古堤街道周遊観光の休憩所 「大クスの館」が完成!
完成式 10月5日(日)午前10時~11時 大東市立泉公園
令和7年9月24日
大阪府大東市
大東市では、地域の魅力向上や歴史文化の保存活用を目的に、大阪と奈良を結ぶ歴史街道「古堤街道」沿いに新たな休憩所「大クスの館」を整備しました。本拠点は、観光客の立ち寄りや地域住民の憩いの場として利用できるとともに、平野屋新田会所の歴史を学ぶことができる拠点となります。
休憩所には、令和3年まで平野屋新田会所跡の北側に根付いていた大クスの幹をモニュメントとして設置し、平野屋新田会所の歴史に関する案内板を設置しています。
完成を記念し、令和7年10月5日(日)に泉町市民会議主催による完成式を開催します。この機会に、大東市の歴史的資源を活かしたまちづくりをご覧いただき、多くの皆様に知っていただければと考えています。
「大クスの館」完成式の概要
日時 :令和7年10月5日(日)午前10時~11時
会場 :大東市立泉公園(大東市泉町1-3)
名称 :古堤街道周遊休憩所(愛称「大クスの館」)
内容 ①関係者挨拶
②大クスの館お披露目
③谷川地車保存会の太鼓演奏
④平野屋新田会所市民サポーターによる展示・上映会(歴史紹介・古写真展示等)
主催 :泉町市民会議
参考:古堤街道
古堤街道は、大阪の京橋から寝屋川の堤防上を東に進み、河内平野を横断して奈良へ向かう街道です。享保21年(1736)刊行の『五畿内誌』には「中垣内越」や「古堤路」と記され、明治時代以降に「古堤街道」と呼ばれるようになりました。
街道沿いには、諸福天満宮や御供田八幡神社、平野屋新田会所跡など、多くの文化財が残っています。古堤街道を利用して多くの人や物が往来し、大東市域の経済・交通・文化などの発展に寄与しました。
参考:平野屋新田会所の大クス
現在の大東市の市街地付近には、江戸時代まで深野池という池が広がっていました。宝永元(1704)の大和川付替え工事にともない干上がった深野池の跡地では、約323ヘクタール(甲子園球場約84個分)の土地が開発され、今日の大東市の発展の原点となりました。
平野屋新田会所は、享保6年(1721)に大坂の両替商・平野屋又右衛門が所有権を得た深野南新田(大東市平野屋・谷川・南新田)と河内屋南新田(東大阪市元町)の管理・運営のために設けられた施設で、年貢の集積や住民の管理、武家の接待等に使われました。
平野屋新田会所の千石蔵(米蔵)の北側には敷地面積約300坪の雑木林があり、高さ20メートル以上、幹回り約5メートルの大クスがひときわ目立っていました。
平成20年(2008)に平野屋新田会所屋敷が取り壊された後も、雑木林は手つかずで残されていましたが、令和3年(2021)に住宅開発業者に売却され、大クスの幹はをはじめとする樹木はすべて伐採されました。その後、泉町の住民によって大クスの幹が保存されることになり、このたび古堤街道周遊休憩所にモニュメントとして保存されることになりました。