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投稿者:

ZYAO22編集部

スキリージ、潰瘍性大腸炎治療薬として米国FDAより承認取得、IBD領域におけるアッヴィのポートフォリオ拡大

2024年7月19日
アッヴィ合同会社

スキリージ(R)(リサンキズマブ)について、潰瘍性大腸炎の治療薬として米国FDAより承認を取得、炎症性腸疾患領域におけるアッヴィのポートフォリオがさらに拡大

 
ー 中等症から重症の潰瘍性大腸炎に対する治療薬としてスキリージ(R)を評価した2つの第III相試験(12週間の寛解導入療法試験であるINSPIRE1、52週間の維持療法試験であるCOMMAND2)により承認を取得
ー 寛解導入療法試験および維持療法試験の主要評価項目である臨床的寛解の達成と共に、主な副次評価項目である内視鏡的改善の達成がデータにより示される1,2
ー スキリージは潰瘍性大腸炎およびクローン病の両疾患に対して承認された初のIL-23阻害薬に

イリノイ州ノースシカゴ、2024年6月18日、アッヴィ(NYSE:ABBV)は本日、スキリージ(R)(リサンキズマブ)が、中等症から重症の活動期潰瘍性大腸炎を有する成人患者さんの治療薬として米国食品医薬品局(FDA)より承認され、同製品が中等症から重症の潰瘍性大腸炎および中等症から重症のクローン病の両疾患に対して承認を得た初のIL-23阻害薬となったことを発表しました3。これにより、スキリージは、免疫介在性炎症性疾患領域において4つの適応症に対する承認を取得しています。

ミネソタ州ロチェスター・メイヨークリニックの消化器病学および肝臓病学部門のMaxine and Jack Zarrow Family財団教授(Maxine and Jack Zarrow Family Professor of Gastroenterology in the division of gastroenterology and hepatology at Mayo Clinic in Rochester, Minnesota)であるEdward V. Loftus Jr. M.D.は次のように述べています。「潰瘍性大腸炎患者さんの治療にあたっては、内視鏡的改善だけでなく、早期の臨床的寛解と持続的な臨床的寛解の両方に重点を置くことが重要です。今回のスキリージの承認は、そのような治療目標を目指すための重要な一歩です」

潰瘍性大腸炎の患者数が100万人を超える米国は、本疾患の患者人口が最も多い国の1つであり、その数は増え続けています4。潰瘍性大腸炎は炎症性腸疾患(Inflammatory Bowel Disease: IBD)の一種であり、消化管の炎症を引き起こし、その結果として結腸粘膜を損傷することがあります5。多くの患者さんが、腹痛、血便および便意切迫感など、日常生活に影響を及ぼす予測不能な症状を示します5,6。疾患の経過は患者さんによって異なり、一部の症例では、外科手術やがん、または死亡を含む合併症の発症に至ることもあります6,7。

アッヴィのsenior vice president 兼 chief medical officer, global therapeuticsのRoopal Thakkar, M.D.は次のように述べています。「本日の、スキリージの潰瘍性大腸炎に対する承認は、アッヴィのIBDポートフォリオを拡大し、患者さんの継続的なニーズに応えるという私たちのコミットメントを体現するものです。アッヴィは今後もIBDの症状に悩む患者さんの日常生活と治療のあり方を変えるべく、尽力してまいります」

本適応症におけるスキリージの投与には、1200 mgを4週間ごとに3回投与する12週間の寛解導入期と、続いて180 mgまたは360 mgを8週間ごとに投与する維持期があります3。寛解導入期の後、スキリージの投与はオンボディ・インジェクター(OBI)を利用し、自宅で行うことができます3。OBIは患者さんに配慮して設計されたハンズフリーの装置で、体に接着させて使用し、準備が終わった後に約5分間で薬剤の投与が終了します3。

リサンキズマブ(スキリージ)は、ベーリンガーインゲルハイムとアッヴィの業務提携の一環で、アッヴィが世界的に開発と販売を主導しています。

潰瘍性大腸炎について
潰瘍性大腸炎は大腸における慢性、特発性の免疫介在性の炎症性腸疾患(IBD)であり、直腸からより近位の結腸までのさまざまな範囲で粘膜炎が持続的に生じます5,8。潰瘍性大腸炎に特徴的な徴候および症状は、直腸出血、腹痛、血性下痢、しぶり腹、便意切迫および便失禁です5,6。潰瘍性大腸炎の経過は患者さんによって異なり、寛解から慢性難治性疾患までさまざまな経過をとり、ときには外科手術や、がんまたは死亡などの合併症の発症に至ることもあります6,7。重い症状と予測不可能な疾患経過は、患者さんにとって大きな負担となることもあり、しばしば生活に支障をきたすことも報告されています9。

INSPIRE寛解導入療法試験について1
INSPIRE試験は、中等症から重症の活動期潰瘍性大腸炎を有する患者さんを対象に、リサンキズマブの寛解導入療法(4週ごとに1200 mgをIV投与)の有効性および安全性を評価するために設計された多施設共同、無作為化、二重盲検、プラセボ対照、第III相試験です。

主要評価項目は、12週時における臨床的寛解(Adapted Mayoスコアに基づき判定、SFSが1点以下かつベースライン値を上回らず、RBSが0点、内視鏡サブスコアが1点以下で易出血性が認められない場合と定義)の達成です。副次評価項目は、12週時における臨床的改善(Adapted Mayoスコアがベースラインから2点以上かつ30%以上低下し、さらにRBSが1点以上低下またはRBSの絶対値が1点以下となる場合)、内視鏡的改善(内視鏡サブスコアが1点以下で易出血性が認められない場合)および組織学的・内視鏡的粘膜改善(HEMI、内視鏡サブスコアが0点または1点で易出血性が認められず、かつGeboesスコアが3.1点以下の場合)などです。詳細はwww.clinicaltrials.gov(NCT03398148)に掲載されています。

COMMAND維持療法試験について2
COMMAND試験は、中等症から重症の活動期潰瘍性大腸炎の成人患者さんを対象に、リサンキズマブ180 mgまたは360 mg SC投与の有効性および安全性を評価するために設計された第III相、多施設共同、無作為化、二重盲検、比較対照、52週間維持療法試験です。本試験では、再無作為化投与中止デザインを採用し、リサンキズマブIV投与による寛解導入療法を受け、リサンキズマブ投与が奏効した患者さんを再度、リサンキズマブ180 mg SC投与群、リサンキズマブ360 mg SC投与群またはリサンキズマブ投与中止群(寛解導入療法のみの対照群)に無作為に割り付けました。リサンキズマブ投与中止群(寛解導入療法のみの対照群)の患者さんは、試験終了時までリサンキズマブを休薬しました。この第III相試験の目的は、INSPIRE試験でリサンキズマブIV投与による寛解導入療法が奏効した中等症から重症の活動期潰瘍性大腸炎の患者さんを対象に、リサンキズマブ投与中止(対照群)と比較して、維持療法としてのリサンキズマブ180 mgまたは360 mgの有効性および安全性を評価することです。

主要評価項目は、52週時の臨床的寛解(Adapted Mayoスコアに基づき判定、SFSが1点以下かつベースライン値を上回らず、RBSが0点、内視鏡サブスコアが1点以下で易出血性が認められない場合と定義)です。副次評価項目は、52週時の内視鏡的改善(内視鏡サブスコアが1点以下で易出血性が認められない場合)、組織学的・内視鏡的粘膜改善(HEMI、内視鏡サブスコアが1点以下で易出血性が認められず、かつGeboesスコアが3.1点以下の場合)およびステロイド不使用での臨床的寛解(52週時にAdapted Mayoスコアに基づく臨床的寛解が認められ、かつ52週時までに90日以上にわたってコルチコステロイド不使用であった場合と定義)などです。詳細はwww.clinicaltrials.gov (NCT03398135)に掲載されています。

スキリージ(R)(リサンキズマブ)について
スキリージは、インターロイキン-23(IL-23)のp19サブユニットに結合することによりIL-23を選択的にブロックするIL-23阻害薬です10。炎症プロセスに関与するサイトカインであるIL-23は、多くの慢性免疫関連疾患に関連すると考えられています11。スキリージは、中等症から重症の活動期潰瘍性大腸炎、尋常性乾癬、乾癬性関節炎およびクローン病の治療薬として、米国食品医薬品局(FDA)より承認されました11,12,13。

消化器領域におけるアッヴィについて
アッヴィは、潰瘍性大腸炎やクローン病といったIBD領域を大きく発展させるため、充実した臨床試験プログラムを実施し、最先端の研究に取り組んでいます。革新と学習、そして適応することを通して、IBDによる患者さんの負担を軽減し、長期にわたって患者さんの生活を豊かにすることを目指しています。消化器領域におけるアッヴィについて、詳細は以下をご覧ください。
https://www.abbvie.com/our-science/therapeutic-focus-areas/immunology/immunology-focus-areas/gastroenterology.html

アッヴィについて
アッヴィのミッションは現在の深刻な健康課題を解決する革新的な医薬品の創製と提供、そして未来に向けて医療上の困難な課題に挑むことです。一人ひとりの人生を豊かなものにするため次の主要領域に取り組んでいます。免疫疾患、がん、精神・神経疾患、アイケア、さらに美容医療関連のアラガン・エステティックスポートフォリオの製品・サービスです。アッヴィの詳細については、www.abbvie.com をご覧ください。FacebookInstagramX(旧TwitterYouTubeLinkedInでも情報を公開しています。

References:
1.AbbVie. Data on file: ABVRRTI75696.
2.AbbVie. Data on File: ABVRRTI76012.
3.SKYRIZI [package insert]. North Chicago, IL: AbbVie Inc.; 2024.
4.Lewis JD, Parlett LE, Jonsson Funk ML, et al. Incidence, prevalence, and racial and ethnic distribution of inflammatory bowel disease in the United States. Gastroenterology. 2023;165(5). doi:10.1053/j.gastro.2023.07.003
5.The Facts about Inflammatory Bowel Diseases. Crohn's & Colitis Foundation of America. 2014. Available at: https://www.crohnscolitisfoundation.org/sites/default/files/2019-02/Updated%20IBD%20Factbook.pdf. Accessed June 2024.
6.Ulcerative colitis. Mayo Clinic. 2022. Available at: https://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/ulcerative-colitis/symptoms-causes/syc-20353326. Accessed June 2024.
7.Monstad, I, Hovde O, Solberg IC, A Moum B. Clinical course and prognosis in ulcerative colitis: results from population-based and observational studies. Ann Gastroenterol. 2014;27(2):95-104.
8.Gajendran M, Loganathan P, Jimenez G, et al. A comprehensive review and update on ulcerative colitis. Dis Mon. 2019;65(12):100851. doi:10.1016/j.disamonth.2019.02.004
9.Mehta F. Report: economic implications of inflammatory bowel disease and its management. Am J Manag Care. 2016;22(3 Suppl):s51-60.
10.Duvallet E, Sererano L, Assier E, Falgarone G, Boissier MC. Interleukin-23: a key cytokine in inflammatory diseases. Ann Med. 2011;43(7):503-11. doi:10.3109/07853890.2011.577093
11.Pipeline. AbbVie. Available at: https://www.abbvie.com/our-science/pipeline.html. Accessed June 2024.
12.A study comparing risankizumab to placebo in participants with active psoriatic arthritis including those who have a history of inadequate response or intolerance to biologic therapy(ies) (KEEPsAKE2). ClinicalTrials.gov. Updated June 18, 2024. Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/NCT03671148. Accessed June 2024.
13.A multicenter, randomized, double-blind, placebo controlled induction study to evaluate the efficacy and safety of risankizumab in participants with moderately to severely active ulcerative colitis. ClinicalTrials.gov. Updated August 1, 2023. Available at: https://clinicaltrials.gov/ct2/show/record/NCT03398148. Accessed June 2024.