信を持っていることが示されています。CEO調査では、さまざまなセクターに属する世界のCEOの意識を1~100の尺度で定量化した「CEOコンフィデンス指標」を算出しています。今回の調査(2025年第4四半期)の指数は78.5となり、2025年第3四半期の83.0から低下しました。

 

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EY Japanの視点> EY Japan EY-Parthenonリーダー 川口 宏

 

不確実性の時代に日本企業が描く成長戦略──AIとビジネスモデル変革で資本効率と収益性を高める

 

世界的な不確実性が続く中、収益性は、原材料費や人件費の上昇により短期的には圧迫されているものの、日本企業のCEOの約70%が収益性の向上を見込んでいます。国内市場の成長制約を背景に、多くの企業が海外展開を進めており、為替効果や海外市場における価格戦略を通じて収益力を高めていることが、こうした前向きな見通しを支えています。

 

また、2026年に重視する変革の成果として、「トップライン成長の加速」は前提としつつ、「ビジネスモデルの抜本的な再構築」と「オペレーションの最適化・生産性向上」が上位に挙げられています。これは、製造業を中心に、単なる効率化やコスト削減だけでは成長に限界があるとの認識が広がり、垂直統合・水平統合などを通じて事業構造そのものを変革する必要性が高まっていることを示しています。加えて、人材不足が慢性化する中、AIやロボティクスを活用したオペレーション改革が、ビジネスモデル再構築の前提条件となりつつあります。

 

「今後2年間で、AIが自社のビジネスモデルまたはオペレーションにどのような影響を与えると予想していますか」という質問に対し、AIが自社の価値創出や業務の在り方を良くも悪くも根本から変革すると回答した企業は55%、大幅な改善をもたらし、成功の鍵になると回答した企業は33%でした。いずれにせよ、AIが自社に大きな影響をもたらすと認識している企業は8割強に上っています。特に日本企業では、前者の「根本的な変革」を想定する回答が相対的に多い結果となりました。AIの影響は広く認識されている一方で、AI活用は現場での試行段階にとどまるケースも多く、経営レベルでの理解や意思決定の迅速化が喫緊の課題です。

 

また、グローバル同様、日本企業でもJVやアライアンス活用への関心が高まっている背景には、収益性と資本効率に対する市場の目線が一段と厳格化していることがあります。成長のために資本を投下するだけでは評価されず、限られた資本をどこに、どのように配分するかが、経営の質として問われる時代に入っています。こうした環境下で、企業は自社の強みに資本を集中させつつ、リスクと投資負担を適切に分散できるJV・アライアンスを、戦略的な成長手段として選択し始めています。収益性と資本効率を軸に、事業ポートフォリオと投資判断を見直すことが、変革の実行力を高め、競争環境の変化に対してスピードで優位に立つための鍵となるでしょう。

 

ニュースリリース別紙

【抜粋】CEO Outlook調査(2026年1月期):グローバル結果と日本結果の比較

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CEO信頼感が低下している背景には、今日のビジネス環境を取り巻く不確実性の高まりがあります。とりわけ、地政学的緊張の激化、継続的な市場のボラティリティ、力強さを欠く世界経済見通し、サプライチェーンの混乱、コスト上昇圧力の高まり、主要市場における経済活動の減速といった要因が、企業活動に影響を及ぼしています。

 

こうした外部環境の逆風が続く中にあっても、調査対象となったCEOは、自社の取り組みによって業績を高められると引き続き考えています。本調査では、CEOの61%が2026年に事業コストの増加を予想しており、売上成長と生産性向上による収益性の改善を見込んでいるCEOに至っては90%に及んでいます。

 

CEOのこうした自信を支えているのは、人材とテクノロジー変革への戦略的投資です。CEOは、一過性の変革では不十分であるという認識を持っており、成長を持続させるため、変革を継続的かつ計画的に推進しています。例えば、本調査では、CEOの40%が、消費者行動が変化し続けていることを踏まえ、顧客エンゲージメントと顧客維持の強化を最優先課題にしており、37%は製品とプロセスのイノベーションに注力しています。こうした姿勢は、投資行動にも明確に表れています。

 

不確実性が高まる中にあっても、CEOは行動に踏み出す意欲と実行力をこれまで以上に高めています。実際、地政学的な動向や貿易政策の変化を受けて投資を「加速させる」と回答したCEOは40%に上り、「延期する」(31%)や「中止する」(10%)を上回りました。さらに、経済環境の変化に適応するため、2026年の最優先課題として、人工知能(AI)の活用やデジタル化などを通じた、業務の最適化や生産性の向上を挙げたCEOは43%に達しています。

 

EY GlobalのChair兼CEOであるJanet Truncaleは、次のように述べています。

「高い成果を上げているCEOは、不確実性の高い環境下でも、事業を運営していく自らの能力に自信を持っています。このようなCEOは、果敢に行動することで、新たなテクノロジーを迅速に取り入れ、信頼に基づく協働を促進し、競争優位性を確立しています。こうした状況を踏まえ、今後1年に向けては、CEOは、イノベーションの拡大、人材への投資、社内の緊密な連携や業界を越えた協業を通じて、新たな価値を創出するための取り組みを、果断かつ意図的に実行していくことが重要になります」

 

AIとスキル変革がCEOの成長戦略のエンジンに

2026年には、AI投資が大きな転換点を迎えると予想されます。その背景には、CEOの多くが、変革を加速させるため、AIの活用をこれまでの試行段階から、組織全体にわたる本格展開へと移行していることがあります。AIの位置づけも、従来の「補完的なツール」から、ビジネスモデルを支える「中核的な基盤要素」へと進化しつつあります。本調査でも、CEOの58%が今後2年以内にAIは主要な成長エンジンになると見ており、32%はAI導入を全社規模で拡大することで、業務の在り方は根本的に変わると考えています。

 

価値創出と持続的な成長に向けて、抜本的なトランスフォーメーションにすでに着手しているCEOは52%と過半数を占め、さらに45%が年内の着手を予定しています。CEOの間では、AIを生産性向上や収益成長、顧客体験の改善、業務効率化を実現するための確かな推進要因と捉える認識が強まっており、こうした傾向は今後も続くと見られます。一方で、AIの潜在力を十分に引き出せている企業は依然として少なく、過去1年間で「AIが期待を大きく上回る成果を上げた」と回答したCEOは20%にとどまっています。

 

Global Vice Chair兼EY-Parthenon Global Leader のAndrea Guerzoniは、次のように述べています。

「AIによって飛躍的な成果を得られるとの期待が広がる一方で、CEOは複雑な現実に直面しています。確かに、多くのCEOが、AIを活用することで、期待どおり、あるいはやや期待を上回る成果を上げています。しかし、事業の次元を変えるような際立った成果を実現できている企業は全体の20%程度にとどまっています。こうした企業のCEOは、AIを、単なる実験的な導入にとどめるのではなく、成長をけん引するエンジンとして位置付けることで、持続的な競争優位を確立しています」

 

世界的に労働力の在り方が大きく変化する中、CEOの79%は、重要な人材を惹きつけ、維持する自社の能力を楽観視しています。人材は、AI変革の推進において中核的な役割を果たすとともに、マクロ経済や地政学的圧力、不確実性といった外部要因に対応できるチームを育成するうえでも重要性を増しています。また、今後1年間について、CEOの69%が、AI投資により、現在の雇用水準が維持される、あるいは新たな人材の採用が必要になると見込んでいます。注目すべき点として、AI投資が人員削減をもたらすと考えるCEOの割合は、2025年1月の46%から、2025年12月には24%へと大幅に低下しています。

 

Global Vice Chair兼EY-Parthenon Global Leader のAndrea Guerzoniは、次のようにもコメントしています。「こうした調査結果から、CEOはAIの活用にあたって新たなスキルの必要性を認識すると同時に、少なくとも当面は多くの場面で人の目による管理が必要だと、現実的かつ実務的に捉えていることが分かります」

 

M&Aがトランスフォーメーション加速の原動力に

M&Aは2026年においても、CEOにとって引き続き重要な戦略の柱であり、多くのCEOが、トランスフォーメーション、生産性向上、デジタル化、成長を加速させる手段として買収を進めています。地政学的な精査の厳格化を受け、CEOはディール戦略の見直しを迫られていますが、投資意欲は依然として底堅く維持されています。ただし、投資対象については、国内や自国の地域内における取引を選好する傾向が強まっています。

M&Aを進めるにあたり、CEOは、テクノロジー、人材、ケイパビリティといった自社の優先事項を、スピード感を持って実現できるディールへの関心を一段と強めています。さらに、地政学的動向や規制環境の不確実性がこれまで以上に高まる中で、野心と現実的な実行可能性とのバランスを取りながら、慎重かつ実務的に意思決定を行っています。

 

注目すべき点として、CEOの間では、こうした目標を達成する手段として合弁事業や戦略的アライアンスを活用する動きが広がっています。2026年にこうした取り組みを計画していると回答した割合は79%に上り、2025年の62%から増加しています。合弁事業や戦略的アライアンスは、M&Aよりも柔軟性が高く、取引の複雑さも少ないため、新たな能力やテクノロジーを迅速に取り込むことが可能になります。

M&Aはまた、CEOがグローバルな事業環境を主体的に乗り越えていくための重要な手段として活用されています。地政学的動向や貿易政策の変化を受け、CEOの83%が、過去12カ月間に戦略的投資の見直しを行ったと回答しており、そのうち40%が投資を加速させたとしています。

 

さらに、今後12カ月以内に、CEOの53%が、デジタル化やオペレーションの最適化、生産性向上、成長の加速といった成長アジェンダに沿った買収を進めることを計画しています。これは2025年第3四半期から5ポイントの増加であり、CEOが成長の実現に向けて、先を見据えて行動し、より的確な意思決定を行おうとしていることを示唆しています。

 

CEOが注目する投資先は、米国が引き続き首位であり、これにカナダ、ドイツ、英国、インドが続いています。こうした調査結果から、地政学的リスクの変化や規制当局による精査を背景に、成長戦略を調整する中で、投資先が複数の市場に分散していることがうかがえます。

 

Guerzoniは、次のようにコメントしています。「2026年は、依然として不透明感を拭えない年となり、CEOはその点を十分に認識しています。勝者となるのは、資本配分を主体的に組み替え、地政学的な複雑さを乗り越えながら、テクノロジー主導のM&Aに注力し、柔軟かつ強靭(きょうじん)なポートフォリオを構築できる企業です。こうしたポートフォリオは、今後起こり得るさらなる市場ショックへの備えとなるだけでなく、継続する市場の不確実性の中で成長機会を最大限に引き出すための基盤にもなります」

 

本調査のすべての内容は、以下のサイトでご覧いただけます。

 

EY-Parthenon CEO Outlook調査(2026年1月期)

CEO調査2026年1月期:AI、トランスフォーメーション、成長 | EY Japan

 

これまでのEY-Parthenon CEO調査 については、下記からご覧いただけます。

EY-Parthenon CEO調査 | EY Japan

 

※本ニュースリリースは、2025 年1月20日(現地時間)にEYが発表したニュースリリースを翻訳したものです。英語の原文と翻訳内容に相違がある場合には原文が優先します。

英語版ニュースリリース:

CEOs double down on AI, transformation and M&A to drive growth amid uncertainty in the global economy | EY - Global

 

本調査について

EYは、Financial Times Groupの専門的調査・コンテンツマーケティング部門であるFT Longitudeに委託し、2025年11月から12月にかけて、世界各国・地域の大手企業のCEO1,200人を対象に匿名のオンライン調査を実施しました。本調査は、世界の主要企業に影響を与える重要なトレンドや動向、ならびに将来の成長と長期的価値創造に対するCEOの期待について、有益な気付きを提供することを目的としています。

 

調査対象の回答者は、21カ国(ブラジル、カナダ、メキシコ、米国、ベルギー、ルクセンブルク、オランダ、フランス、ドイツ、イタリア、デンマーク、フィンランド、ノルウェー、スウェーデン、英国、オーストラリア、中国、インド、日本、シンガポール、韓国)、5つのセクター(消費財・ヘルスケア、金融サービス、工業・エネルギー、インフラ、TMT〈テクノロジー、メディア・エンターテインメント、テレコム〉)にわたります。調査対象企業の年間の全世界売上高構成は、5億米ドル未満(20%)、5億米ドル以上9億9,999万米ドル以下(21%)、10億米ドル以上49億9,999万米ドル以下(29%)、50億米ドル以上(30%)です。

 

CEOコンフィデンス指標は、EY-Parthenon CEO Outlook調査の一環で収集したデータを基に、マクロ経済環境や企業業績の見通しに対するCEOの意識を定量化したものです。調査に参加したCEOは、15の項目に対する見通しを、「非常に悲観的」(0)から「非常に楽観的」(100)までの5段階で評価しました。これらの回答は、「セクターの成長」「物価とインフレ」「企業の成長」「人材」「投資とテクノロジー」という5つのテーマグループに分類されました。指標の値が高いほど、経済や自社ビジネスの見通しに対して楽観的な見方が強くなります。指標100は、極めて楽観的であり、50は中立的、0は極めて悲観的であるということ示しています。

 

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