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投稿者:

ZYAO22編集部

積水ハウス、「男性育休白書 2025」 発表!未就学児の子がいる男性の育休取得率は36.3%

「男性の家事・育児力」都道府県別全国ランキング、 沖縄県が2年連続1位

2025年9月19日
積水ハウス株式会社

 積水ハウス株式会社は、男性の育休取得をよりよい社会づくりのきっかけとしたい、との思いから、9月19日を「育休を考える日」として記念日に制定し、企業で働く男性の育休取得実態を探る「男性育休白書」を2019年から発行しています。7年目となる今回、育休取得が進む中、よりよい育休にしていくためのヒントを探りました。

 

 ① 未就学児と同居する男性の育休取得率は36.3% 

 未就学児の子がいる男性の育休取得率は36.3%とおよそ3人に1人が取得。若いパパ・ママ層では男性の育休取得が定着し、取得率は急速に高まっている。

自分の夫は「とるだけ育休」と思わない女性が昨年より増加

 取得に意欲的だが何をすればいいか分からない「手探り育休」へと取得に向けた意識が前向きに変化 

 自分の夫は「とるだけ育休」と思わない女性が昨年より10ポイント増加とポジティブな変化が。

取得動機として「自分の希望で自主的に取得」した人が約8割と多い一方、5割以上が「育休中に何をすればいいのか分からない」と“手探り”状態でスタートしている実態が。やる気がない「とるだけ育休」から、取得に意欲的だが何をすればいいか分からない「手探り育休」へと取得に向けた意識が前向きに変化している。

③ よりよい育休にするカギは、夫婦間のコミュニケーション 

 夫を「とるだけ育休」と評価した女性の家庭内コミュニケーションの満足度は55.6%なのに対し、「とるだけ育休」ではないと評価した女性の家庭内コミュニケーションの満足度は86.6%と、30.9ポイント高い。さらに、男女ともに家庭内コミュニケーションに「満足」だと育休取得期間中の満足度は76.0%、「不満足」だと29.1%と低く、家庭内コミュニケーションが育休取得の満足度に影響する傾向も。

④ 育休によるポジティブな変化 

 男性が育休を経験したことで男性の家事・育児実践数が育休取得前5.99個から取得後8.36個に増加。また、家庭内コミュニケーションに満足している男性は、育休取得後に約8割が「子育てが楽しくなったと感じる」「家に帰るのが楽しみになった」と回答。不安なまま始まる「手探り育休」は、家庭内コミュニケーションの充実によって、子育てを楽しむ度合いが大きく違う傾向が見られた。

<決定! 「男性の家事・育児力全国ランキング2025」>

1位:沖縄県 2位:岡山県 3位:福井県

 

 当社は、男性社員の育休1カ月以上の完全取得を目指し、2018年9月より特別育児休業制度の運用を開始しました。2025年8月末時点において、取得期限(子が3歳の誕生日の前日まで)を迎えた男性社員2,497人全員が1カ月以上の育休を取得しており、2019年2月以降、取得率100%を継続しています。

 今後も、「男性の育休取得が当たり前になる社会の実現」を目指して活動を続け、世の中に先んじたダイバーシティを推進し、ESG経営のリーディングカンパニーを目指します。

■男性育休白書2025特設ページ:https://www.sekisuihouse.co.jp/ikukyu/research.html

 

「男性育休白書2025」 ~企業で働く男性の育休取得実態調査~

 7年目となる今回も小学生以下の子どもと同居する子育て中のパパ・ママ層9,262人を対象に、男性は自分自身の育休について、女性は男性(夫)の育休について回答してもらいました。

 

① 未就学児と同居する男性の育休取得率は36.3%

 調査対象の中から未就学児と同居する人を抽出し、男性の育休取得率を調べると、36.3%とおよそ3人に1人が取得しています[図1]。未就学児と同居するパパ・ママ層の家庭では、男性の育休取得率は急速に高まっています。

 

 

 

② 自分の夫は「とるだけ育休」と思わない女性が昨年より増加

 取得に意欲的だが何をすればいいか分からない「手探り育休」へと取得に向けた意識が前向きに変化

 夫が育休を取得した女性に、夫の育休が「とるだけ育休」になっていたかを聞くと、「とるだけ育休だと思わない」(43.5%)が昨年(33.5%)より10ポイント高くなっています[図2]。

 

 

 

 また、育休取得を希望する男女に取得動機を聞くと、「会社からの指示で取得」(42.3%)より「自分の希望で自主的に取得」(79.8%)が多くなっています[図3]。外的要因ではなく、育児を自分ごと化したいという、育児に積極的な人が多くなったようです。一方で、育休取得男性の半数が「育休取得前、取得中に何をすればいいのか正直分からなかった」(53.6%)と答えています[図4]。 

 家事・育児を何もしない「とるだけ育休」から、意欲はあるがどうしていいか分からない「手探り育休」へと、取得に向けた意識が前向きに変化していると言えます。

 

 

 

③ よりよい育休にするカギは、夫婦間のコミュニケーション   

 よりよい育休にするためにはどうすればよいのか? 男性育休に関する、女性(妻)の家庭内コミュニケーションの満足度を比較しました。夫が「とるだけ育休」の女性の家庭内コミュニケーションの満足度は55.6%なのに対し、夫が「とるだけ育休」ではない女性は86.6%と満足度が30.9ポイント高いことが分かりました[図5]

 

 

 

 実際に育休取得期間中に感じた悩みを聞くと、男女ともに収入面の心配が上位に入ったものの、男性は「パートナーの気持ちや変化に気を配るのが難しかった・疲れた」(21.9%)、女性は「自分ばかりが頑張っている・配慮していると感じ、不満が募った」(27.9%)、「意見の食い違いなどでストレスを感じた」(21.2%)が上位に挙げられました[図6]。夫婦のコミュニケーションで解決できそうな悩みが多いことが分かります。

 

 

 

 次に、家庭内コミュニケーションの満足度別に育休取得の満足度を見ると、家庭内コミュニケーションに「満足」と答えた人(満足層)は育休取得期間中の満足度が76.0%と高いのに対し、「不満足」と答えた人(不満足層)は29.1%と低く、46.9ポイントの差が生じています。育休取得期間終了後の満足度も同様の傾向で、家庭内コミュニケーションに「満足」と答えた人は68.5%、「不満足」と答えた人は23.5%と、こちらも45.0ポイントもの差があります[図7]。家庭内でのコミュニケーションの充実度が、家事・育児の満足度に影響する傾向にあることが分かりました。

 

 

 

 では、家庭内コミュニケーションに満足している夫婦はどのような会話をしているのでしょうか?育休を取得した際にパートナーと交わした会話の内容について、育休取得期間中の満足層と不満足層を比較することで、どんなコミュニケーションをとることがよりよい育休につながるのかを探りました。

 「育休取得期間の確認」について聞くと、満足層は88.1%が確認の会話をしているのに対し、不満足層は57.4%にとどまり、30.7ポイントの差があります。「育休中の役割分担の確認」も、満足層は70.6%が分担について話し合っているのに対し、不満足層は35.9%と低く、こちらも34.7ポイントの差が生じており、不満足層はパートナーとのコミュニケーションがとれていない様子がうかがえます[図8]。 

 育休取得の満足度を高めるためには、育休取得に際しパートナーとしっかりコミュニケーションをとっておくことが重要といえそうです。

 

 

 

④ 育休によるポジティブな変化  

 「手探り育休」の人でも、家庭内コミュニケーションの満足度によって、育休取得後の心境にポジティブな変化があらわれることが分かりました。そこで、家庭内コミュニケーションの満足度別に、育休取得男性の取得後の変化を比較してみたところ、育休取得前はどちらも約半数が「①何をすればいいのか分からなかった」と感じていますが、家庭内コミュニケーションに「満足」している男性は、育休取得後に約8割が「②子育てが楽しくなったと感じる」(79.6%)、「③家に帰るのが楽しみになった」(80.5%)と答えています。一方、「不満足」の男性はどちらも3割台と低く、家事・育児を楽しめていない傾向が見られました[図9]。 

 不安が多い状態で始まった「手探り育休」ですが、家庭内コミュニケーションが十分にとれているかどうかで、子育てを楽しむ度合いが大きく違ってくるようです。

 

 

 

 ちなみに、家庭内コミュニケーション以外で、よりよい育休にするためのヒントとしては、家事・育児の実践数、取得日数が関係する傾向にあるようです。「とるだけ育休」認識別で、28種類の家事・育児の中から男性が普段行う実践数を比較すると、「とるだけ育休」ではない夫の家事・育児実践数は平均10.10個なのに対し「とるだけ育休」の夫は平均6.45個と3.65個も少なくなっています。また、育休取得日数別に見ると、取得期間が1週間未満だと45.0%が「とるだけ育休」と見なされますが、1カ月以上の取得だと30.3%と割合が低くなっています[図10]。家事・育児の実践数も育休取得日数も少ないと、「とるだけ育休」と感じる傾向があるようです。

 

 

 

 男性育休がもたらす効果として、育休取得男性にも女性からの評価にもポジティブな変化があったようです。取得男性の取得後の変化を取得者本人と女性に聞いたところ、「子どもの寝かしつけや食事など、自分ひとりで任されても問題なく対応できると感じる」が男女とも1位(男性47.4%、女性38.8%)に挙げられ、女性からは夫は「健診や外出など子どもと2人での外出も計画的にこなせる自信がある」(29.9%)、「子どもの生活リズムを身体で把握しており、先回りして動ける」(26.8%)なども評価されています[図11]。

 

 

 

 また、育休取得によって、男性の家事・育児実践数も2.37個増えていることが分かりました。育休取得前の家事・育児実践数は平均5.99個ですが、育休取得後は平均8.36個に増え、育休取得後かなり頼りになるパパに成長している様子がうかがえます[図12]。

 

 

 

 さらに男性の育休取得によって、女性自身にもポジティブな変化があることが分かりました。「夫婦間での家事・育児のチーム意識が強くなった」(30.1%)、「育児や家事のストレスが減った」(29.2%)、「睡眠時間の確保がしやすくなった」(26.3%)が上位に挙げられました[図13]。 

男性の育休取得は、女性にもよい影響があり、高く評価されています。

 

 

 

〈ご参考〉 

 積水ハウスでは、「家族ミーティングシート※」を用いて、夫婦それぞれが育休を取得する目的や取得期間、理想の家事・育児分担を事前に整理する取り組みを行っています。育休を取得した積水ハウス男性社員の家庭内コミュニケーションの満足度は93.5%(一般の育休取得男性比+5.0ポイント)、育休取得期間中の満足度は80.1%(同+9.4ポイント)でした[図14]。育休取得前から活用する「家族ミーティングシート」の運用などが、効果を発揮していることがうかがえます。

 

 

 

<決定!「男性の家事・育児力全国ランキング2025」> 

 

男性の家事・育児力調査 1位「沖縄県」、2位「岡山県」、3位「福井県」

 積水ハウスでは2019年より、男性の家事・育児力調査を行っています。独自に設定した4つの指標※を数値化し、都道府県別に集計した結果、全国1位は「沖縄県」(213点/前年1位)、2位は「岡山県」(184点/前年25位)、3位は「福井県」(180点/前年10位)となりました。沖縄県は2024年に続き今回も全国1位でした。

 

 

 

沖縄県知事からのコメント

沖縄県知事 玉城デニーさん

 

 はいさい ぐすーよー ちゅーうがなびら。沖縄県知事の玉城デニーです。今回「男性の家事・育児力 全国ランキング2025」で、沖縄県が昨年に引き続き全国1位となったことを大変うれしく思います。

現在、沖縄県では『第6次沖縄県男女共同参画計画〜DEIGOプラン〜』において33項目の数値目標を掲げ、男女共同参画社会の実現に向けて62の具体的施策に取り組んでいるところです。男性の育休取得推進にかかる事業については、「男性向け講座の実施」や「職場等の理解を深めるために必要な広報・啓発活動」等の取り組みにより、男性の家事・育児参画の推進にかかる意識変革を図っております。

沖縄県における直近の男性の育児休業取得率は前年度より8.7ポイント増の49.0%となり(出典:『令和6年度沖縄県労働条件等実態調査報告書』)、目標値である30%を大きく上回ることができました。これもひとえにワーク・ライフ・バランスに取り組んでいる企業や団体等の皆様の多大なご尽力によるものであり、関係者の皆様には深く感謝申し上げます。沖縄県はこれからも、家庭や社会における男女共同参画の実現に向け、全力で取り組みを推進してまいります。

まじゅん ちばてぃ いちゃびらなやーさい!(一緒に頑張っていきましょう)

 

※積水ハウスが独自設定した「男性の家事・育児力」を決める4つの指標 

 積水ハウスでは「男性の家事・育児力」を決める4つの指標を設定しました。1つ目は「女性の評価」で、女性(妻)から見た男性(夫)が行っている家事・育児の実践数と、男性(夫)が子育てを楽しみ、家事や育児に積極的に関与しているかどうかを4段階で評価しています。2つ目は男性の「育休取得経験」で、育休取得日数が基準となります。3つ目は女性(妻)から見た男性(夫)の「1週間の家事・育児時間」を基準とします。4つ目は男性の「家事・育児参加による幸福感」で、男性本人に家事・育児に参加して幸せを感じているかどうかを4段階で聞きました。

 これら4指標5項目をそれぞれ数値化して47都道府県別にランキングし、1位に47点〜47位に1点を付与、各項目の点数を足し上げることで、都道府県別の「男性の家事・育児力」を算出しました。

 

 

▼男性育休を考えるプロジェクト「IKUKYU. PJT」特設サイト:https://www.sekisuihouse.co.jp/ikukyu/

 

▼男性育休白書2025特設ページ:https://www.sekisuihouse.co.jp/ikukyu/research.html今回リリース内でご紹介しきれなかった、育休取得と職場の関係についてまとめた「職場編」や、賛同企業・団体の育休取得者に聞いた先輩パパの体験談も掲載しております。ぜひご覧ください!

 

当社では2018年より男性育休の取得を促進し、「日本でも男性の育児休業取得が当たり前になる」社会の実現を目指して、賛同企業の皆様と共に取り組みを進めて参りました。

法改正の影響もあり、育休取得率は年々伸長傾向ですが、「とるだけ育休」から「手探り育休」へ、といった新たな課題も見えて参りました。育休の“量”から“質”へと社会の関心が移る中、調査では、コミュニケーションの充実が育休の満足度や家事・育児への積極性に大きく影響することが明らかになっています。 

当社では、運用当初から育休の質の向上のため、家族のコミュニケーションツールとして「家族ミーティングシート」の活用を推進しています。「男性育休白書」や「育休を考える日」が、家庭や職場で育休について話し合うきっかけになれば幸いです。

 

●家族ミーティングシート

https://www.sekisuihouse.co.jp/ikukyu/library/pdf/meeting_sheet_2022.pdf

 

積水ハウス ESG経営推進本部 ダイバーシティ推進部長

横山 亜由美

 

「男性育休白書2025」 調査概要

実施時期:2025年6月11日(水)~6月26日(木)

調査方法:インターネット調査  

調査対象:

① 全国47都道府県別に、配偶者および小学生以下の子どもと同居する20代〜50代の男女9,262人、人口動態に基づきウエイトバック集計(男性の家事・育児力ランキングについては人口動態+12歳未満のお子さまとの同居率もウエイトバック値に加味)

② 従業員10人以上の企業の経営者・役員、部長クラスの男女400人

③ 一般生活者男女2,000人調査委託先:マクロミル

※構成比(%)は小数第2位以下を四捨五入しているため合計が100%にならない場合があります。また差分にもずれが生じる場合があります。